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情報Ⅰ (4) 情報通信ネットワークとデータの活用 | 第7回

さまざまなデータモデル

1 つの大きな表にまとめると、同じことを何度も書くことになる。表を分けて、必要なときにつなぐ

50分
教師用メモ

準備 教室コードは新しいものにする。「教師」を押す。体験 01・02 は端末内で完結する。

時間配分 前回まとめ・目標 4分 / 節1 同じことを何度も書く 12分 / 節2 表をつなぐ 16分 / 節3 表以外の形 10分 / 道具・まとめ・自己評価・ふりかえり 8分

教科書: 新編情報Ⅰ 37 さまざまなデータモデル(p.104)。

この回の評価(指導要領 (4) ア(イ)。データの定義とフォーマットを定めるデータモデル、関係データモデル、構造化されていないデータも扱えるもの。単元設計は 単元設計のページ)

  • 知識・技能 テーブル・フィールド・レコードの語と、関係データベースの考え方を説明している(体験01・02)
  • 思考・判断・表現 表を分けることの利点を、重複による困りごとから述べている(体験01)。2 つの表をつないで、1 つの表では出せない答えを出している(体験02)
  • 態度 身のまわりのデータを、表の形で整理して見ようとしている(ふりかえり)

ふりかえりの枚の自己評価の分布を見て、「まだ」が多い目標を次回冒頭で拾い直す。

前回のまとめ

1 か所にためるから、同時に使えた

別々の表 → 数が合わない→共有すれば、いつも正しい

では、その 1 か所はどんな形をしているのか。やみくもにためても、探せない・間違いが混ざる。人にも機械にも扱いやすい形が要る

図書室の貸出記録を 1 つの表にすると、何が起きるか

教師用メモ

前回「まだ」が多かった目標を 2 分拾う。問いには答えず、体験 01 で見せる。

今日の目標

授業の終わりにできるようになること

01
表を分ける理由を、同じことを何度も書くときの困りごとから説明できる
02
2 つの表をつないで、1 つの表だけでは出せない答えを出せる
03
テーブル・フィールド・レコードの語を、表の上で指し示せる
01 | 12分
何度も書く

1 つの表にすると

02 | 16分
表をつなぐ

共通する値で

03 | 10分
表以外の形

文や画像はどうする

SECTION 01

何度も書く

同じ名前を 30 回書き写すと、どこかで間違える

同じ名前が何度も書かれた長い名簿を前に、うんざりした顔で書き写している高校生
体験 01

1 つの表にまとめると、何が起きるか

図書室の貸出記録を、下のように1 つの表にした。同じ本を何人も借りるので、書名と著者が何度も出てくる。この形でいちばん困るのは何か、選んで理由を書く

貸出記録(1 つの表にまとめた場合)
貸出番号生徒番号組書名著者
110211年A組星の地図小川 みなみ
211051年B組星の地図小川 みなみ
310211年A組音の科学森 たくみ
412401年C組星の地図小川 みなみ
クラスの選び方
選んだ理由
教師用メモ

進め方(10分) 一人で 5 分、読み上げ 5 分。どれも正しい。いちばん深刻なのは「直すとき全部直す」。1 か所直し忘れると、同じ本の著者名が食い違い、検索しても出てこなくなる。

解決 本の情報を別の表に分け、貸出記録には本の番号だけを書く。著者名を直すのは 1 か所で済む。次の節で実際につなぐ。

言葉 データの形式をデータモデルという。表の組み合わせで表すのが関係データモデル、それを使うのが関係データベース。ほかに階層型・ネットワーク型もある。目標 01。

SECTION 02

表をつなぐ

共通する値が、橋になる

2枚の表を並べ、同じ番号どうしを指でたどって線を引いている高校生の手元
体験 02

2 つの表をつないで、答えを出す

表を 2 つに分けた。貸出の表には本の番号だけが入っている。下の問いを選び、貸出の表の本の番号を押すと、本の表の同じ番号の行が光る。それを読んで答えを出す

貸出の表
貸出番号生徒番号本の番号
11021B01
21105B01
31021B02
41240B01
本の表
本の番号書名著者
B01星の地図小川 みなみ
B02音の科学森 たくみ
B03光と色南 ゆき
教師用メモ

進め方(14分) 3 つの問いを順に。①B01 と B02 を押して「星の地図」「音の科学」。②B01 の行が 3 行あるので 3 人。③本の表の 1 か所だけ。

要点 2 つの表に共通する値(本の番号)があるからつなげる。これがないとつなげない。1 つの表だけでは「1021 が借りた本の書名」は出せない(貸出の表に書名がない)。

言葉 テーブル=表。フィールド=列(項目)。レコード=行。別の呼び方もある(関係・属性・タプル)。作成・運用・管理を行うのがデータベース管理システム(DBMS)で、同時に操作しても矛盾しないようにする、重複や不正な登録を防ぐ、アクセス権を設定する、といった働きを持つ。前回の在庫の話がこれ。目標 02・03。

SECTION 03

表以外の形

行と列に収まらないデータもある

きちんと並んだ棚の隣に、写真や手書きのメモが雑多に積まれた箱が置かれている
体験 03

表に収まるものと、収まらないもの

下の 8 個を分ける。まず上で付ける印を選び、次にその印を付けるものを押す。全部に印を付けたら「答え合わせ」

表の形にしやすい = 項目と値が決まっている表の形にしにくい = 決まった項目に分けられない
教師用メモ

進め方(8分) 一人で 4 分、答え合わせ 4 分。

言葉 項目と値がそろっているものを構造化データ、そうでないものを非構造化データという。関係データベースは前者に強い。多様で大量のデータや、自由に書かれた文をそのまま扱えるデータベースもある。

橋渡し 自由記述も、単語の出てくる回数を数えれば表にできる(テキストマイニング)。第9回・第10回で扱う。「形にしにくい=使えない」ではない。目標 03。

まとめ

表に分けて、共通する値でつなぐ

データモデルデータの形式。人にも機械にも扱いやすい形にすると、効率よく使える。階層型・ネットワーク型・関係データモデルなどがある
関係データベースデータを複数の 2 次元の表の組み合わせで表す。いちばん広く使われている。テーブル(表)・フィールド(列・項目)・レコード(行)
分けてつなぐ重複を減らすために表を分け、共通する値でつなぐ。直す場所が 1 か所で済み、食い違いが起きにくい
データベース管理システム同時に操作しても矛盾しないようにする。重複や不正な登録を防ぐ。アクセス権を設定し、認証を行う
教師用メモ

次回からは、たまったデータを読む側に移る。まずデータの形式と尺度。

道具で作る

2 つの表をつないで、答えを 1 つ作る

道具で 2 つの表をつなぎ、1 つの表だけでは出せない答えを 1 つ作って出す

リレーショナルデータベースの操作表からの絞り込み、列の取り出し、2 つの表の結合を操作する
  1. 「この枚で開く」を押す
  2. 条件で行を絞る
  3. 必要な列だけ取り出す
  4. 2 つの表をつないで 1 つの答えを出す
この授業のページの中で開く。終わったら「閉じてこの枚に戻る」で戻る
作ったものを、一文で
みんなの作ったもの
教師用メモ

進め方 作れた人から出す。うまくいかない形も価値がある。詰まっている生徒には、手順の何番で止まっているかを聞く。

8分。この回の中心。選択・射影・結合を、道具の上で 1 回ずつ行う。

道具は外で公開されている Web アプリ。この授業のページの中で開くので、別のページへは移らない。閉じれば、そのままこの枚に戻る。ブラウザの中で動き、入力はこの授業のサーバーには送られない。

今日のまとめ

3つの目標に、自分の操作で答える

01
何度も書く 1 つの表だと、直すとき全部直す。1 か所直し忘れると食い違う
02
つなぐ 共通する本の番号があるからつなげた。1 つの表では出せない答えが出た
03
表以外 自由記述や写真は表に収まりにくい。それを扱う仕組みもある
自己評価

今日の目標、自分はどこまで

3 つの目標それぞれに、できた/だいたい/まだ、を 1 つ選ぶ。右の帯にクラス全体の分布が出る

今日の目標、自分はどこまで | 1 つずつ選ぶ
01表を分ける理由を、重複の困りごとから説明できる
022 つの表をつないで答えを出せる
03テーブル・フィールド・レコードを指し示せる
できただいたいまだ
教師用メモ

1 分。「まだ」が多い目標は、次回の冒頭で拾い直す。

ふりかえり

表を分けたほうがよさそうなもの

身のまわりの記録でよい。一文で「〇〇は、△△の表と □□ の表に分けられそう」の形

みんなの分け方
教師用メモ

3 分。次回からデータを読む側へ。まず、そのデータで平均を出してよいかを判断する話に入る。