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情報Ⅰ (1) 情報社会の問題解決 | 第7回

情報技術の発展と生活の変化

情報技術は何を節約したのか。節約された時間で、人は何をするようになったのか

50分
教師用メモ

準備 教室コードは前回と別のものにする。「教師」を押す。

時間配分 前回まとめ・目標 4分 / 節1 何が節約された 12分 / 節2 新しい技術 14分 / 節3 AI と仕事、体 14分 / まとめ・自己評価・ふりかえり 6分

教科書: 新編情報Ⅰ 08 情報技術の発展(p.22)、09 情報化と私たちの生活の変化(p.24)。

この回の評価(指導要領 (1) ア(ウ) イ(ウ)。人工知能やロボットの発展が利便性を高める反面、健康への影響などを生じさせ、人に求められる仕事が変わること。単元設計は 単元設計のページ)

  • 知識・技能 身のまわりの情報技術(3D・VR/AR・電子マネー・AI/ロボット)の活用場面と、情報技術が「時間」と「空間」を節約したことを説明している(体験01・02)
  • 思考・判断・表現 電子マネーの利点と欠点を比較で言える(体験03)。AI に任せる仕事と人がやる仕事を、根拠をつけて分けている(体験04)
  • 態度 自分のネット利用時間を振り返り、健康との関わりを自分の生活に引きつけて書いている(体験05・ふりかえり)

ふりかえりの枚の自己評価(できた/だいたい/まだ)の分布を見て、「まだ」が多い目標を次回冒頭で拾い直す。

前回のまとめ

利益が守られるから、次の作品が生まれる

知的財産権=著作権(自動で発生)+産業財産権(登録で発生)

ここまでは情報社会の「影」を見てきた。今日は「光」の側。情報技術が発展して、私たちの生活は何が変わったのか。光と影は表裏でもある

情報技術は、いったい何を節約したのか

教師用メモ

前回のふりかえり「人の作品を使うとき確かめること」を 1 つ読み上げてから進む。

今日の目標

授業の終わりにできるようになること

01
情報技術が時間と空間を節約し、人間にしかできない活動を広げたことを、例で説明できる
02
身のまわりの新しい技術を 4 つに分類し、電子マネーの利点と欠点を比べて言える
03
AI と仕事の変化、健康への影響を、自分の生活に引きつけて言える

※ AI(エーアイ)= 人工知能。人がやっていた「見分ける・訳す・答えを作る」を、コンピュータにやらせる技術

01 | 12分
何が節約された

昔と今を、全員で書き出す

02 | 14分
新しい技術

分類し、電子マネーを比べる

03 | 14分
AI と仕事、体

任せる仕事と、昨日のスマホ時間

SECTION 01

何が節約された

駅員さんは、切符を切らなくなって何をしている

左は改札で切符を切る駅員、右は自動改札を通る高校生と、案内をしている駅員の2コマ
体験 01

昔はこうしていた、今はこうする

家族に聞いたこと、自分の小さいころでもよい。情報技術で変わった「やり方」を一組送る。2 組目があってもよい

昔はこうしていた
今はこうする

全員の「昔 → 今」が右に並ぶ。共通して減ったものを探す

みんなの 昔 → 今
教師用メモ

進め方(8分) 一人で 3 分。集まったら「今」の側に共通して減ったものを聞く。「待つ時間」「移動」「行かなくてよくなった」が出れば、それが「時間」と「空間」。

想定回答 地図を買う→スマホで検索 ・ 手紙→メッセージ ・ 店に行く→ネットで注文 ・ 辞書を引く→検索 ・ ビデオを借りる→配信。

次の問い 「切符を切らなくなった駅員さんは、今何をしている?」→ 案内・安全・困っている人の対応。機械的な仕事が減り、人にしかできないことが残った。

まとめ 01

時間と空間が節約され、人にしかできないことが広がった

時間が短縮
機械的な仕事を機械が担う
→ 考える・対話する・創造する
といった深い活動に時間が回る
空間が省略
行かなくても届く・会える
→ 場所に縛られない協働
場所と時間を選ばず学び、働く

情報技術によって「人間にしかできないこと」が発展し、その補助にも情報技術が使われる。ただし、情報技術に時間を取られることもある。情報技術は、あくまで問題解決の道具

教師用メモ

目標 01。「情けに報いる」と書いて情報、と語呂で添えてもよい(困りを解決して自他の思いに応えるために使う)。

SECTION 02

新しい技術

身のまわりの技術を 4 つに分ける

VRゴーグルをつけた高校生、スマホをかざしてレジを通る高校生、配膳ロボット、3Dプリンタの4つが並ぶ
体験 02

どの技術のなかま

下のものを 4 つのなかまに分ける。まず上で付ける印を選び、次にその印を付けるものを押す。全部に印を付けたら「答え合わせ」

※ CG = コンピュータで描いた絵や映像。IC カード = 中に小さなコンピュータが入ったカード。かざすだけで読み取れる

画像・3D = 高度な画像処理と立体VR・AR = 仮想現実と拡張現実電子マネー = 貨幣価値をデータでAI・ロボット = 知的な活動を機械で
教師用メモ

進め方(4分) 3 分で答え合わせまで。「緊急地震速報」は地震計のデータを高速に分析して判断する例(教科書 09)。VR は仮想空間を作り、AR は現実に情報を重ねる。合わせて XR。

体験 03

電子マネー、便利なところと困るところ

現金と比べて。使った経験、家族の話、想像でもよい。一組送る

便利なところ
困るところ

全員の「便利 → 困る」が右に並ぶ。困るところの多くが「情報の特性」に関わることを見る

みんなの 便利 → 困る
教師用メモ

進め方(7分) 一人で 3 分。「困る」側を読み上げて分類する: 使えない場面(停電・電池・対応していない店)/使いすぎる(残高の実感がない)/情報が漏れる(カード情報・購入履歴)/使えない人がいる。

電子マネーの種類: IC 型(カードやスマホのチップに金額を記録)とネットワーク型(QR コードでネット上の口座から)。暗号資産は別物。

まとめ 02

便利さの裏に、同じ数だけ困ることがある

画像・3D処理速度と画像処理の進歩で、立体を回したり 3D プリンタで作ったり。映画やアニメの制作にも
VR・AR(XR)VR は仮想空間で現実と錯覚する体験。AR は現実にコンピュータの情報を重ねる
電子マネー貨幣価値をデジタルデータで表す。IC 型とネットワーク型。便利: 早い・小銭なし・履歴が残る / 困る: 使えない場面・使いすぎ・情報が漏れる・使えない人
AI・ロボット翻訳・音声認識・顔認識はすでに実用化。危険な場所で働く、高速に判断する、人を癒やす
教師用メモ

目標 02。困る側の「情報が漏れる」「使えない人がいる」は次回(サイバー犯罪・デジタルデバイド)につながる。

SECTION 03

AI と仕事、体

洗濯機は洗濯を楽にした。そして洗濯の回数が増えた

ロボットの腕が単純作業をしている横で、高校生が紙に新しいアイデアを描いている
体験 04

AI に任せる仕事、人がやる仕事

同じ職業の中で分けてもよい(例: 医師)。任せてよい理由と、人がやるべき理由が言えるように

AI に任せてよい仕事
人がやるべき仕事

全員の分け方が右に並ぶ。「任せる」側と「人」側それぞれに共通する性質を探す

みんなの分け方 | AI → 人
教師用メモ

進め方(8分) 一人で 4 分。共通点を聞く。教科書コラム: ルール化された作業・大量の情報処理は AI 向き。目的を自ら設定する、ゼロから新しく生み出すのは人が得意。

拾いたい発言 「AI が答えを出しても、決めるのは人」「責任は人が取る」。生成 AI の正確性と著作権への配慮にも一言(前回とつながる)。

洗濯機の例: 楽になったが回数が増え、清潔さの基準が上がった。技術に合わせて社会も変わる。「今ある仕事が AI で行われると社会はどう変わるか、を考えるのは人間の仕事」。

体験 05

昨日、スマホを何時間見た

スマホの「スクリーンタイム」や「利用時間」を開いて、昨日の数字を見る。正直に。誰が選んだかは出ない

クラスの分布
教師用メモ

進め方(4分) 分布を見て「多い・少ない」の評価はしない。「自分は思ったより多い? 少ない?」とだけ聞く。記録して考える、が評価規準(ネット依存になっていないか考えることができる)。

まとめ 03

AI で仕事が変わり、体にも影響が出る

AI と仕事ルール化された作業と大量の情報処理は AI。目的を決める、ゼロから生み出す、責任を取るのは人。技術に合わせて社会と仕事の中身が変わる
VDT 症候群画面を使う長時間の作業で、肩凝りや視力の低下。照明・机の高さ・姿勢・休憩で防げる
テクノストレスいらいら・不安・社会生活への不適応。自分を適切にコントロールする
ネット依存SNS・動画・ゲームに長時間費やし続けると、ひどい場合は依存になる。利用時間を記録して自分で見る

※ 光と影は表裏。影を小さくし、光の恩恵を大きくするために、問題解決の考え方(第2回)を使う

教師用メモ

目標 03。「自分は依存か」を断定させない。「昨日の時間を記録した。1 週間続けたら何が分かる?」と、記録して分析する方向に向ける。

道具で探す

生まれた後に登場して、いま毎日使うもの

自分が生まれた年まで進め、その後に登場したもので、いま毎日使っているものを 1 つ出す

情報技術の発達情報技術の移り変わりを、年をたどって見る
  1. 「この枚で開く」を押す
  2. 自分が生まれた年まで進める
  3. その後に登場したものを 3 つ書き出す
この授業のページの中で開く。終わったら「閉じてこの枚に戻る」で戻る
見つけたものを、一文で
みんなの見つけたもの
教師用メモ

進め方 見つけた人から出す。全員に同じ答えを求めない。出てきたものを 2〜3 個読み上げ、共通点を言葉にする。

5分。「自分が生まれた年」を入れさせると、変化が自分ごとになる。

道具は外で公開されている Web アプリ。この授業のページの中で開くので、別のページへは移らない。閉じれば、そのままこの枚に戻る。ブラウザの中で動き、入力はこの授業のサーバーには送られない。

今日のまとめ

3つの目標に、自分の例で答える

01
節約 時間と空間が節約され、考える・対話する・創造する、に時間が回った。情報技術は問題解決の道具
02
新しい技術 画像・3D、VR・AR、電子マネー、AI・ロボット。電子マネーは早くて小銭がいらず、使えない場面と漏れる情報がある
03
AI と体 ルール化された作業は AI、目的と責任は人。VDT 症候群・テクノストレス・ネット依存は、記録して自分で見る
自己評価

今日の目標、自分はどこまで

3 つの目標それぞれに、できた/だいたい/まだ、を 1 つ選ぶ。右の帯にクラス全体の分布が出る。正直に選ぶほど、次回の授業が自分に合う

今日の目標、自分はどこまで | 1 つずつ選ぶ
01時間と空間の節約と、人にしかできないことの広がりを例で説明できる
02新しい技術を 4 つに分類し、電子マネーの利点と欠点を比べて言える
03AI と仕事の変化、健康への影響を自分の生活に引きつけて言える
できただいたいまだ
教師用メモ

1 分。「まだ」が多い目標は、次回の冒頭で拾い直す。

ふりかえり

情報技術に「使われている」と感じた瞬間

一文でよい。今日の体験のどれかに触れて書く。反対に「使いこなせた」瞬間でもよい

みんなのふりかえり
教師用メモ

3 分。いくつか読み上げて終わる。次回は「よりよい情報社会へ」。今日の「困るところ」を持ち越す。