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情報Ⅰ (4) 情報通信ネットワークとデータの活用 | 第6回

データの活用とデータベース

それぞれが自分の表を持つと、数が合わなくなる。合わなくなる場面を、自分で起こしてみる

50分
教師用メモ

準備 教室コードは新しいものにする。「教師」を押す。体験 01 は端末内で完結する。体験 03 は発表と討議を行う。

時間配分 前回まとめ・目標 4分 / 節1 数が合わない 14分 / 節2 ためて使う 10分 / 節3 渡している情報 16分 / 道具・まとめ・自己評価・ふりかえり 6分

教科書: 新編情報Ⅰ 36 データの活用とデータベース(p.102)。

この回の評価(指導要領 (4) ア(イ) イ(イ)。データを蓄積・管理・提供する方法。内容の取扱い(5)「自らの情報活用の評価・改善について発表し討議する活動を取り入れる」。単元設計は 単元設計のページ)

  • 知識・技能 データベースが必要になる理由と、POS などの情報システムでのデータの位置づけを説明している(体験01・02)
  • 思考・判断・表現 自分が渡している情報と受けている便益を対にして述べ、使い方をどう変えるかを discussion の中で示している(体験03)
  • 態度 便利さと引き換えに何を渡しているかを見直そうとしている(体験03・ふりかえり)

ふりかえりの枚の自己評価の分布を見て、「まだ」が多い目標を次回冒頭で拾い直す。

前回のまとめ

読まれない、書き換えられない、使えなくならない

機密性完全性可用性|暗号化・認証・署名

ここまでは運ぶと守るの話だった。今日からためると使うに移る。同じデータを何人もが同時に書き換えると、何が起きるのか

2 人が同時に売り上げを記録したら、数はどうなるか

教師用メモ

前回「まだ」が多かった目標を 2 分拾う。問いには答えず、体験 01 で起こさせる。

今日の目標

授業の終わりにできるようになること

01
それぞれが表を持つと数が合わなくなることを、自分で起こして説明できる
02
データベースが何のための仕組みかを、身近な例で言える
03
自分が渡している情報と受けている便利さを対にして述べ、使い方を見直せる
01 | 14分
数が合わない

同時に書き換える

02 | 10分
ためて使う

レジの向こう側

03 | 16分
渡している情報

出し合って話す

SECTION 01

数が合わない

別々に数えると、別々の答えになる

2人の高校生がそれぞれの手帳に在庫の数を書いていて、2つの数字が食い違っている
体験 01

2 つの店が、それぞれ自分の表を持つと

在庫 20 個の商品を、A 店と B 店の両方で売る。左は、それぞれが自分の表を持つ場合。右は、1 つのデータベースを共有する場合。ボタンを押して売ってみて、数がどうなるかを見る

それぞれが自分の表を持つ
20 A 店の表
20 B 店の表
まだ売っていない
1 つのデータベースを共有する
20 どちらの店から見ても同じ数
まだ売っていない
教師用メモ

進め方(12分) 左で A と B を交互に押す。「A の表では 15、B の表では 12。実際の在庫は?」→ どちらも正しくない(本当は 20 − 5 − 8 = 7)。右では常に正しい。

問い 「左でも、あとで足し合わせれば分かるのでは?」→ 足し合わせるまで誰も本当の数を知らない。その間に「在庫あり」と表示して売ってしまう。

要点 複数の人が共通のデータを使うには、大量のデータをためて、必要なときに検索・取り出し・更新ができる仕組みが要る。それがデータベース。目標 01。

SECTION 02

ためて使う

レジを通した瞬間に、何が動くのか

店のレジで商品を読み取っている場面。読み取った情報が線でつながって別の場所へ流れていく様子が薄く描かれている
体験 02

レジを通したデータは、誰の役に立つか

レジを通すと「どの商品が・いつ・何個」売れたかが記録される。そこから分かることを一つ書き、それで得をする人を書く

そのデータで分かること
それで得をする人

全員の「分かること → 得をする人」が右に並ぶ。店・客・作る側の 3 つに分けて読む

みんなの 分かること → 得をする人
教師用メモ

進め方(8分) 一人で 4 分、読み上げ 4 分。店(仕入れ・棚の並べ方)、客(欠品が減る・値段)、作る側(生産量)に分けて整理する。

言葉 レジで記録し情報システムに送る仕組みが POS システム。銀行では、口座の残高をためたデータベースがあるので、窓口に行かなくても入出金でき、その情報は瞬時に反映される。

データベースの規模が大きくなると、1 か所に置かず複数に分けて管理する(分散管理)。止まりにくくなり、混みにくくなる。目標 02。

SECTION 03

渡している情報

便利さと引き換えに、何を出しているか

てんびんの片側に便利さの絵、もう片側に自分の情報の絵を載せて見比べている高校生
体験 03

自分の使い方を、出し合って話す

自分が使っているサービスで、渡している情報を一つ書く。サービス名は書かず、種類で書く。そのうえで、受けている便利さと、これから変えることを書く

渡している情報(種類で書く)
受けている便利さと、これから変えること

全員分が右に並ぶ。4 人組で「変えること」を読み合い、実行できそうか話す。そのあと全体で 3 つ取り上げる

みんなの 渡している情報 → 便利さと、変えること
教師用メモ

進め方(14分。この回の中心) 一人で書く 5 分 → 4 人組で読み合い、実行できそうかを話す 5 分 → 全体で 3 つ取り上げて討議 4 分。指導要領が求める「自らの情報活用の評価・改善について発表し討議する」場面。

個人情報を書かせない サービス名も、自分の設定そのものも書かせない。「種類」で書かせる。

出やすい例 位置の記録、見たものの履歴、買ったものの記録、連絡先。「全部やめる」ではなく「どこまでなら渡すか」を自分で決める、という結論に持っていく。

渡す情報と受けるサービスの釣り合いを自分で決められることが、この単元の態度の評価にあたる。目標 03。

まとめ

1 か所にためるから、同時に使えて、あとで生きる

データベース利用しやすいように一定の形式でためたデータ。大量にためて、必要なときに検索・取り出し・更新ができる。複数の人が同じデータを使うために要る
情報システムでの位置POS システムでは、レジを通した「何が・いつ・何個」がネットワークでつながった情報システムに行き渡る。銀行では残高のデータベースが即座に反映される
分散管理規模が大きくなると 1 か所に置かず、複数に分けて管理する。止まりにくく、混みにくくなる
渡すものと得るものサービスを使うとき、自分の情報を渡している。どこまで渡すかを自分で決められることが大事
教師用メモ

次回は、そのデータベースの中がどんな形をしているか(表の形)に進む。

道具で確かめる

データがたまる場所を、指さす

道具でシステムを 1 つ選んで流れをたどり、データがたまる場所を確かめる

情報システム身のまわりのシステムで、データがどう流れるかを追う
  1. 「この枚で開く」を押す
  2. システムを 1 つ選んで流れをたどる
  3. データがたまる場所を指さす
この授業のページの中で開く。終わったら「閉じてこの枚に戻る」で戻る

※ この枚は提出しない。自分の手で確かめて、分かったことをノートに書く

教師用メモ

進め方 提出させない枚。手を動かして確かめるところまで。机間指導で、止まっている生徒だけを見る。

5分。体験 01 の矛盾の話と結ぶ。1 か所にまとめる理由。

道具は外で公開されている Web アプリ。この授業のページの中で開くので、別のページへは移らない。閉じれば、そのままこの枚に戻る。ブラウザの中で動き、入力はこの授業のサーバーには送られない。

今日のまとめ

3つの目標に、自分の操作で答える

01
数が合わない 別々の表では、どちらも本当の在庫を知らなかった。共有すれば常に正しい
02
ためて使う レジのデータから、仕入れや並べ方が決まる。得をする人が何人もいた
03
渡している情報 便利さと引き換えに出しているものを言葉にし、変えることを決めた
自己評価

今日の目標、自分はどこまで

3 つの目標それぞれに、できた/だいたい/まだ、を 1 つ選ぶ。右の帯にクラス全体の分布が出る

今日の目標、自分はどこまで | 1 つずつ選ぶ
01別々の表だと数が合わなくなる理由を説明できる
02データベースが何のための仕組みかを言える
03渡している情報と受けている便利さを対にして述べられる
できただいたいまだ
教師用メモ

1 分。「まだ」が多い目標は、次回の冒頭で拾い直す。

ふりかえり

今日決めた、これから変えること

一文でよい。話し合って考えが変わった人は、変わったところを書く

みんなの変えること
教師用メモ

3 分。話し合いで考えが変わった例を 2 つ読み上げて締める。次回はデータベースの中の形。