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情報Ⅰ (3) コンピュータとプログラミング | 第1回

コンピュータとは何か

炊飯器の中にも入っている。入れて、覚えて、計算して、出す。その 5 つの役割から見ていく

50分
教師用メモ

準備 教室コードは新しいものにする。「教師」を押す。古いパソコンの中身(マザーボード・メモリ・HDD)が見せられると強い。

時間配分 単元の入口・目標 5分 / 節1 5 つの役割 14分 / 節2 どこに入っている 12分 / 節3 ハードとソフト 13分 / まとめ・自己評価・ふりかえり 6分

教科書: 新編情報Ⅰ 21 コンピュータとは何か(p.64)。

この回の評価(指導要領 (3) ア(ア)。コンピュータの基本的な構成、ハードウェアとソフトウェアの関係、OS による抽象化。単元設計は 単元設計のページ)

  • 知識・技能 五大装置の役割と、ハードウェア・基本ソフトウェア・応用ソフトウェアの層を説明している(体験01・03・まとめ)
  • 思考・判断・表現 身のまわりの製品にコンピュータが入っていることを、五大装置に当てて考えている(体験02)
  • 態度 身のまわりの機器を「五大装置の目」で見ようとしている(ふりかえり)

ふりかえりの枚の自己評価の分布を見て、「まだ」が多い目標を次回冒頭で拾い直す。

単元 (3) の入口

足し算しかできない機械が、なぜ何でもできるように見えるのか

仕組み(第1〜3回)→手順とプログラム(第4〜8回)→モデルとシミュレーション(第9・10回)→手作業を任せる(第11・12回)

第2単元で、情報はすべて 0 と 1 になった。その 0 と 1 を、誰が、どこで、どう動かしているのか。今日はコンピュータの中身を 5 つの役割に分ける

炊飯器は、コンピュータか

教師用メモ

手を挙げさせる。「炊飯器はコンピュータ?」半分に割れるとよい。答えは体験 02 のあとで。

今日の目標

授業の終わりにできるようになること

01
コンピュータの五大装置を、身近な部品に当てて説明できる
02
身のまわりの製品のどこにコンピュータが入っているかを、五大装置で見つけられる
03
ハードウェア・基本ソフトウェア・応用ソフトウェアの関係を層で説明できる
01 | 14分
5 つの役割

部品を 5 つに分ける

02 | 12分
どこに入っている

全員で出し合う

03 | 13分
ハードとソフト

3 つの層に分ける

SECTION 01

5 つの役割

入れる、覚える、計算する、出す。そして指揮する

机の上でノートパソコンを開いて中身の部品を見ている高校生。キーボード・メモリ・CPU・画面・基板が並んでいる
問い

赤信号を見て、ブレーキを踏むまで

目で見る→「赤は止まれ」を思い出す→止まると判断する→足でブレーキを踏む

人がしていることを、機械に置き換えると5 つの部品になる

見る=入力、思い出す=記憶、判断する=演算、踏む=出力。そして全体の順番を決めている=制御。この 5 つを、パソコンの部品に当ててみる

教師用メモ

教科書の例(運転中の赤信号)。「思い出す」と「判断する」の違いを 1 人に聞く。記憶と演算の違い。

体験 01

部品を、5 つの役割に分ける

入力=外からデータを取り込む。記憶=データを覚える。演算・制御=計算し、全体に指示する(この 2 つは CPU が兼ねる)。出力=外へ出す。タップして分け、「答え合わせ」

入力記憶演算・制御(CPU)出力
教師用メモ

進め方(8分) 一人で 4 分。「タッチパネル」は入力と出力の両方(画面は出力、触るのは入力)と気づく生徒がいれば拾う。

実物があれば、メモリと SSD の違い(電源を切ると消える主記憶/消えない補助記憶)をここで見せる。CPU が演算と制御を兼ねる。目標 01。

まとめ 01

五大装置 | 入力・記憶・演算・制御・出力

入力装置
外からデータを取り込む。キーボード・マウス・カメラ・マイク・センサ
記憶装置
データと命令を覚える。主記憶(メモリ。速いが電源を切ると消える)と補助記憶(SSD・HDD。消えない)
演算装置 + 制御装置
計算し、他の装置に指示を出す。この 2 つを合わせたのが CPU。コンピュータの頭脳
出力装置
結果を外へ出す。ディスプレイ・スピーカー・プリンタ・モーター

※ 本体につないで使う機器を周辺装置という。装置どうしをつなぐ規格や考え方をインタフェース、人と機械をつなぐものをユーザインタフェース(第2単元)という

教師用メモ

目標 01。「CPU・メモリ・ストレージ=頭脳・机の広さ・引き出し」のたとえは次回で扱う。

SECTION 02

どこに入っている

画面もキーボードもないのに、コンピュータ

台所の炊飯器・電子レンジ・冷蔵庫の中に、小さな基板がうっすらと透けて見えていて、高校生が驚いて見ている
体験 02

コンピュータが入っている製品を、五大装置つきで

家や学校で「コンピュータが入っている」と思う製品を一つ。その製品の「入力(何を取り込む)→ 出力(何をする)」を書く。パソコン・スマホ以外で

製品
入力 → 出力

全員の「製品 → 入力・出力」が右に並ぶ。入力がセンサ、出力がモーターや火力になっているものを拾う

みんなの見つけたコンピュータ
教師用メモ

進め方(8分) 一人で 3 分。読み上げて、「画面もキーボードもないのにコンピュータ」に気づかせる。入力がセンサ(温度・光・加速度)、出力がモーター・ヒーター・LED になっている(計測・制御)。

想定回答 炊飯器(温度・時間→火力)・エアコン(室温→風)・自動ドア(人→開閉)・自動改札(IC→扉)・洗濯機(重さ→水量)・信号機(時間→色)。

冒頭の問いの答え: 炊飯器はコンピュータが入っている。「コンピュータ=パソコン」ではない。目標 02。

まとめ 02

コンピュータ = 記憶・演算・入出力を備えた電子機器

定義数値の記憶、演算、外部との入出力を行う機能を備えた電子機器。パソコンやスマホだけでなく、炊飯器・エアコン・自動車の中にも小さなコンピュータが入っている
計測・制御センサで入力し、計算し、モーターやヒーターで出力する。家電の中のコンピュータの多くはこの形
性能宇宙探査機に家庭用ゲーム機と同じ CPU が積まれた例がある。目的に十分な性能があればよく、速いほどよいわけではない

自動車 1 台には数十個のコンピュータが入っている。「コンピュータはどこにある?」の答えはほとんど全部の機械の中

教師用メモ

目標 02。「人間のパートナーとしてのロボット(擬似的な感情)」(教科書コラム)は興味があれば。

SECTION 03

ハードとソフト

金属とプラスチックの箱に、意味を与えるもの

3段の棚。一番下に基板と部品、中段に歯車のような土台、上段にアプリのカードが並び、高校生が上段のカードを手に取っている
体験 03

ハードウェアか、基本ソフトか、応用ソフトか

ハードウェア=物として存在する部品。基本ソフトウェア(OS)=ハードとアプリの仲介役。応用ソフトウェア=特定の作業に使うアプリ。タップして分け、「答え合わせ」

ハードウェア = 触れる基本ソフトウェア = 土台応用ソフトウェア = 目的ごと
教師用メモ

進め方(7分) 3 分で答え合わせ。「ファイルを開く仕組み」を OS に入れられたか。アプリはどれも OS の機能を使って動く(ファイル・画面・通信)。だから同じアプリが違う機種で動く。

目標 03。

まとめ 03

3 つの層 | OS が部品の違いを吸収する

応用ソフトウェア
特定の作業に使う。ブラウザ・メッセージ・文書作成・ゲーム。OS の機能を使って動く
基本ソフトウェア(OS)
ハードとアプリの仲介役。部品の違いを吸収し、ファイル・画面・通信・メモリを管理する。だから同じアプリが違う機種で動く
ハードウェア
物として存在する部品。CPU・メモリ・SSD・画面。そのままでは金属とプラスチック。ソフトウェアが働きかけて初めて意味が生まれる

※ 第2単元の「デジタル化で情報はすべて 0 と 1」と合わせると、ソフトウェアも 0 と 1 でできた「命令の並び」。その中身は次回

教師用メモ

目標 03。解説: 「OS が入力装置や出力装置などのハードウェアを抽象化して扱う」。抽象化は第2単元第8回の言葉と同じ、と結ぶ。

道具で確かめる

この機器の、ハードとソフトを分ける

身のまわりの機器を 1 つ選び、道具でハードとソフトに分けてノートに書く

ハードウェアとソフトウェア機械の部分とプログラムの部分を、役割ごとに分けて見る
  1. 「この枚で開く」を押す
  2. 身のまわりの機器を 1 つ選ぶ
  3. ハードとソフトに分けて言う
この授業のページの中で開く。終わったら「閉じてこの枚に戻る」で戻る

※ この枚は提出しない。自分の手で確かめて、分かったことをノートに書く

教師用メモ

進め方 提出させない枚。手を動かして確かめるところまで。机間指導で、止まっている生徒だけを見る。

5分。体験で作った五大装置の分け方と突き合わせる。

道具は外で公開されている Web アプリ。この授業のページの中で開くので、別のページへは移らない。閉じれば、そのままこの枚に戻る。ブラウザの中で動き、入力はこの授業のサーバーには送られない。

今日のまとめ

3つの目標に、自分の操作で答える

01
五大装置 入力(キーボード・カメラ)、記憶(メモリ・SSD)、演算+制御(CPU)、出力(画面・スピーカー)
02
どこに入っている 炊飯器もエアコンも自動改札も。センサで入力し、計算し、モーターやヒーターで出力する
03
3 つの層 ハードウェアの上に OS、その上にアプリ。OS が部品の違いを吸収するから、同じアプリが違う機種で動く
自己評価

今日の目標、自分はどこまで

3 つの目標それぞれに、できた/だいたい/まだ、を 1 つ選ぶ。右の帯にクラス全体の分布が出る

今日の目標、自分はどこまで | 1 つずつ選ぶ
01五大装置を身近な部品に当てて説明できる
02身のまわりの製品のコンピュータを五大装置で見つけられる
03ハード・OS・アプリの関係を層で説明できる
できただいたいまだ
教師用メモ

1 分。「まだ」が多い目標は、次回の冒頭で拾い直す。

ふりかえり

今日いちばん「へえ」と思ったこと

一文でよい。今日の 3 つの体験のどれかに触れて書く

みんなのふりかえり
教師用メモ

3 分。次回は「ソフトウェアの中身」。小さな CPU を 1 命令ずつ動かす。