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情報Ⅰ (4) 情報通信ネットワークとデータの活用 | 第9回

データ分析の流れ

1 つの値を外すだけで、平均が動く。外してよいのかを、自分で決める

50分
教師用メモ

準備 教室コードは新しいものにする。「教師」を押す。体験 01・02 は端末内で完結する。

時間配分 前回まとめ・目標 4分 / 節1 欠けた値と外れた値 16分 / 節2 見せ方で変わる 12分 / 節3 流れをたどる 12分 / 道具・まとめ・自己評価・ふりかえり 6分

教科書: 新編情報Ⅰ 39 データ分析の流れ(p.108)。

この回の評価(指導要領 (4) ア(ウ) イ(ウ)。データを収集・整理・分析する一連の流れ、欠損値や外れ値の扱い、可視化。単元設計は 単元設計のページ)

  • 知識・技能 欠損値と外れ値の意味を説明し、データを整理してグラフにしている(体験01・02)
  • 思考・判断・表現 値を外したときの結果の変化を見て、外すかどうかを理由をつけて判断している(体験01)。目的に応じた見せ方を選んでいる(体験02)
  • 態度 分析の前にデータを見直そうとしている(ふりかえり)

ふりかえりの枚の自己評価の分布を見て、「まだ」が多い目標を次回冒頭で拾い直す。

前回のまとめ

形式が決まると、できる計算が決まった

名義順序間隔比例→聞き方が先

集めたデータは、そのままでは使えない。欠けている値と、ほかから大きく外れた値が混ざっているから。分析の前に、まずデータを見直す

1 人だけ極端な値を書いていたら、外してよいか

教師用メモ

問いに挙手(外す・外さない・場合による)。体験 01 で自分で決めさせる。前回「まだ」が多かった目標を 2 分拾う。

今日の目標

授業の終わりにできるようになること

01
欠損値と外れ値を見つけ、外すかどうかを理由をつけて決められる
02
同じデータでも見せ方で印象が変わることを、自分で確かめられる
03
分析の5 つの段階を順にたどり、いま自分がどこにいるか言える
01 | 16分
欠けた値と外れた値

外すと何が動くか

02 | 12分
見せ方で変わる

区切りの幅を動かす

03 | 12分
流れをたどる

5 つの段階

SECTION 01

欠けた値と外れた値

集めたままでは、まだ使えない

回収したアンケート用紙をめくり、空欄の欄と極端な数字に付箋を貼っている高校生
体験 01

外すと、平均はどれだけ動くか

「昨日の睡眠時間」を 12 人に聞いた結果。空欄が 1 つ、ほかから大きく外れた値が 1 つある。下のボタンで外したり戻したりして、平均と真ん中の値がどう動くかを見る

—
平均
—
真ん中の値
—
使った人数
今の状態

※ 空欄は欠損値、大きく外れた値は外れ値という

教師用メモ

進め方(14分) 全部入れた状態 → 平均が引っ張られている。外れ値を外す → 平均が大きく動く。真ん中の値はあまり動かない(4分)。

問い(8分) 「24 時間寝た人は、外してよいか」。両方の立場を言わせる。外す側 → 書き間違いか冗談の可能性が高い。外さない側 → 本当かもしれない。勝手に消すのは結果を作ることになる。

結論 外すかどうかは、理由を書いて判断する。黙って外さない。外した場合は「外したこと」と「理由」を必ず添える。「平均は外れ値に引っ張られやすく、真ん中の値は引っ張られにくい」も押さえる。

空欄は「答えたくなかった」のか「見落とし」なのかで扱いが違う。目標 01。

SECTION 02

見せ方で変わる

同じデータなのに、山の形が変わる

同じデータから作った幅の違う2つの棒グラフを並べて見比べている高校生
体験 02

区切りの幅を変えると、山の形が変わる

さっきの睡眠時間(空欄と外れ値を外したもの)を、棒グラフにした。区切りの幅を変えると、同じデータでも見え方が変わる

区切りの幅1
教師用メモ

進め方(10分) 幅 1 → 山がでこぼこ。幅 3 → なだらかな 1 つの山。「どちらが正しい?」→ どちらも同じデータ。目的による。細かい違いを見たいなら狭く、全体の傾向をつかみたいなら広く。

注意 幅を選ぶ人が、見せたい形を作れてしまう。第1単元の「グラフの縦軸」と同じ問題。自分が作るときは、意図せずそうしていないか確かめる。

可視化はデータの傾向をつかむために重要。ただし、見せ方の選び方まで含めて「分析」だと押さえる。目標 02。

SECTION 03

流れをたどる

集めるより前に、決めることがある

5つの札が輪になって並び、矢印でつながっている図を高校生が指でたどっている
体験 03

5 つの段階 | いま自分はどこにいるか

データで問題を解くときの流れ。段階を押すと、そこで何をするか、飛ばすとどうなるかが出る。5 つとも押す

PROBLEM
問題
PLAN
計画
DATA
データ
ANALYSIS
分析
CONCLUSION
結論
上の段階を 1 つ押す

※ この 5 つを繰り返す進め方を PPDAC サイクルという。結論から出た新しい疑問で、もう一度回す

教師用メモ

進め方(10分) 5 つを順に押す。「いちばん飛ばされやすいのはどこ?」→ 計画。データがあるからとりあえず分析する、が起きやすい。

要点 データは集めるだけでは価値がない。解決したい問題を決めたうえで集め、分析し、結果を得てはじめて価値が出る。公開されているデータを使うか、自分で集めるかも計画で決める。

一覧表にまとめた個票データを作っておくと分析しやすい。第11回・第12回でこの流れを実際に回す。目標 03。

まとめ

集める前に決め、分析の前に見直す

流れ問題を明確にする → 何を集めるか計画する → 集めて整理する → 分析して可視化する → 考察して結論を出す。この繰り返しが PPDAC サイクル
欠損値数値が欠けているもの。答えたくなかったのか、見落としかで扱いが違う
外れ値ほかの値から大きく外れたもの。外すかどうかは理由を書いて判断する。黙って外さない
可視化グラフにすると傾向がつかめる。ただし区切りの幅や軸の取り方で印象が変わる。作る側が意図せず形を作っていないか確かめる
教師用メモ

次回は 2 つの事柄の関係。「関係があるように見えるだけ」の見分け方に入る。

道具で比べて、選ぶ

この問いに合うグラフはどれか

道具で同じデータを 3 種類のグラフにしたうえで、目的に合うものを 1 つ選び、理由を書く

データの可視化同じデータを、いくつかのグラフで見比べる
  1. 「この枚で開く」を押す
  2. 同じデータを 3 種類のグラフにする
  3. 目的に合うものを 1 つ選び、理由を言う
この授業のページの中で開く。終わったら「閉じてこの枚に戻る」で戻る
度数分布表とヒストグラム区切りの幅を変えて、分布の見え方の変化を見る
  1. 「この枚で開く」を押す
  2. 区切りの幅を変える
  3. 幅で印象が変わることを確かめる
この授業のページの中で開く。終わったら「閉じてこの枚に戻る」で戻る
選んだもの
クラスの選び方
選んだ理由
教師用メモ

進め方 道具で比べさせてから選ばせる。同じものを選んでも理由が違うことを見せる。少数派の理由を必ず 1 つ読み上げる。

8分。可視化とヒストグラム。第11回の提案で使う道具でもある。

道具は外で公開されている Web アプリ。この授業のページの中で開くので、別のページへは移らない。閉じれば、そのままこの枚に戻る。ブラウザの中で動き、入力はこの授業のサーバーには送られない。

今日のまとめ

3つの目標に、自分の操作で答える

01
外れ値 1 つ外すと平均が大きく動いた。外すなら理由を書く。黙って外さない
02
見せ方 区切りの幅で山の形が変わった。どちらも同じデータ。目的で選ぶ
03
5 つの段階 問題・計画・データ・分析・結論。飛ばされやすいのは計画
自己評価

今日の目標、自分はどこまで

3 つの目標それぞれに、できた/だいたい/まだ、を 1 つ選ぶ。右の帯にクラス全体の分布が出る

今日の目標、自分はどこまで | 1 つずつ選ぶ
01欠損値と外れ値を見つけ、扱いを理由をつけて決められる
02見せ方で印象が変わることを確かめられる
03分析の 5 つの段階を順にたどれる
できただいたいまだ
教師用メモ

1 分。「まだ」が多い目標は、次回の冒頭で拾い直す。

ふりかえり

外れ値を外すか迷ったとき、どう決めるか

一文でよい。「〇〇なら外す。△△なら外さない」の形

みんなの決め方
教師用メモ

3 分。「両方出す」という答えを拾い上げる。次回は 2 つの事柄の関係。