1 つの値を外すだけで、平均が動く。外してよいのかを、自分で決める
50分準備 教室コードは新しいものにする。「教師」を押す。体験 01・02 は端末内で完結する。
時間配分 前回まとめ・目標 4分 / 節1 欠けた値と外れた値 16分 / 節2 見せ方で変わる 12分 / 節3 流れをたどる 12分 / 道具・まとめ・自己評価・ふりかえり 6分
教科書: 新編情報Ⅰ 39 データ分析の流れ(p.108)。
この回の評価(指導要領 (4) ア(ウ) イ(ウ)。データを収集・整理・分析する一連の流れ、欠損値や外れ値の扱い、可視化。単元設計は 単元設計のページ)
ふりかえりの枚の自己評価の分布を見て、「まだ」が多い目標を次回冒頭で拾い直す。
集めたデータは、そのままでは使えない。欠けている値と、ほかから大きく外れた値が混ざっているから。分析の前に、まずデータを見直す
1 人だけ極端な値を書いていたら、外してよいか
問いに挙手(外す・外さない・場合による)。体験 01 で自分で決めさせる。前回「まだ」が多かった目標を 2 分拾う。
外すと何が動くか
区切りの幅を動かす
5 つの段階
集めたままでは、まだ使えない

「昨日の睡眠時間」を 12 人に聞いた結果。空欄が 1 つ、ほかから大きく外れた値が 1 つある。下のボタンで外したり戻したりして、平均と真ん中の値がどう動くかを見る
※ 空欄は欠損値、大きく外れた値は外れ値という
進め方(14分) 全部入れた状態 → 平均が引っ張られている。外れ値を外す → 平均が大きく動く。真ん中の値はあまり動かない(4分)。
問い(8分) 「24 時間寝た人は、外してよいか」。両方の立場を言わせる。外す側 → 書き間違いか冗談の可能性が高い。外さない側 → 本当かもしれない。勝手に消すのは結果を作ることになる。
結論 外すかどうかは、理由を書いて判断する。黙って外さない。外した場合は「外したこと」と「理由」を必ず添える。「平均は外れ値に引っ張られやすく、真ん中の値は引っ張られにくい」も押さえる。
空欄は「答えたくなかった」のか「見落とし」なのかで扱いが違う。目標 01。
同じデータなのに、山の形が変わる

さっきの睡眠時間(空欄と外れ値を外したもの)を、棒グラフにした。区切りの幅を変えると、同じデータでも見え方が変わる
進め方(10分) 幅 1 → 山がでこぼこ。幅 3 → なだらかな 1 つの山。「どちらが正しい?」→ どちらも同じデータ。目的による。細かい違いを見たいなら狭く、全体の傾向をつかみたいなら広く。
注意 幅を選ぶ人が、見せたい形を作れてしまう。第1単元の「グラフの縦軸」と同じ問題。自分が作るときは、意図せずそうしていないか確かめる。
可視化はデータの傾向をつかむために重要。ただし、見せ方の選び方まで含めて「分析」だと押さえる。目標 02。
集めるより前に、決めることがある

データで問題を解くときの流れ。段階を押すと、そこで何をするか、飛ばすとどうなるかが出る。5 つとも押す
※ この 5 つを繰り返す進め方を PPDAC サイクルという。結論から出た新しい疑問で、もう一度回す
進め方(10分) 5 つを順に押す。「いちばん飛ばされやすいのはどこ?」→ 計画。データがあるからとりあえず分析する、が起きやすい。
要点 データは集めるだけでは価値がない。解決したい問題を決めたうえで集め、分析し、結果を得てはじめて価値が出る。公開されているデータを使うか、自分で集めるかも計画で決める。
一覧表にまとめた個票データを作っておくと分析しやすい。第11回・第12回でこの流れを実際に回す。目標 03。
| 流れ | 問題を明確にする → 何を集めるか計画する → 集めて整理する → 分析して可視化する → 考察して結論を出す。この繰り返しが PPDAC サイクル |
| 欠損値 | 数値が欠けているもの。答えたくなかったのか、見落としかで扱いが違う |
| 外れ値 | ほかの値から大きく外れたもの。外すかどうかは理由を書いて判断する。黙って外さない |
| 可視化 | グラフにすると傾向がつかめる。ただし区切りの幅や軸の取り方で印象が変わる。作る側が意図せず形を作っていないか確かめる |
次回は 2 つの事柄の関係。「関係があるように見えるだけ」の見分け方に入る。
道具で同じデータを 3 種類のグラフにしたうえで、目的に合うものを 1 つ選び、理由を書く
進め方 道具で比べさせてから選ばせる。同じものを選んでも理由が違うことを見せる。少数派の理由を必ず 1 つ読み上げる。
8分。可視化とヒストグラム。第11回の提案で使う道具でもある。
道具は外で公開されている Web アプリ。この授業のページの中で開くので、別のページへは移らない。閉じれば、そのままこの枚に戻る。ブラウザの中で動き、入力はこの授業のサーバーには送られない。
3 つの目標それぞれに、できた/だいたい/まだ、を 1 つ選ぶ。右の帯にクラス全体の分布が出る
1 分。「まだ」が多い目標は、次回の冒頭で拾い直す。
一文でよい。「〇〇なら外す。△△なら外さない」の形
3 分。「両方出す」という答えを拾い上げる。次回は 2 つの事柄の関係。