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情報Ⅱ (2) コミュニケーションとコンテンツ | 第2回

受け手と目的の設定

作る前に決めることが二つある。誰に届けるのかと、その人に何をしてほしいのか

50分 | 班で行う
教師用メモ

準備(授業前) 教室コードは第1回と別の新しいものにし、板書して残す。この回のカードは第3回以降もそのまま使うので、コードは単元の終わりまでノートに控えさせる。班(3〜4 人)を作っておくか、冒頭 2 分で作る。

投影 「投影」を押して 1 枚ずつ送る。教師の端末では「教師」も押す。体験 01 のアイデアの壁と、体験 02 のカードは、投影して全員で読む場面がある。

時間配分 前回まとめ・目標 6分 / 節1 困っている人を挙げる 16分 / 節2 要求を並べて順位をつける 20分 / まとめ・自己評価・ふりかえり 8分

この回の評価(指導要領 情報Ⅱ (2) ア(ア)・イ(ア)、内容の取扱い (2)「コンテンツに対する要求を整理する活動」。設計指針 B6L3。単元設計は 単元設計のページ)

  • 知識・技能 相手・してほしい行動・要求を、区別して書き分けている(体験02 のカード)
  • 思考・判断・表現 出した要求に優先順位をつけ、外せない要求を一つ選んで理由を言えている(体験02・まとめ02)。ここが今日の重点
  • 態度 拡げる場面では人の案に便乗して量を出し、絞る場面では班で調整して一つに決めようとしている(体験01・02)

[解説]は「ブレーンストーミングなどで拡散したあと、実際に制作するものについて情報を整理して設計につなげる」としている。節1 が拡散、節2 が収束。節1 で批判させないことを最初に宣言する。

前回のまとめ

形とメディアは決められる | では、誰に向けて決めるのか

形態(誰と誰の間か)×メディア(文字・音声・静止画・動画)→届き方

前回は、二つの軸で届き方が変わることを確かめた。ただし軸は「決め方」であって、「何を決めるか」ではない。決めるためには、届ける相手が要る

その人は、何を知りたくて、何をしたいのか

教師用メモ

2 分。前回の自己評価で「まだ」が多かった目標をここで一言拾う。メディアの特性の表は、今日は使わない(第3回で戻ってくる)。

班(3〜4 人)をここで確定し、班の名前を決めさせる。カードの提出は班ごとに 1 枚。

今日の目標

授業の終わりにできるようになること

01
届ける相手を一人(一種類)まで絞り、その人が置かれている場面を言える
02
目的を「その人にしてほしい行動」の形で書ける
03
相手の要求を並べ、外せないものと後回しにできるものに順位をつけられる
01 | 16分
拡げる

困っている人を、量で出す

02 | 20分
絞る

要求を並べ、順位をつける

03 | 8分
まとめ

カードは単元の終わりまで使う

SECTION 01

拡げる

学校や地域で、知らないせいで損をしている人を、思いつくだけ

校内の掲示板の前で立ち止まって困った顔をしている生徒と、それを離れて見ている高校生たち
体験 01

知らないせいで損をしている人を、思いつくだけ出す

質より量批判しない便乗する短く書く

「〇〇な人が、△△を知らなくて困っている」の形で短く書いて送る。学校の中でも、地域でもよい。人の案の「便乗」を押すと、その続きとして書ける

0
全員の案
0
自分の案
0
便乗して生まれた
出てきた「困っている人」
教師用メモ

進め方(12分) 最初の 5 分は個人で量を出す。この間は良し悪しを言わないと宣言してから始める。次の 4 分は班で、人の案に便乗して足す。最後の 3 分で読み上げ。

止まったときの手 「学校に来て最初の一週間で困ったこと」「家の人が学校のことで分からないと言ったこと」「地域の人が学校について知らないこと」の三つを順に投げる。

想定回答 新入生が部活の見学の時期を知らない ・ 保護者が行事の持ち物を知らない ・ 近所の人が文化祭に入れることを知らない ・ 転校生が購買の場所を知らない ・ 下級生が図書室の使い方を知らない。

拡げきってから絞る。ここで出た案が、班の相手になる。目標 01 の材料。

まとめ 01

相手は一人まで絞り、目的は行動で書く

STEP 1
相手を一人にする
「みんな」では相手が決まらない。一人の顔が浮かぶところまで絞る。「新入生」より「入学したばかりで、部活をまだ決めていない 1 年生」
STEP 2
場面を書く
その人がいつ、どこで、どんな気持ちで受け取るか。歩きながらか、家で落ち着いてか。ここで使えるメディアが変わる
STEP 3
してほしい行動で書く
「知ってもらう」では終われない。その次に何をするかまで書く。「見学に申し込む」「持ち物をかばんに入れる」
弱い目的部活のことを知ってもらう / 学校のよさを伝える / 興味を持ってもらう
行動で書いた目的見学の日に体育館へ来る / 申込用紙を出す / 家の人に日程を伝える
なぜ行動で書くかできたかどうかをあとで確かめられる。第11回の評価も、第12回の直しも、この一文を基準にする
教師用メモ

目標 01・02。「知ってもらう」で止まっている班が必ず出る。「知ったあと、その人は何をしますか」と一言聞けば直る。

この一文が単元末の評価規準になることを、はっきり言う。第11回のルーブリックはここから作る。

SECTION 02

絞る

相手の要求を並べて、外せないものを一つ決める

机に貼った付箋を上下に並べ替えて順位をつけている4人の高校生。上の1枚だけ色が違う
体験 02

班のカードを作る | 相手・してほしい行動・要求

相手 | 一人の顔が浮かぶところまで
場面 | いつ、どこで受け取るか
してほしい行動 | 受け取ったあと、何をするか
要求 | その人が知りたいこと。3 つ、「、」で区切る
外せない要求と、その理由

全班のカードが右に並ぶ。他の班のカードには、下の 4 つのうち当てはまるものを 1 つ押して返す

班のカード
教師用メモ

進め方(16分) 要求を班で口に出して並べる 5 分 → 順位をつけて外せないものを一つ決める 4 分 → カードに書いて提出 4 分 → 他の班のカードを読んで印を返す 3 分。提出は班で 1 枚(書く人を決める)。

要求が出ないとき 「その人が最初に不安に思うことは」「知らないと動けないことは」「知らなくても動けることは」の順に聞く。三つ目が後回しにできる要求になる。

順位のつけ方 「これが答えられていなければ、行動してもらえない」が外せない要求。全部を入れようとすると、どれも伝わらなくなる。第4〜6回で作れる量は限られている、と現実的な話をしてよい。

このカードは残る 第3回で同じ教室コードを入れて開き、組合せの欄を足して出し直す。教室コードを板書して残す。目標 03、今日の評価の場面。

まとめ 02

要求は三つに分かれる | 外せない、あるとよい、今回は捨てる

外せない
これが答えられていなければ、相手は行動しない。必ず入れる。ふつう一つか二つ。今日決めたのはこれ
あるとよい
あれば行動しやすくなるが、なくても動ける。入る余地があれば入れる。第7回の設計で、置く場所を決める
今回は捨てる
相手が求めていない、または別の手段で足りる。捨てたことを記録しておく。第12回で直すとき、戻す候補になる

要求を整理するとは、並べて順位をつけ、捨てるものを決めること。全部入れたものは、たいてい何も伝わらない

※ 次回は、この要求から「文字・音声・静止画・動画のどれを、いくつ組み合わせるか」を決める

教師用メモ

目標 03。捨てた要求を消さずに残させる。第12回の改訂で「捨てたものを一つ戻した」は、十分満足(A)の一つの形になる。

提出されたカードを 2 枚選んで投影し、要求の書き方の差を見せる。「楽しさが伝わる」のような、確かめられない要求は書き直させる。

今日のまとめ

3つの目標に、班のカードで答える

01
相手 「みんな」ではなく、一人の顔が浮かぶところまで絞る。その人がいつ、どこで受け取るかまで書く
02
してほしい行動 「知ってもらう」で止めない。受け取ったあと何をするかを書くと、できたかどうかをあとで確かめられる
03
要求の順位 外せない・あるとよい・今回は捨てる、に分ける。捨てたものは消さずに残す
自己評価

今日の目標、自分はどこまで

3 つの目標それぞれに、できた/だいたい/まだ、を 1 つ選ぶ。班ではなく、自分について答える

今日の目標、自分はどこまで | 1 つずつ選ぶ
01相手を一人まで絞り、その場面を言える
02目的を、してほしい行動の形で書ける
03要求を並べ、外せないものを選べる
できただいたいまだ
教師用メモ

1 分。目標 03 に「まだ」が多ければ、次回の冒頭で外せない要求を各班に一言ずつ言わせる。

ふりかえり

捨てた要求と、捨てた理由

一文でよい。班で「今回は捨てる」に置いた要求を一つと、捨てた理由を書く

捨てたものと、その理由
教師用メモ

4 分。捨てる判断ができているかが、そのまま思考・判断・表現の評価になる。「入れたいけど捨てた」ものを言わせると、判断の跡が見える。

次回は「目的と相手に応じたメディアの組合せ」。今日のカードに、使うメディアの組合せと、選ばなかった案を書き足す。教室コードを控えたか確認する。