6 回ぶんの年表から先を引き、そこで人が担う役割まで書く
50分 班で行う準備(授業前) 教室コードを入れる。次回もこれと同じコードを使う(班の提案カードを次回に引き継ぐため)。第1回・第2回の年表の CSV を開いておき、班が根拠を探せるようにする。班は 3〜4 人。
投影 節3 の提案カードは、提出されるたびに右に並ぶ。班の数がそろうまで待ってから読む。
時間配分 前回のまとめ・目標 3分 / 節1 領域を選ぶ 15分 / 節2 変化の向きから引く 15分 / 節3 提案カードを作る 10分 / まとめ・自己評価・ふりかえり 7分
この回の評価(指導要領 解説 (1) イ(ア)(イ)(ウ)、内容の取扱い (1)「将来の情報技術と情報社会の在り方等について討議し発表し合う」。設計指針 H5L4(民主主義のプロセスに情報技術が果たす役割とその変化)、K3L1。重点は思考・判断・表現。単元設計は 単元設計のページ)
C の生徒への手立て: 第1回の年表を開かせ、自分の領域の行を一つ指させる。それでも進まないときは「今と同じままだと、何が困るか」を先に書かせる。
ここまで 6 回で、年表・法と制度・伝え方・機械との対話・知的活動・討論をやってきた。今日と次回は、それを全部使って一つの提案を作る
10 年後の社会で、人は何を担うのか
前回の自己評価で「まだ」が多かった目標があれば、ここで 2 分拾う。前回のふりかえりから 2 つ読み上げると、領域選びが早くなる。
班で一つ決めて、全体の分布を見る
30 年で変わったことと、その先を対にする
5 つの欄を埋めて、班で 1 枚出す
広い話ではなく、一つの場所で考える

班で相談して一つ決め、班の代表が 1 人だけ押す。押せるのは 1 回だけ。右の棒で、教室にどの領域が集まっているかが見える。同じ領域の班があってもよい
棒がそろったら、選ばれなかった領域を 1 つ挙げて「ここは誰も選ばなかった。なぜか」と聞くと、選んだ理由が言葉になる
進め方(10分) 班で 5 分。決まった班から代表が押す。決まらない班には「前回の討論で誰が何に食いついたか」を思い出させる。
示してよい例 解説が挙げているのは「高齢者の孤独感とコミュニケーションロボット」と「専門家の知的資産を人工知能に学習させた社会」。迷う班にはこの二つを見せる。ただし、そのまま写させない。
領域を決めたら、班のノートに大きく書かせる。次の 2 つの体験はすべてこの領域の中で考える。
| 願望 | こうなったらいいな。根拠がない。誰も反論できないが、誰も動かせない |
| 予言 | こうなると決まっている。外れる。外れたときに何も残らない |
| 展望 | これまでこう変わってきたから、この向きが続けばこうなる。根拠があるので、反論できる。反論されて直せる |
この単元で作ってきた年表は、向きを取り出すための道具だった。次の体験で、実際に取り出す
目標 01 の前半。「反論できる形で書く」が今日のいちばん大事な一言。次回、実際に反論を受ける。
30 年ぶんの矢印を、そのまま先へ伸ばす

選んだ領域について書く。左は年表にある事実。技術の行でも、法や制度の行でもよい。右はその向きを先へ伸ばした形。班で分担して何組でも送る
右に「変わったこと → 10 年後」が並ぶ。左の欄が事実になっているかを見て読む。願望が入っている組はその場で問い返す
進め方(12分) 班で 7 分、読み合いに 5 分。第1回・第2回の CSV を投影して、根拠を探させる。左の欄に「便利になった」とだけ書いてある班には、誰の何の手順が変わったのかを聞く。
十分満足に届かせる問い 「その 10 年後、いまの決まりのままで足りるか」。技術の変化に加えて法や制度の変化を根拠にできると、評価規準の A に届く。
想定回答 現金から画面へ → 現金しか使えない人が困る ・ 病院の予約がネットだけに → 電話の窓口がなくなる ・ 授業が端末で → 家に回線がない生徒が置いていかれる ・ 運転が自動に → 事故のときの責任の決め方が要る。
| 一本目 | 技術の変化。年表の上の段。「つながる → 持ち歩く → 集まる → 作る」のどこにいて、次はどこへ行くか |
| 二本目 | 法や制度の変化。年表の下の段。その技術が広まったとき、決まりは追いついているか。追いつく前に誰が困るか |
| 置き忘れやすいもの | その社会で使えない人・取り残される人。第3回で見た「失われたもの」と同じ視点 |
目標 02。二本目が入っていれば評価規準の A。板書に「技術+決まり」と残し、次の提案カードで確かめさせる。
班で 1 枚。次回、これを持って発表し、反論を受ける

5 つの欄すべてを書いてから「提出する」を押す。押すのは班で 1 人。書きかけはこの端末に残るので、途中で閉じても消えない。右に並んだ他の班のカードの下に出るボタンは、次回の発表を聞いてから押すもの。今日は押さない
提出された順に右へ並ぶ。カードの下の数字は次回の相互評価で増える。今日は 0 のままでよい
進め方(8分) 班で 6 分。5 つの欄が埋まった班から提出。提出できなかった班は、次回の冒頭 3 分で出させる。
見て回るところ 「根拠」に年表の行が入っているか。「人の役割」が「気をつける」で終わっていないか。誰が、何をするかまで書けているか。「ルール」が禁止だけになっていないか(第2回の「条件つきで使える形」を思い出させる)。
この提案が単元末の評価課題そのもの。次回、発表して反論を受け、改訂版を出す。次回も同じ教室コードを使うことをここで生徒に伝える。授業後に「回答を保存」で CSV を取っておく。
| 今日できたこと | 領域を決め、年表から根拠を取り、10 年後を書き、人の役割とルールを一つずつ提案した |
| 次回すること | 班ごとに発表し、ほかの班から質問と反論を受ける。受けた反論に答え、提案を直して出し直す |
| 次回までに考えておくこと | 自分の提案に、いちばん出そうな反論は何か。それに何と答えるか |
反論を取り入れて直せた提案が、いちばん強い。直すのは負けではない
目標 03。次回の相互評価の観点(根拠が年表にある・人の役割がはっきりしている・ルールが具体的)をここで予告しておくと、班が自分で見直す。
3 つの目標それぞれに、できた/だいたい/まだ、を 1 つ選ぶ。右の帯にクラス全体の分布が出る。正直に選ぶほど、次回の授業が自分に合う
1 分。「まだ」が多い目標は、次回の冒頭で拾い直す。
一文でよい。自分の班の提案に、ほかの班から出そうな反論を一つ書く。次回、実際に出たかどうかを確かめる
3 分。次回予告は口頭で: 「次は発表と相互評価。反論に答えて、提案を直して出し直す。教室コードは今日と同じものを使う」。