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情報Ⅰ (4) 情報通信ネットワークとデータの活用 | 第8回

データの形式

数字に見えても、足してよいとは限らない。平均を出してよいかを、自分で判断する

50分
教師用メモ

準備 教室コードは新しいものにする。「教師」を押す。体験 01・02 は端末内で完結する。

時間配分 前回まとめ・目標 4分 / 節1 平均を出してよいか 16分 / 節2 4 つの尺度 12分 / 節3 聞き方を決める 12分 / 道具・まとめ・自己評価・ふりかえり 6分

教科書: 新編情報Ⅰ 38 データの形式(p.106)。

この回の評価(指導要領 (4) ア(ウ)。尺度水準の違い、質的データと量的データの扱い方の違い。単元設計は 単元設計のページ)

  • 知識・技能 質的データと量的データ、4 つの尺度水準を区別し、それぞれにできる計算を説明している(体験01・02)
  • 思考・判断・表現 目的に応じて、どの形式で聞けばよいかを判断して質問を作っている(体験03)
  • 態度 出された数値を、そのまま計算してよいか確かめようとしている(ふりかえり)

ふりかえりの枚の自己評価の分布を見て、「まだ」が多い目標を次回冒頭で拾い直す。

前回のまとめ

表に分けて、共通する値でつないだ

テーブルフィールドレコード→つないで答えを出す

たまったデータを、ここから読む側に回る。ただし、表に並んだ数字がすべて同じように扱えるわけではない

出席番号の平均は 20.5 だった。この数に意味はあるか

教師用メモ

問いに挙手(ある・ない・分からない)。答えは体験 01 で確かめる。前回「まだ」が多かった目標を 2 分拾う。

今日の目標

授業の終わりにできるようになること

01
その数値で平均を出してよいかを、自分で判断できる
02
4 つの尺度を区別し、それぞれにできる計算を言える
03
知りたいことに合わせて、聞き方(質問の形)を選べる
01 | 16分
平均を出してよいか

6 つの場面で判断

02 | 12分
4 つの尺度

できる計算が違う

03 | 12分
聞き方を決める

質問を自分で作る

SECTION 01

平均を出してよいか

計算できることと、意味があることは別

番号の書かれたゼッケンを並べて、その平均を電卓で計算しようとして首をかしげている高校生
体験 01

この数の平均に、意味はあるか

6 つのデータがある。「平均に意味がある」か「意味がない」かを自分で選ぶと、実際に計算した平均と、判断の理由が出る。6 つとも試す

計算した平均
—
判断
上のどちらかを選ぶ
教師用メモ

進め方(14分) 6 つを順に。答えは、意味がある=身長・点数・気温・待ち時間、意味がない=出席番号・好きな色の番号。

要点 電卓は何でも平均を出す。出せることと、意味があることは別。番号は「区別するための記号」であって、大きさを表していない。

迷いやすいもの 「5 段階の満足度」は判断が割れる。厳密には順序尺度なので平均に注意が要るが、実務では平均を出すことも多い。「割れる」こと自体を扱う。次の節で尺度の言葉を与える。目標 01。

SECTION 02

4 つの尺度

区別するだけ、順番がある、間隔が等しい、0 が「無い」を表す

4種類の目盛りが並んだものさしを、高校生が順に見比べている
体験 02

4 つの尺度を、できる計算で見分ける

上の帯のデータを押すと、それがどの尺度かが濃くなる。4 つとも押して、できる計算がどう増えていくかを見る

名義尺度区別するだけ。順番も大きさもない | 数えられる(何人いるか)。平均は意味がない
順序尺度順番はあるが、間隔は等しくない | 順に並べられる。真ん中の値は出せる。平均は注意が要る
間隔尺度間隔が等しい。0 は「無い」を表さない | 足し引きと平均ができる。「2 倍」は言えない
比例尺度間隔が等しく、0 が「無い」を表す | 足し引き・平均・「2 倍」まで言える

※ 名義と順序が質的データ、間隔と比例が量的データ。下へ行くほど、できる計算が増える

教師用メモ

進め方(10分) 4 つを順に押す。答えは上から名義・順序・間隔・比例。

「2 倍」が言えない例 気温 20℃ は 10℃ の 2 倍暑いか。→ 言えない。0℃ は「熱が無い」ではないから。身長 160 cm は 80 cm の 2 倍と言える。0 cm は「無い」だから。

言葉 質的データ=主に文字情報の分類や個人の識別に使う。量的データ=数値として意味がある。質的データは和や差を計算しても意味がない。第1回で「出席番号の平均」に意味がなかったのはこのため。目標 02。

SECTION 03

聞き方を決める

どう聞くかで、あとでできる分析が決まる

アンケート用紙の質問の作り方を相談している高校生2人。選択肢の欄と自由記述の欄を指さしている
体験 03

知りたいことに合う、質問を作る

クラスや学校について知りたいことを一つ決め、それを聞く質問を作る。答えの形(選ぶ・順に並べる・数で答える・自由に書く)も書く

知りたいこと
そのための質問と、答えの形

全員分が右に並ぶ。「知りたいことに、その答えの形で届くか」を確かめながら読む

みんなの 知りたいこと → 質問と答えの形
教師用メモ

進め方(10分) 一人で 5 分、読み上げ 5 分。

見るところ ①「傾向を知りたい」のに自由記述だけにしていないか(集計が大変) ②「多い・少ない」を知りたいのに選択肢で聞いていて、幅が分からないままになっていないか ③選択肢に抜けや重なりがないか。

要点 聞き方を決めた時点で、あとでできる分析が決まる。分析してから「こう聞いておけばよかった」となる。先に何を出したいかを決める。第9回の PPDAC につながる。

ここで作った質問は、第11回の課題にそのまま使える。書き留めておくよう伝える。目標 03。

まとめ

形式が決まると、できる計算が決まる

質的データ主に文字情報の分類や個人の識別に使う。和や差を計算しても意味がない。名義尺度(区別するだけ)と順序尺度(順番はあるが間隔は等しくない)
量的データ数値として意味がある。間隔尺度(間隔が等しい。0 は「無い」ではない)と比例尺度(0 が「無い」を表し、「2 倍」まで言える)
構造化と非構造化項目と値がそろっているものと、自由記述や画像のようにそろっていないもの。分析の前に、どちらかを見分ける
聞き方が先どう聞くかで、あとでできる分析が決まる。何を出したいかを先に決めてから、質問を作る
教師用メモ

次回は、集めたデータを実際に整理して、グラフにする。欠けている値と、外れた値の扱いも扱う。

道具で確かめる

平均を出してよい尺度を、確かめる

道具で項目を 4 つ判定し、平均を出してよい尺度を確かめる

データの尺度水準データが 4 つの尺度のどれかを判定し、できる計算を示す
  1. 「この枚で開く」を押す
  2. 項目を 4 つ判定する
  3. 平均を出してよい尺度がどれかを言う
この授業のページの中で開く。終わったら「閉じてこの枚に戻る」で戻る

※ この枚は提出しない。自分の手で確かめて、分かったことをノートに書く

教師用メモ

進め方 提出させない枚。手を動かして確かめるところまで。机間指導で、止まっている生徒だけを見る。

6分。名義・順序・間隔・比例の 4 つ。体験の分類と突き合わせる。

道具は外で公開されている Web アプリ。この授業のページの中で開くので、別のページへは移らない。閉じれば、そのままこの枚に戻る。ブラウザの中で動き、入力はこの授業のサーバーには送られない。

今日のまとめ

3つの目標に、自分の操作で答える

01
平均 出席番号の平均に意味はなかった。計算できることと、意味があることは別
02
4 つの尺度 名義・順序・間隔・比例。下へ行くほどできる計算が増えた
03
聞き方 知りたいことに合わせて答えの形を決めた。あとでできる分析が決まる
自己評価

今日の目標、自分はどこまで

3 つの目標それぞれに、できた/だいたい/まだ、を 1 つ選ぶ。右の帯にクラス全体の分布が出る

今日の目標、自分はどこまで | 1 つずつ選ぶ
01平均を出してよいかを自分で判断できる
024 つの尺度を区別し、できる計算を言える
03知りたいことに合わせて聞き方を選べる
できただいたいまだ
教師用メモ

1 分。「まだ」が多い目標は、次回の冒頭で拾い直す。

ふりかえり

平均を出してはいけないのに、出していそうな場面

一文でよい。「〇〇の平均は、△△なので意味がない」の形

みんなの見つけた場面
教師用メモ

3 分。次回は、集めたデータを整理してグラフにする。今日作った質問を使う。