1 つの大きな表にまとめると、同じことを何度も書くことになる。表を分けて、必要なときにつなぐ
50分準備 教室コードは新しいものにする。「教師」を押す。体験 01・02 は端末内で完結する。
時間配分 前回まとめ・目標 4分 / 節1 同じことを何度も書く 12分 / 節2 表をつなぐ 16分 / 節3 表以外の形 10分 / 道具・まとめ・自己評価・ふりかえり 8分
教科書: 新編情報Ⅰ 37 さまざまなデータモデル(p.104)。
この回の評価(指導要領 (4) ア(イ)。データの定義とフォーマットを定めるデータモデル、関係データモデル、構造化されていないデータも扱えるもの。単元設計は 単元設計のページ)
ふりかえりの枚の自己評価の分布を見て、「まだ」が多い目標を次回冒頭で拾い直す。
では、その 1 か所はどんな形をしているのか。やみくもにためても、探せない・間違いが混ざる。人にも機械にも扱いやすい形が要る
図書室の貸出記録を 1 つの表にすると、何が起きるか
前回「まだ」が多かった目標を 2 分拾う。問いには答えず、体験 01 で見せる。
1 つの表にすると
共通する値で
文や画像はどうする
同じ名前を 30 回書き写すと、どこかで間違える

図書室の貸出記録を、下のように1 つの表にした。同じ本を何人も借りるので、書名と著者が何度も出てくる。この形でいちばん困るのは何か、選んで理由を書く
| 貸出番号 | 生徒番号 | 組 | 書名 | 著者 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 1021 | 1年A組 | 星の地図 | 小川 みなみ |
| 2 | 1105 | 1年B組 | 星の地図 | 小川 みなみ |
| 3 | 1021 | 1年A組 | 音の科学 | 森 たくみ |
| 4 | 1240 | 1年C組 | 星の地図 | 小川 みなみ |
進め方(10分) 一人で 5 分、読み上げ 5 分。どれも正しい。いちばん深刻なのは「直すとき全部直す」。1 か所直し忘れると、同じ本の著者名が食い違い、検索しても出てこなくなる。
解決 本の情報を別の表に分け、貸出記録には本の番号だけを書く。著者名を直すのは 1 か所で済む。次の節で実際につなぐ。
言葉 データの形式をデータモデルという。表の組み合わせで表すのが関係データモデル、それを使うのが関係データベース。ほかに階層型・ネットワーク型もある。目標 01。
共通する値が、橋になる

表を 2 つに分けた。貸出の表には本の番号だけが入っている。下の問いを選び、貸出の表の本の番号を押すと、本の表の同じ番号の行が光る。それを読んで答えを出す
| 貸出番号 | 生徒番号 | 本の番号 |
|---|---|---|
| 1 | 1021 | B01 |
| 2 | 1105 | B01 |
| 3 | 1021 | B02 |
| 4 | 1240 | B01 |
| 本の番号 | 書名 | 著者 |
|---|---|---|
| B01 | 星の地図 | 小川 みなみ |
| B02 | 音の科学 | 森 たくみ |
| B03 | 光と色 | 南 ゆき |
進め方(14分) 3 つの問いを順に。①B01 と B02 を押して「星の地図」「音の科学」。②B01 の行が 3 行あるので 3 人。③本の表の 1 か所だけ。
要点 2 つの表に共通する値(本の番号)があるからつなげる。これがないとつなげない。1 つの表だけでは「1021 が借りた本の書名」は出せない(貸出の表に書名がない)。
言葉 テーブル=表。フィールド=列(項目)。レコード=行。別の呼び方もある(関係・属性・タプル)。作成・運用・管理を行うのがデータベース管理システム(DBMS)で、同時に操作しても矛盾しないようにする、重複や不正な登録を防ぐ、アクセス権を設定する、といった働きを持つ。前回の在庫の話がこれ。目標 02・03。
行と列に収まらないデータもある

下の 8 個を分ける。まず上で付ける印を選び、次にその印を付けるものを押す。全部に印を付けたら「答え合わせ」
進め方(8分) 一人で 4 分、答え合わせ 4 分。
言葉 項目と値がそろっているものを構造化データ、そうでないものを非構造化データという。関係データベースは前者に強い。多様で大量のデータや、自由に書かれた文をそのまま扱えるデータベースもある。
橋渡し 自由記述も、単語の出てくる回数を数えれば表にできる(テキストマイニング)。第9回・第10回で扱う。「形にしにくい=使えない」ではない。目標 03。
| データモデル | データの形式。人にも機械にも扱いやすい形にすると、効率よく使える。階層型・ネットワーク型・関係データモデルなどがある |
| 関係データベース | データを複数の 2 次元の表の組み合わせで表す。いちばん広く使われている。テーブル(表)・フィールド(列・項目)・レコード(行) |
| 分けてつなぐ | 重複を減らすために表を分け、共通する値でつなぐ。直す場所が 1 か所で済み、食い違いが起きにくい |
| データベース管理システム | 同時に操作しても矛盾しないようにする。重複や不正な登録を防ぐ。アクセス権を設定し、認証を行う |
次回からは、たまったデータを読む側に移る。まずデータの形式と尺度。
道具で 2 つの表をつなぎ、1 つの表だけでは出せない答えを 1 つ作って出す
進め方 作れた人から出す。うまくいかない形も価値がある。詰まっている生徒には、手順の何番で止まっているかを聞く。
8分。この回の中心。選択・射影・結合を、道具の上で 1 回ずつ行う。
道具は外で公開されている Web アプリ。この授業のページの中で開くので、別のページへは移らない。閉じれば、そのままこの枚に戻る。ブラウザの中で動き、入力はこの授業のサーバーには送られない。
3 つの目標それぞれに、できた/だいたい/まだ、を 1 つ選ぶ。右の帯にクラス全体の分布が出る
1 分。「まだ」が多い目標は、次回の冒頭で拾い直す。
身のまわりの記録でよい。一文で「〇〇は、△△の表と □□ の表に分けられそう」の形
3 分。次回からデータを読む側へ。まず、そのデータで平均を出してよいかを判断する話に入る。