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情報Ⅰ (2) コミュニケーションと情報デザイン | 第5回

音と画像のデジタル表現

波を区切り、マスに塗る。区切りを細かくするほど本物に近づき、データは重くなる

50分
教師用メモ

準備 教室コードは新しいものにする。「教師」を押す。体験 01・02 は端末内で完結する。

時間配分 前回まとめ・目標 4分 / 節1 波を区切る 16分 / 節2 マスに塗る 14分 / 節3 何バイト 10分 / まとめ・自己評価・ふりかえり 6分

教科書: 新編情報Ⅰ 15 音と画像のデジタル表現(p.44)。

この回の評価(指導要領 (2) ア(ア)。標本化・量子化・符号化、標本化の精度や量子化のレベルでファイルサイズや音質・画質が変わることを科学的に理解する。単元設計は 単元設計のページ)

  • 知識・技能 標本化・量子化・符号化の 3 手順を、音と画像の両方で説明できる(体験01・02・まとめ)
  • 思考・判断・表現 標本化周波数・量子化ビット数(解像度・階調)を変えると再現の忠実さとデータ量がどう変わるかを、自分で動かした結果から言える(体験01・02)。データ量を計算できる(体験03)
  • 態度 身のまわりの音や画像の「区切り」に興味を持ち、忠実さと量のトレードオフを自分の言葉で書いている(ふりかえり)

ふりかえりの枚の自己評価の分布を見て、「まだ」が多い目標を次回冒頭で拾い直す。

前回のまとめ

文字は番号を振れた | 写真はどう番号を振る

A→65→01000001

文字は種類が決まっているから番号を振れた。音や画像は連続していて、切れ目がない。そこで、第3回の「区切る」が出てくる。今日は自分の手で区切る

連続した波を、どこで、どれくらい細かく区切るか

教師用メモ

前回「まだ」が多かった 2 進法は、体験 01 の画面で数字が 2 進数で出るので、そこで拾える。

今日の目標

授業の終わりにできるようになること

01
デジタル化の 3 手順 標本化・量子化・符号化を、音と画像の両方で説明できる
02
区切りを細かくすると忠実さとデータ量がどう変わるかを、自分で動かした結果から言える
03
音と画像のデータ量を、秒数・周波数・ビット数、画素数・階調から計算できる
01 | 16分
波を区切る

つまみを動かして波を階段にする

02 | 14分
マスに塗る

N の字が読めるマス数を探す

03 | 10分
何バイト

計算して当てる

SECTION 01

波を区切る

音の正体は空気の振動。その波を、時間と高さで区切る

マイクに向かって声を出す高校生と、その声が波の線になり、途中から階段状の線に変わっていく様子
体験 01

波を、階段にする

薄い線が元の波(アナログ)。つまみを動かすと、波が「時間で区切られ」(標本化)、「高さが段階に丸められ」(量子化)て階段になる。階段が元の波にどれだけ近いか、そのときのデータ量を見る。この画面は自分の端末だけ

4
高さの段階数(2 のビット数乗)
16
1 秒あたりのビット数 = 回数 × ビット数
—
最初の 4 点の符号(2 進数)
教師用メモ

進め方(12分)

  • まず回数 8・2 ビットで「元の波と全然違う」を見せる。回数を上げる(横に細かく)→ ビット数を上げる(縦に細かく)。「どっちを上げると何が良くなる?」
  • 「1 秒あたりのビット数」が、回数 × ビット数で増えることを読ませる。忠実さとデータ量は同時に増える(トレードオフ)。
  • 最後に「最初の 4 点の符号」を読む。これが符号化。高さの段階の番号を 2 進数にしたもの。

言葉の対応 横の区切り = 標本化(標本化周波数、Hz)。縦の丸め = 量子化(量子化ビット数)。2 進数にする = 符号化。CD は 44,100 Hz・16 ビット。

まとめ 01

標本化 → 量子化 → 符号化 | 区切って、丸めて、2 進数に

波(アナログ)→標本化 | 時間で区切る→量子化 | 高さを段階に→符号化 | 0 と 1 に
標本化電気信号を一定間隔の時間で区切り、波の高さを取り出す。1 秒に区切る回数が標本化周波数。多いほど元の波を忠実に再現できる
量子化電圧を一定間隔に区切り、取り出した高さに最も近い段階の数値を読む。段階に使うビット数が量子化ビット数。多いほど忠実
符号化読み取った数値を 0 と 1(2 進法)に変換する。再生のときは逆にアナログ信号に戻してスピーカーへ

※ 区切るとき、区切りの間は捨てられている。細かくすれば捨てる量は減るが、データは重くなる。必ず劣化はある

教師用メモ

目標 01 の前半。MIDI(音そのものではなく、音階や長さを記録する方式)にも一言。

SECTION 02

マスに塗る

画像も同じ 3 手順。区切るのは時間ではなく面

窓ガラスに貼られた透明なマス目を通して外の風景を見ていて、マスごとに一色に塗り分けられていく様子
体験 02

N の字が読めるのは、何マスから

マスをタップ(なぞってもよい)して黒く塗り、N の字を描く。マス数を変えて、読める最小のマス数を探す。右に、そのまま 0 と 1 の列(白 0、黒 1)とデータ量が出る

マス数
64
画素数(マスの数)
64
データ量(ビット) | 1 マス 1 ビット
8
バイト
符号化した列(白 0 / 黒 1、1 行ずつ)
教師用メモ

進め方(10分) 4×4 から始める。「N に見える?」→ 見えない人が多い。6×6、8×8 と上げると読める。「読めるようになった代わりに、何が増えた?」→ ビット数(データ量)。

言葉の対応 マスに区切る = 標本化(解像度)。マスの色を白か黒の 2 段階にする = 量子化(階調。今回は 1 ビット = 2 段階)。0 と 1 の列 = 符号化。

「グレーも使えたら?」→ 1 マスに 8 ビット(256 段階)。データ量は 8 倍。次の節の計算につながる。

まとめ 02

画像は画素の集まり | 解像度と階調

画素(ピクセル)画像を作る点。デジタルカメラもスキャナも、画像を画素に区切って代表の値を取り出す(標本化)
解像度分割する細かさ。多いほど忠実だが、画素数のぶんデータが増える。8×8 で N は読めたが、写真なら数百万画素
階調1 画素の色を表す段階の数(量子化)。白黒なら 1 ビット(2 段階)、グレーなら 8 ビット(256 段階)。多いほど忠実で、重い

音の「回数 × ビット数」と、画像の「画素数 × 階調のビット数」は、同じ形。区切りの数 × 1 区切りのビット数がデータ量

教師用メモ

目標 01 の後半。「解像度」はディスプレイでは総画素数、プリンタでは 1 インチあたりの点の数(dpi)と、場面で意味が変わる、と一言。

SECTION 03

何バイト

区切りの数 × 1 区切りのビット数

黒板の前で高校生が、音の波と写真のマス目の絵を並べ、同じ形の掛け算の式を指している
体験 03

10 秒の音声は、何バイト

10 秒の音を、標本化周波数 10 Hz(1 秒に 10 回)、量子化ビット数 4 ビットでデジタル化した。データ量は何バイト? 式を書いてから選ぶ

みんなの答え
教師用メモ

答え 50 バイト。10 秒 × 10 回 × 4 ビット = 400 ビット = 50 バイト。「400」を選ぶ人は単位(ビットとバイト)を見落としている。問われた単位に注意、が要点。

続けて口頭で 1 問: 「800 × 600 のモノクロ画像(1 画素 1 ビット)は何バイト?」→ 480,000 ビット = 60,000 バイト。「フルカラー(1 画素 24 ビット)なら?」→ 24 倍。目標 03。

まとめ 03

データ量の式は、音も画像も同じ形

音
秒数 × 標本化周波数 × 量子化ビット数
10 × 10 × 4 = 400 bit = 50 B
CD: 44,100 Hz × 16 bit × 2(左右)
画像
画素数 × 1 画素のビット数
800 × 600 × 1 = 480,000 bit = 60,000 B
フルカラーは 1 画素 24 bit(次回)

8 ビットで 1 バイト、1,024 バイトで 1 KB。問われた単位に直してから答える

教師用メモ

目標 03。ハイレゾ(96 kHz・24 bit)の話は興味がある生徒向けに一言。

予想

測る間隔を粗くすると、どこから崩れるか

音は時間を刻んで数にする。画像は面を刻んで数にする。刻み方を変えて、元とのずれを見る

確かめる前に、いまの予想を 1 つ選ぶ。当たっていなくてよい。予想を置いておくと、違ったときに気づける

選んだ人数が右に出る。分かれているところを 1 つ読み上げてから次へ

クラスの予想
教師用メモ

予想を先に(2分) 先に道具を開くと、触って終わる。予想を置いてから確かめると、違ったところが残る。

6分。2 つの道具を続けて使う。標本化・量子化・符号化の 3 語を、操作と結ぶ。

道具は外で公開されている Web アプリ。この授業のページの中で開くので、別のページへは移らない。閉じれば、そのままこの枚に戻る。ブラウザの中で動き、入力はこの授業のサーバーには送られない。

確かめる

道具で確かめて、予想と合っていたかを見る

音のデジタル表現波を一定の間隔で測り、段々の値に置き換える
  1. 「この枚で開く」を押す
  2. 測る間隔を粗くする
  3. 波の形が崩れ始めるところを見つける
この授業のページの中で開く。終わったら「閉じてこの枚に戻る」で戻る
画像のデジタル表現画像を細かいマスに分けて、1 マスずつ数にする
  1. 「この枚で開く」を押す
  2. マスを粗くする
  3. 何が見えなくなるかを言う
この授業のページの中で開く。終わったら「閉じてこの枚に戻る」で戻る
確かめて分かったことを、一文で
確かめて分かったこと
教師用メモ

進め方 手順のとおりに触らせる。終わったら前の枚の予想と見比べ、外れた人を 2 人読み上げる。

6分。2 つの道具を続けて使う。標本化・量子化・符号化の 3 語を、操作と結ぶ。

道具は外で公開されている Web アプリ。この授業のページの中で開くので、別のページへは移らない。閉じれば、そのままこの枚に戻る。ブラウザの中で動き、入力はこの授業のサーバーには送られない。

今日のまとめ

3つの目標に、自分の操作で答える

01
3 手順 区切る(標本化)→ 段階に丸める(量子化)→ 2 進数に(符号化)。音は時間で、画像は面で区切る
02
トレードオフ 回数・ビット数(解像度・階調)を上げると忠実になり、同時にデータが増える。N が読めた 8×8 で 64 ビット
03
データ量 区切りの数 × 1 区切りのビット数。10 × 10 × 4 = 400 ビット = 50 バイト
自己評価

今日の目標、自分はどこまで

3 つの目標それぞれに、できた/だいたい/まだ、を 1 つ選ぶ。右の帯にクラス全体の分布が出る

今日の目標、自分はどこまで | 1 つずつ選ぶ
01標本化・量子化・符号化を音と画像の両方で説明できる
02区切りを細かくすると忠実さとデータ量がどう変わるか言える
03音と画像のデータ量を計算できる
できただいたいまだ
教師用メモ

1 分。計算は「まだ」が出やすい。次回の冒頭で 1 問やる。

ふりかえり

「本物に近い」と「軽い」のどちらを選ぶか、自分の場面で

一文でよい。「〇〇のときは軽さを選ぶ。△△のときは忠実さを選ぶ」の形

みんなの選び方
教師用メモ

3 分。次回は色と動画。「1 画素に何ビット使えば、写真の色が出る?」を問いとして残す。