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情報Ⅰ (1) 情報社会の問題解決 | 第2回

問題解決の流れ

「困った」を解ける形に変える。まず全員で書き出し、次に一人で当てはめる

50分
教師用メモ

準備 教室コードは前回と別のものにする(同じコードだと前回の回答が混ざる)。上のバーに入れて「教師」を押す。

時間配分 前回まとめ・目標 5分 / 節1 問題って何? 12分 / 節2 アイデアを出す 15分 / 節3 解決の手順 12分 / まとめ・ふりかえり 6分

教科書: 新編情報Ⅰ 02 問題解決の流れ(p.10)、03 発想法(p.12)。

この回の評価(指導要領 (1) ア(ア) イ(ア)。単元設計は 単元設計のページ)

  • 知識・技能 問題解決の5ステップと発想法の基本を、自分の問題に当てはめて書けている(ワークシート)
  • 思考・判断・表現 理想と現実を状態で書き分け、課題に深掘りできている。ブレストで量を出し、便乗して発展させている
  • 態度 ワークシートの空欄を次回までに埋めようとしている。ふりかえりで体験に触れて書いている

ふりかえりの枚の自己評価(できた/だいたい/まだ)の分布を見て、「まだ」が多い目標を次回冒頭で拾い直す。

前回のまとめ

情報は、思考・判断・表現・行動の材料

37.5→ 解釈→ 体温が 37.5→ 休む、と決める
情報の特性
残存性 | 削除しても残った
複製性 | 転送で増えた
伝播性 | 一瞬で届いた
無形性 | 手に何もない
メディア
送り手 → メディア → 受け手
表現 | 伝達 | 記録

では、その情報を使って何を決めるのか

教師用メモ

1〜2 人に「4 つの特性、自分の操作で言える?」と聞く。言えなければ前回の体験 02 の枚に戻らず、隣に聞かせる。

最後の問いで今日へつなぐ。「決める」=問題解決。

今日の目標

授業の終わりにできるようになること

01
問題を「理想と現実のギャップ」として、自分の言葉で言える
02
ブレーンストーミングの 4 つのルールを守って、アイデアを量で出せる
03
問題解決の 5 つのステップに、自分の問題を当てはめられる
01 | 12分
問題って何?

理想と現実を、全員で書き出す

02 | 15分
アイデアを出す

1 分間ブレーンストーミング

03 | 12分
解決の手順

5 ステップに自分の問題を当てはめる

SECTION 01

問題って何?

「困った」と「問題」は、同じではない

左は校門へ走る高校生、右は余裕をもって歩いて登校する同じ高校生
問い

「成績を上げたい」は、問題だろうか

「もっと成績を上げたい」
だから「いっぱい勉強する」

これで解決するだろうか。何を、どれだけ、いつまでに。決められないなら、まだ「問題」の形になっていない。

理想
こうなりたい
ギャップ
ここが問題
現実
いまはこう
教師用メモ

「いっぱい勉強する」で笑いが出ればよい。「じゃあ何を?」と 1 人に聞いて、答えに詰まるところを見せる。図はまだ説明しない。次の体験で自分の理想と現実を書いてから戻る。

体験 01

理想と現実を、書き出す

学校生活で「こうなりたい」と「いまはこう」を、一つずつ短く。人の名前は書かず、「クラスの人」「先生」のように役割で書く

理想 | こうなりたい
現実 | いまはこう

全員の「理想 → 現実」が右に並ぶ。ギャップの大きさと種類を見る

みんなの理想 → 現実
教師用メモ

進め方(8分)

  • 全員が 1 組送る(3分)。2 組目があってもよい。
  • 投影を見ながら、いくつか読み上げる。「理想と現実の間にあるもの。これを何と呼ぶ?」→ 問題。
  • 次に「いっぱい勉強する」型を探す。「解決策を先に言っているものはない?」理想が「頑張る」になっているものを拾って、理想は状態で書く、と直す。

想定回答 朝余裕をもって登校したい/ぎりぎり ・ 部活で試合に出たい/ベンチ ・ スマホを見る時間を減らしたい/夜3時間。

拾いたい発言 「理想がぼんやりしてると問題もぼんやりする」。次の枚の「課題」につながる。

まとめ 01

問題は「理想と現実のギャップ」

理想
朝、余裕をもって登校したい
問題
毎朝 ぎりぎり
現実
起きるのが 7:30。家を出るのが 7:50
問題理想と現実のギャップ。「困った」を、理想と現実に分けて書くと見えてくる
ダメな考え方「もっと頑張る」で埋めようとする。何を、どれだけ、が決まらない
課題問題を深掘りして出てくる、調べたり確かめたりできるもの。「就寝時刻は?」「朝の支度に何分?」「何が 15 分を食っている?」

※ 問題を課題に分けられると、次にやることが決まる。ここから問題解決が始まる

教師用メモ

「問題」と「課題」の区別が今日の要。課題は「検証できるもの」。生徒の理想→現実を 1 組選び、その場で課題を 3 つ出させる。

目標 01 はここで達成。

SECTION 02

アイデアを出す

一人で考えるより、全員で出したほうが多くなる。本当だろうか

付箋をたくさん貼りながら盛り上がる高校生4人
体験 02

1 分間ブレーンストーミング | A4 用紙 1 枚の使い道

質より量自由に批判しない便乗する

思いついたら短く書いて送る。人のアイデアの「便乗」を押すと、そのアイデアの続きとして書ける

0
全員のアイデア
0
自分のアイデア
0
便乗して生まれた
出てきたアイデア
教師用メモ

進め方(10分)

  • まず一人で紙に 1 分。数を数えさせる(平均 4〜6 個)。
  • 次に端末で 1 分。4 つのルールを読み上げてから開始。「人のアイデアの『便乗』を押して、続きを書いていい」。
  • 終了。投影の「全員のアイデア」の数と、一人のときの数を比べる。「便乗して生まれた」の数も見る。
  • 投影で便乗の連鎖(← 付き)を 1 本たどる。「メモ帳 → 折って本 → 手作り絵本 → …」。

ルール違反の見せ方 「それ無理でしょ」と誰かが言ったら、すぐ「今のが批判。止まった?」と聞く。

不適切なものが出たら投影を次の枚へ送る。24 時間で消える。

言語活動

なぜ、一人のときより増えた

さっき起きたことを、4 つのルールと結びつける。それぞれをタップすると答えが開く。開く前に、隣と 1 つずつ言ってみる

01くだらないものも送った
質より量 良し悪しを考えると手が止まる。量を出したあとで選べばよい
02「それ無理」と言われなかった
批判しない 批判されると次を出さなくなる。出す時間と選ぶ時間を分ける
03人のアイデアから続きが出た
便乗する 他人の案に乗ると、一人では出ない方向へ進む。← が付いたものがそれ
04変なものほど面白かった
自由に発想する 用紙を「書くもの」と決めなければ、折る・包む・音を出す、と広がる
教師用メモ

ペアで 1 分、そのあと投影で開く。ルールの名前は開いてから出す。

想定回答 「人のを見て思いついた」「変なのでもよかったから」「止められなかったから」。どれも 4 ルールのどれかに対応する。

まとめ 02

発想法 | 広げて、絵や図にして、まとめる

考えを広げる→ 絵や図で表す→ 似たものをまとめる
ブレーンストーミング集団で量を出す。質より量 / 自由に / 批判しない / 便乗する。さっき全員でやったこと
KJ 法1 枚のカードに 1 つ書く → 似たものをグループにする → グループに名前を付ける → 関係を整理する。さっきのアイデアを分けるならこれ
マインドマップ中心にテーマ、枝を伸ばして広げながら整理する。一人で広げるときに向く

※ どの方法も、出す段階と、選ぶ・まとめる段階を分けている。混ぜると止まる

教師用メモ

時間があれば、投影のアイデアを 3 つのグループに口頭で分けさせる(KJ 法の入口)。「書く」「折る」「それ以外」など、名前を付けるところまで。

目標 02 はここで達成。

SECTION 03

解決の手順

思いつきで動かず、5 つのステップで進める

困る、調べる、計画を書く、実行する、振り返るの5コマが環になっている
体験 03

自分の問題を、5 ステップに当てはめる

体験 01 で書いた自分の「理想 → 現実」を使い、5 つのステップを一文ずつ書く。書いたら、そのステップでPC やスマホを実際に使うかを右の印で答える。この画面は自分の端末にだけ残る

01
問題の発見
02
問題の定義・方向性
03
解決方法の提案・計画
04
結果の予測・実行
05
振り返り
※ 書けないステップは空けておく。印を付けたステップの数が「情報技術の使いどころ」。次の枚で確かめる
教師用メモ

進め方(8分) 一人で 5 分。書けないステップがあるのが普通で、そこが次の枚のポイント(02 と 05 が空きやすい)。

そのあと隣と交換して、「情報技術を使う」のチェックがどこに付いたかを比べる(2分)。「集める・分析する」に付く人が多い。

投影側では、生徒 1〜2 人に口頭で 01〜05 を言ってもらう。

まとめ 03

問題解決の 5 ステップと、情報技術の使いどころ

① 問題の発見理想と現実のギャップを見つける
② 問題の定義・方向性の決定情報を集めて分析し、問題をはっきりさせ、ゴールを決める
③ 解決方法の提案・計画の立案集めた情報から方法を考え、実行の計画を立てる
④ 結果の予測・計画の実行情報技術を使って実行する。方法で結果が変わる
⑤ 振り返り自分で振り返り、他の人に見てもらって改善する。次の問題が見つかる

情報技術は、集める・分析する・実行する・共有する、のどこでも使える。ただし問題解決の道具であって、目的ではない

教師用メモ

「PDCA」を知っている生徒がいれば対応づける(計画→実行→評価→改善)。

「情報技術に時間を取られることもある」を一言添える。前回の残存性・伝播性とも結びつく。目標 03 はここで達成。

道具で確かめる

自分の問題を、4 つの段階に当てはめる

道具の例をたどりながら、自分が書いた問題を同じ段階に当てはめる

問題解決の手順問題の発見から評価までの流れを、例に沿ってたどる
  1. 「この枚で開く」を押す
  2. 例を 1 つ選び、最後まで進める
  3. 自分が今日書いた問題を、同じ段階に当てはめる
この授業のページの中で開く。終わったら「閉じてこの枚に戻る」で戻る

※ この枚は提出しない。自分の手で確かめて、分かったことをノートに書く

教師用メモ

進め方 提出させない枚。手を動かして確かめるところまで。机間指導で、止まっている生徒だけを見る。

5分。自分の例と、道具の例で、同じ段階を通ることを確かめる。

道具は外で公開されている Web アプリ。この授業のページの中で開くので、別のページへは移らない。閉じれば、そのままこの枚に戻る。ブラウザの中で動き、入力はこの授業のサーバーには送られない。

今日のまとめ

3つの目標に、自分の操作で答える

01
問題は理想と現実のギャップ。「頑張る」で埋めず、深掘りして課題(確かめられるもの)にする
02
ブレーンストーミング 質より量・自由に・批判しない・便乗する。全員で出すと一人より増えた
03
5 ステップ 発見 → 定義 → 計画 → 実行 → 振り返り。情報技術は道具として、集める・分析する・実行する・共有するに使う
自己評価

今日の目標、自分はどこまで

3 つの目標それぞれに、できた/だいたい/まだ、を 1 つ選ぶ。右の帯にクラス全体の分布が出る。正直に選ぶほど、次回の授業が自分に合う

今日の目標、自分はどこまで | 1 つずつ選ぶ
01問題を「理想と現実のギャップ」として、自分の言葉で言える
02ブレーンストーミングの 4 つのルールを守って、アイデアを量で出せる
03問題解決の 5 つのステップに、自分の問題を当てはめられる
できただいたいまだ
教師用メモ

1 分。「まだ」が多い目標は、次回の冒頭で拾い直す(分布は 24 時間残る。スクリーンショットで控える)。

ふりかえり

今日いちばん「へえ」と思ったこと

一文でよい。今日の 3 つの体験のどれかに触れて書く

みんなのふりかえり
教師用メモ

3 分。いくつか読み上げて終わる。体験 03 のワークシートは各自の端末に残っているので、次回冒頭で「02 と 05 を埋められたか」を聞く。