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情報Ⅰ (2) コミュニケーションと情報デザイン | 第1回

コミュニケーション手段の変化

スマホがなかった頃、待ち合わせはどうしていたか。手段が変わると、つながり方が変わる

50分
教師用メモ

準備 教室コードは新しいものにする。「教師」を押す。

時間配分 単元の入口・目標 5分 / 節1 スマホがなかった頃 12分 / 節2 手段を分ける 14分 / 節3 場面で選ぶ 12分 / まとめ・自己評価・ふりかえり 7分

教科書: 新編情報Ⅰ 11 コミュニケーション手段の変化(p.36)。

この回の評価(指導要領 (2) ア(ア) イ(ア)。メディアの特性とコミュニケーション手段の特徴を、変遷も踏まえて科学的に理解する。単元設計は 単元設計のページ)

  • 知識・技能 同期/非同期、1対1/1対多の軸でメディアを分類し、手紙→放送→ネット→ソーシャルメディアの変遷を説明している(体験02・まとめ)
  • 思考・判断・表現 スマホがない時代のやり方を調べて考え、場面に応じてメディアを理由つきで選んでいる(体験01・03)
  • 態度 手段の変化が社会(共通体験・つながり)をどう変えたかを、自分の例で考えようとしている(ふりかえり)

ふりかえりの枚の自己評価の分布を見て、「まだ」が多い目標を次回冒頭で拾い直す。

単元 (2) の入口

同じことを伝えるのに、なぜ伝わる形と伝わらない形があるのか

手段の特徴(第1・2回)→デジタルの仕組み(第3〜7回)→情報デザイン(第8〜10回)→1 枚で伝える(第11回)

第1単元の最後に、問題の解決策を提案した。それを「相手に伝わる形」にするのがこの単元。まず、伝える手段そのものが、ここ 30 年でどう変わったかから

スマホがなかった頃、どうしていたのか

教師用メモ

単元の全体像を 1 分で。第11回の課題(学校の誰かに 1 枚で伝える)をここで予告する。

今日の目標

授業の終わりにできるようになること

01
コミュニケーション手段の変遷(手紙 → 放送 → ネット → ソーシャルメディア)を、社会の変化と結びつけて言える
02
メディアを同期/非同期、1対1/1対多の軸で分類できる
03
場面に応じて適切なメディアを理由つきで選べる
01 | 12分
スマホがなかった頃

家族に聞いたことを全員で並べる

02 | 14分
手段を分ける

2 つの軸で 4 つに

03 | 12分
場面で選ぶ

お礼、連絡、謝る。それぞれ何で

SECTION 01

スマホがなかった頃

待ち合わせ、道案内、写真、音楽。全部どうしていた

左に手紙を運ぶ昔の飛脚、右にスマホで一瞬で連絡する今の高校生を並べた絵
体験 01

スマホを使う場面、なかった頃はどうしていた

自分がスマホでしていることを一つ選び、なかった頃のやり方を書く。スマホを持っていない人は、学校の端末・テレビ・電話でしていることでよい。家族に聞いたこと、想像でもよい。2 組目があってもよい

スマホでしていること
なかった頃のやり方

全員の「今 → 昔」が右に並ぶ。昔のやり方に共通する「制約」(時間・場所・相手の数)を探す

みんなの 今 → 昔
教師用メモ

進め方(8分) 一人で 3 分。集まったら「昔」側を読み上げ、何が制約だったかを聞く。「同じ時間にいないと伝わらない」「その場所に行かないと」「一人ずつにしか言えない」が出ればよい。次の節の 2 つの軸(同期/非同期、1対1/1対多)がここから出る。

想定回答 地図アプリ/紙の地図・人に聞く ・ 写真を送る/現像して手渡す ・ 音楽/CD・ラジオ ・ 調べる/辞書・図書館。

まとめ 01

手段の変遷 | 時間と空間を超え、共通体験を作り、誰でも発信できるように

〜19世紀
記録して運ぶ
手紙・書籍・新聞・電話・蓄音機・映画。文字や音や映像を記録し、時間と空間を超えて伝える
20世紀
共通体験の創出
ラジオ・テレビ。遠くの出来事を即時に。多くの人が同じ情報に同時に接する。少数から多数へ一方向
1990年代〜
いつでもどこでも誰とでも
インターネット。個人が容易に発信。スマホの普及で場所と時間の制約が外れる
近年
つながりのメディア
ソーシャルメディア・SNS(エスエヌエス。文章や写真を投稿して、たくさんの人とやり取りする仕組み)。不特定多数が情報を交換・共有し、共同で作る。1対1 も 1対多 も多対多も

※ 手段が増えたぶん、相手・目的・状況に応じて選ぶ力が要る。それが次の節

教師用メモ

目標 01。「携帯電話が出た頃、人は直接会わなくなると言われた。実際は待ち合わせが増えた」(教科書コラム)を添えると、技術が社会を変える方向は予想と違うことが伝わる。

SECTION 02

手段を分ける

同じ時間にいる必要があるか。相手は一人か、大勢か

床に十字のテープで4つの区画が作られ、高校生たちが手紙・電話・テレビ・スマホの絵カードをそれぞれの区画に置いている
体験 02

2 つの軸で、4 つに分ける

同期=相手と同じ時間にいる必要がある。非同期=自分の都合のときに受け取れる。1対1=相手は一人。1対多=少数から大勢へ。まず上で付ける印を選び、次にその印を付けるものを押す。全部に印を付けたら「答え合わせ」

同期・1対1同期・1対多非同期・1対1非同期・1対多
教師用メモ

進め方(8分) 一人で 4 分。「SNS への投稿」は 1対多だが、返信が来れば多対多にもなる、という声があれば拾う(軸は 2 つだけでは足りない、が本来)。

拾いたい発言 「同期は相手の時間を奪う」「非同期は返事がいつ来るか分からない」。次の節の「場面で選ぶ」の判断材料になる。目標 02。

まとめ 02

メディアはコミュニケーションの道具 | 目的に合わせて選ぶ

同期 / 非同期同期は相手と時間を共有する(電話・対面・生放送)。非同期は互いの都合で受発信できる(手紙・メッセージ・投稿)
1対1 / 1対多1対1 は双方向のやりとり(手紙・電話)。1対多は少数の送り手から多数の受け手へ一方向(テレビ・新聞)。ネットで多対多が可能になった
メディア情報をやり取りするための媒介(第1単元)。コミュニケーション=人と人、人と集団の間で情報をやり取りすること。つまりメディアはその道具

道具だから、目的に合わないものを選ぶと伝わらない。緊急のときに非同期、大勢に伝えたいのに 1対1、では届かない

教師用メモ

直接/間接の軸もある(対面は直接、電話は間接)と一言添えてよい。

SECTION 03

場面で選ぶ

お礼を言う、部活の連絡、家族に謝る

机の上に手紙と黒電話とスマホを並べて、どれで伝えるかを考えている高校生
体験 03

この場面、何で伝える | 友達にお礼を言う

直接会えない。友達に、ノートを貸してもらったお礼を言いたい。どれで伝える? 理由を言えるように選ぶ

みんなの選択
教師用メモ

正解はない。少数派を選んだ人に理由を聞く(「声で伝えたい」「相手の時間を取りたくない」)。同じ目的でも、相手との関係と状況で選択が変わることを見せる。

体験 03

この場面、何で伝える | 部活の集合時刻の変更を全員に

明日の朝の集合が 30 分早まった。部員 25 人に今夜のうちに確実に伝えたい。どれで伝える?

みんなの選択
教師用メモ

「グループに投稿」が多い。そこで「見ない人がいたら?」と聞く。非同期・1対多は届いたかが分からない。「投稿+見ていない人には電話」のように組み合わせるのが実際の答え。解説の「複数のメディアと複数の手段の組合せを考える力」。目標 03。

まとめ 03

目的・相手・状況で選び、足りなければ組み合わせる

目的気持ちを伝える(声・手書きが効く)/事実を確実に届ける(記録が残る手段)/大勢に同時に(1対多)
相手・状況相手の時間を奪ってよいか(同期)/すぐ見るか(非同期の弱点)/人数
組み合わせ投稿して、見ていない人に電話。手紙を送って、届いたかをメッセージで確かめる。1 つで足りないときは重ねる

選んだあとで、伝わったかを振り返って直す。次回は、ネットの手段だけが持つ 2 つの特徴(匿名性・記録性)を確かめる

教師用メモ

「電子メールは挨拶と署名が要る」など、手段ごとの作法にも一言触れてよい(第1単元の傷つけない書き方と重なる)。

道具で比べて、選ぶ

大事な連絡に、どの手段を使うか

道具で手段を比べたうえで、自分が大事な連絡に使う手段を 1 つ選び、理由を書く

コミュニケーションとメディア1 対 1 か 1 対多か、同時か記録かで、手段を並べて比べる
  1. 「この枚で開く」を押す
  2. 手段を 3 つ選んで比べる
  3. 自分がよく使う手段が、どこに入るかを言う
この授業のページの中で開く。終わったら「閉じてこの枚に戻る」で戻る
選んだもの
クラスの選び方
選んだ理由
教師用メモ

進め方 道具で比べさせてから選ばせる。同じものを選んでも理由が違うことを見せる。少数派の理由を必ず 1 つ読み上げる。

5分。体験で作った表と、道具の分類が合うかを見る。

道具は外で公開されている Web アプリ。この授業のページの中で開くので、別のページへは移らない。閉じれば、そのままこの枚に戻る。ブラウザの中で動き、入力はこの授業のサーバーには送られない。

今日のまとめ

3つの目標に、自分の例で答える

01
変遷 記録して運ぶ → 放送で共通体験 → ネットで誰でも発信 → つながりのメディア。制約が外れるたびに、つながり方が変わった
02
2 つの軸 同期/非同期、1対1/1対多。電話は同期・1対1、テレビは同期・1対多、手紙は非同期・1対1、投稿は非同期・1対多
03
選ぶ 目的・相手・状況で選び、届いたか分からなければ組み合わせる。お礼と集合連絡で答えが変わった
自己評価

今日の目標、自分はどこまで

3 つの目標それぞれに、できた/だいたい/まだ、を 1 つ選ぶ。右の帯にクラス全体の分布が出る

今日の目標、自分はどこまで | 1 つずつ選ぶ
01手段の変遷を社会の変化と結びつけて言える
02同期/非同期、1対1/1対多で分類できる
03場面に応じてメディアを理由つきで選べる
できただいたいまだ
教師用メモ

1 分。「まだ」が多い目標は、次回の冒頭で拾い直す。

ふりかえり

手段が変わって、つながり方が変わった例

一文でよい。自分か家族の例で、「〇〇ができるようになって、△△が変わった」の形

みんなの例
教師用メモ

3 分。いくつか読み上げる。次回は「ネットのやりとりだけが持つ特徴」。今日の投稿が全部記録に残っていることを、次回そのまま使う。