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情報Ⅰ (4) 情報通信ネットワークとデータの活用 | 第2回

インターネットの仕組み

文をばらばらにして送り、順番を入れ替えて届ける。それでも元どおりになる理由を、自分の文で確かめる

50分
教師用メモ

準備 教室コードは新しいものにする。「教師」を押す。体験 01 は端末内で完結する。

時間配分 前回まとめ・目標 4分 / 節1 ばらして送る 16分 / 節2 住所を付ける 12分 / 節3 層に分ける 12分 / 道具・まとめ・自己評価・ふりかえり 6分

教科書: 新編情報Ⅰ 32 インターネットの仕組み(p.94)。

この回の評価(指導要領 (4) ア(ア) イ(ア)。プロトコルの役割、パケットに分けて伝送すること、複数の階層からなる構造。単元設計は 単元設計のページ)

  • 知識・技能 パケット・IP アドレス・プロトコルの語を、自分が動かした結果と結びつけて説明している(体験01・02・03)
  • 思考・判断・表現 分けて送ることの利点(回線を占有しない、届かなかった分だけ送り直せる)を、順番の入れ替えや欠落から述べている(体験01)
  • 態度 自分の通信がどんな取り決めの上で動いているかに目を向けようとしている(ふりかえり)

ふりかえりの枚の自己評価の分布を見て、「まだ」が多い目標を次回冒頭で拾い直す。

前回のまとめ

網の形にして、分けて運ぶ

切れても回り道→全員と直接つなぐと 780 本→分けて、通し合う

「データを細かく分割する」と前回言った。今日は、その細かい 1 つを実際に見る。自分が打った文が、いくつに切られ、どんな順で届くのか

ばらばらの順で着いた荷物が、元の文に戻るのはなぜか

教師用メモ

前回「まだ」が多かった目標を 2 分拾う。「宅配便の荷物に伝票が付いている」を伏線として置く。

今日の目標

授業の終わりにできるようになること

01
パケットに分けて送る仕組みを、順番と欠落の面から説明できる
02
IP アドレスが何を示す番号かを言い、自分の端末のものを調べられる

※ IP(アイピー)アドレス = ネットにつながった機器一つひとつに付く番号。手紙の住所にあたる。プロトコル = やり取りの決まりごと

03
プロトコルが層に分かれている理由を、役割の違いから説明できる
01 | 16分
ばらして送る

自分の文で試す

02 | 12分
住所を付ける

IP アドレス

03 | 12分
層に分ける

役割ごとの取り決め

SECTION 01

ばらして送る

1 つの長い荷物ではなく、小さな箱をたくさん

長い手紙をはさみで細かく切り、番号を書いた小さな封筒に1枚ずつ入れている高校生
体験 01

自分の文を、ばらばらに送ってみる

下の欄に短い文を書いて「送る」。文が小さく切られ、それぞれに番号が付いて、順番がばらばらに着く。受け取った側は番号の順に並べ直す。「1 つ落とす」で、途中で 1 つ届かなかった場合も試せる

※ 実際のインターネットでも、この「番号を付けて分ける」「足りない分だけ送り直す」を機械が自動で行っている

着いた順(ばらばらに着く)
番号の順に並べ直したもの
教師用メモ

進め方(12分) 自分の文で 3 回送る(毎回、着く順が変わる)。「1 つ落として送る」で欠けを見せ、「落ちた分だけ送り直す」で復元する。

問い 「なぜ順番がばらばらでも困らない?」→ 番号が付いているから。「なぜ全部送り直さない?」→ 足りない分だけでよいから速い。

言葉 TCP がデータを小さく分け、全体の個数と連番を振って IP に渡す。この小さなひとかたまりがパケット。分けて送るので、1 本の回線を誰かが占有しない(固定電話は占有する)。目標 01。

SECTION 02

住所を付ける

箱に宛先が書いていなければ、どこにも着かない

小包に宛先の札を貼っている手元。札には数字の並びが書かれている
体験 02

この端末の住所を、自分で調べる

IP アドレスは 202.238.130.103 のように、数を点で区切った番号。ネットワーク上のどこにあるかを示す。自分の端末のものを調べ、先頭の数を選んで、隣の人のものと同じだったかを書く

自分の端末の IP アドレスの先頭の数

調べ方は端末によって違う。設定画面のネットワークの項目に出る。分布を見て「同じ教室だと先頭がそろう」ことを確認する

クラスの先頭の数
気づいたこと
教師用メモ

進め方(10分) 調べ方を板書する。多くの端末は、設定 → ネットワーク → 接続中の項目の詳細に出る。分からない生徒には隣と一緒に。

要点 同じ教室の端末は、先頭のいくつかの数がそろう。番号の前半が「どのネットワークか」、後半が「その中のどれか」を表している。郵便の「市区町村」と「番地」に近い。

10・172・192 で始まるものは、建物の中だけで使う番号(外からは見えない)。外に出るときは、出口の機器が持つ番号に付け替えられる。ここは深入りしない。目標 02。

SECTION 03

層に分ける

誰が何を担当するかを、あらかじめ決めておく

荷物が4段の棚を上から下へ運ばれ、段ごとに違う人が札を貼っていく様子
体験 03

4 つの層 | どの層の仕事かを当てる

下の 4 つが、通信の役割分担。上の帯の仕事をタップすると、それがどの層の仕事かが濃くなる。全部ためしてから、まとめへ

4アプリケーション層アプリどうしのやりとり | HTTPS、SMTP
3トランスポート層通信の制御、抜けの検出と送り直し | TCP
2インターネット層IP アドレスの割り当て、経路の選択 | IP
1ネットワークインタフェース層物理的な接続、機器の間のやりとり | イーサネット、Wi-Fi

※ 層に分けておくと、下の層が有線から無線に変わっても、上の層はそのまま使える。役割の境目が決まっているから

教師用メモ

進め方(10分) 4 つの仕事を順にタップさせる。答えは上から 4・3・2・1。

言葉 コンピュータどうしが通信するときの取り決めがプロトコル。役割ごとに層に分けて定義されている。よく使われるのが TCP/IP。

たとえ 言語が違う 2 人が英語で話せば通じる。英語がプロトコル。層は、宅配で「梱包する人」「伝票を書く人」「道を選ぶ人」「運ぶ人」が分かれているのに近い。

層に分ける利点 有線から無線に変えても、上の層のアプリは書き換えなくてよい。役割の境目が決まっているから。目標 03。

まとめ

分けて、番号を付けて、役割ごとに渡す

プロトコルコンピュータどうしが通信するときの取り決め。メーカーや部品が違っても、取り決めが合えば通信できる。役割ごとに層に分けて定義されている。よく使われるのが TCP/IP
パケットTCP がデータを小さく分け、全体の個数と連番を振ったひとかたまり。順番が入れ替わっても番号で戻せる。抜けた分だけ送り直せる
IP アドレスIP がパケット 1 つずつに付ける宛先の番号。ネットワーク上のどこにあるかを示す。前半がどのネットワークか、後半がその中のどれかを表す
占有しない固定電話は回線を占有するので、使っている間ほかの人が使えない。分けて送れば、同じ回線を同時に多くの人が使える
教師用メモ

次回はサーバとクライアント。「相手側にいるのは誰か」に進む。

予想

同じ回線を同時に使える人数が多いのはどちらか

回線を占有する方式と、分けて送る方式。並べて動かすと違いが見える

確かめる前に、いまの予想を 1 つ選ぶ。当たっていなくてよい。予想を置いておくと、違ったときに気づける

選んだ人数が右に出る。分かれているところを 1 つ読み上げてから次へ

クラスの予想
教師用メモ

予想を先に(2分) 先に道具を開くと、触って終わる。予想を置いてから確かめると、違ったところが残る。

8分。3 つの道具から 2 つを選ぶ。パケットと階層は必ず触れる。

道具は外で公開されている Web アプリ。この授業のページの中で開くので、別のページへは移らない。閉じれば、そのままこの枚に戻る。ブラウザの中で動き、入力はこの授業のサーバーには送られない。

確かめる

道具で確かめて、予想と合っていたかを見る

回線交換方式・パケット交換方式回線を占有する送り方と、小分けにする送り方を並べて動かす
  1. 「この枚で開く」を押す
  2. 両方の方式を同時に動かす
  3. 同じ回線を何人が使えるかを比べる
この授業のページの中で開く。終わったら「閉じてこの枚に戻る」で戻る
通信プロトコルデータが層を降りて、また昇るまでを追う
  1. 「この枚で開く」を押す
  2. 送信側から受信側まで進める
  3. 各層で何が足されたかを言う
この授業のページの中で開く。終わったら「閉じてこの枚に戻る」で戻る
IP アドレス住所の番号が、どこまでが同じ組かを決める仕組みを見る
  1. 「この枚で開く」を押す
  2. アドレスを 2 つ入れる
  3. 同じネットワークかどうかを判定させる
この授業のページの中で開く。終わったら「閉じてこの枚に戻る」で戻る
確かめて分かったことを、一文で
確かめて分かったこと
教師用メモ

進め方 手順のとおりに触らせる。終わったら前の枚の予想と見比べ、外れた人を 2 人読み上げる。

8分。3 つの道具から 2 つを選ぶ。パケットと階層は必ず触れる。

道具は外で公開されている Web アプリ。この授業のページの中で開くので、別のページへは移らない。閉じれば、そのままこの枚に戻る。ブラウザの中で動き、入力はこの授業のサーバーには送られない。

今日のまとめ

3つの目標に、自分の操作で答える

01
パケット 自分の文が切られ、番号順に戻った。落ちた分だけ送り直せた
02
IP アドレス 自分の端末の番号を調べた。同じ教室だと先頭がそろっていた
03
層 4 つの役割に分かれている。下が変わっても上はそのまま使える
自己評価

今日の目標、自分はどこまで

3 つの目標それぞれに、できた/だいたい/まだ、を 1 つ選ぶ。右の帯にクラス全体の分布が出る

今日の目標、自分はどこまで | 1 つずつ選ぶ
01パケットに分けて送る仕組みを説明できる
02IP アドレスが何を示す番号かを言える
03プロトコルが層に分かれている理由を説明できる
できただいたいまだ
教師用メモ

1 分。「まだ」が多い目標は、次回の冒頭で拾い直す。

ふりかえり

取り決めがそろっていないと困ること

通信以外の場面でよい。一文で「〇〇で決まりがそろっていないと、△△になる」の形

みんなの困ること
教師用メモ

3 分。次回はサーバとクライアント。「相手側で動いているもの」に進む。