手段で届き方は変わり、出す範囲は自分たちで決められる
50分 | 班で行う準備(授業前) 教室コードを新しく決め、板書して残す。学校にある道具で行う。特定のソフトを指定しない。校外に出す場合の校内の手続き(誰の確認が要るか、いつまでに出すか)を事前に確かめ、この時間に生徒へ伝えられるようにしておく。人が写っているもの・他人の作ったものを含む場合の扱いも、あらかじめ整理しておく。
投影 「投影」を押して 1 枚ずつ送る。教師の端末では「教師」も押す。班の相談中は、まとめ 01 の表を出したままにする。
時間配分 前回まとめ・目標 5分 / 節1 手段を比べる 14分 / 節2 出す範囲を決める 23分 / まとめ・自己評価・ふりかえり 8分
この回の評価(指導要領 情報Ⅱ (2) ア(ウ)「コンテンツを発信する方法」、イ(ウ)。学習活動の「必要に応じて発信の範囲を限定する」。設計指針 H4L3、G1L3。単元設計は 単元設計のページ)
「広く出すほどよい」ではないと最初に言う。相手に届き、かつ取り消せる範囲に収めるのが、この回の判断である。
よくできたものでも、相手のいない所に置けば、誰にも届かない。逆に、広い所に置けば届くとも限らない。手段ごとに、届く人・残る時間・取り消せるかどうかが違う
出したものを、あとで取り消せるのはどれか
2 分。第1回の表の「受け手が使う時間」を思い出させる。今回はそこに「届く範囲」「残る時間」「取り消せるか」の三つを足す。
前回の分担で遅れが出ている班には、手当てを使うよう促す。今日は出す先を決める回なので、作りかけでも進められる。
届く範囲で分ける
理由をカードに書く
限定する意味
同じものでも、置く場所で届く人が変わる

9 つの出し方を、届く範囲で分ける。まず上で付ける印を選び、次にその印を付ける出し方を押す。全部に印を付けたら「答え合わせ」。基準は「その場にいない人に、いつのまにか届くか」
進め方(9分) 一人で 4 分 → 答え合わせ → 3 分話す。迷いやすいのは「地域の掲示板」。校外の人が見るので、誰でも見られる側に入る。
ここで気づかせたいこと 紙に貼るものでも、写真に撮られれば誰でも見られる側に移る。「校内の掲示板だから校内だけ」は、正確には「一次的には校内だけ」である。答え合わせのあとで、この一言を必ず言う。
校内の道具の名前は出さない。学校によって使うものが違うので、「校内の人だけが入れる場所」という言い方で通す。
分け終わったら、自分の班が候補にしている手段が、どの列に入るかを確かめさせる。目標 01。
| 届く範囲 | 相手が含まれているかで選ぶ。広ければよいというものではなく、相手が校内にしかいないなら、校外に出す理由はない |
| 残る時間 | 放送は流れて消える。掲示は剥がすまで残る。公開したものは、消しても誰かの手元に残ることがある |
| 取り消せるか | 手渡し・掲示は取り消せる。公開したものは取り消したつもりでも、写されていれば戻らない |
| 受け手が使う時間 | 第1回の表と同じ。廊下で数秒の相手に、5 分かかるものを出しても読まれない |
| 誰の許しが要るか | 人が写っているなら本人。他人の作ったものを使っているなら作った人。校外に出すなら、学校で決まっている手続き |
目標 01・02。ここで校外に出す場合の校内の手続きを具体的に伝える(誰の確認が要るか、いつまでに出すか)。学校によって違うので、事前に確かめておく。
「取り消せるか」は情報Ⅰ (1) の情報モラルとつながるが、今回は作って出す側の判断として扱う。知識の確認で終わらせない。
広げないという判断も、設計の一部である

班で相談して、1 つ選ぶ(班の代表の 1 台から送る)。相手がどこにいるか、人が写っているか、取り消せるかの三つで決める
進め方(8分) 班で相談 5 分 → 送る 1 分 → 分布を見て 2 分話す。相談の観点を板書する。(1) 相手はどこにいるか (2) 人や個人が分かるものが入っているか (3) あとで取り消せるか。
「校外に出すほうが偉い」という空気を作らない。相手が校内にしかいない班が校内に留めるのは、正しい判断である。分布を見せたあと、この点を明言する。
「一部だけ校外にも」の使い方 人が写った部分を外して、文字と図だけを校外に出す、という形。範囲を限定するとは、全部か何もかではなく、部分を選ぶことだと示せる。
「まだ決められない」が多ければ、決められない理由を聞く。たいてい許しが取れていないか、手続きが分かっていない。目標 03。
第2回から続けている班のカードに、発信先と範囲、限定した理由を書き足して出し直す。同じ教室コードを入れると、前のカードが右に並ぶ
前のカードの下に、発信の版が並ぶ。他の班のカードに、下の 4 つのうち当てはまるものを 1 つ押して返す
進め方(14分) 手段と範囲を書く 6 分 → 提出 3 分 → 他の班のカードを読んで印を返す 5 分。提出は班で 1 枚。
理由が「その方が広まるから」で止まる班へ 「その広まった先に、相手はいますか」と返す。相手がいない広がりは、届いたことにならない。
許しの欄を空にしない 人が写っている、他人の作ったものを使っている、場所を借りる、のどれかは必ずある。空の班には、素材を一つずつ指して確かめさせる。
次回への橋 次回は「出したら何が起きるか」を予想する。今日決めた手段と範囲が、そのまま予想の前提になる。目標 02・03、今日の評価の場面。
| 限定する理由になるもの | 相手がそこにいない / 人や個人が分かるものが入っている / 取り消せない場所である / 期間が過ぎれば意味がなくなる |
| 限定の記録を残す | 「なぜここまでにしたか」をカードに書いた。第12回で範囲を広げるかどうかを決めるとき、この記録から考え直せる |
出す先と範囲は決まった。次は、出したあとに何が起きるかを、受け取る側に立って予想する
指導要領の学習活動「必要に応じて発信の範囲を限定する」を、生徒の手で判断させたのが今日である。限定は消極的な選択ではなく、届ける相手を選ぶ設計であると言い切る。
次回は「公開後の受け取られ方」。受け手役になって、意図と違う受け取り方を出し合う。今日の手段と範囲を控えておくよう伝える。
3 つの目標それぞれに、できた/だいたい/まだ、を 1 つ選ぶ。右の帯にクラス全体の分布が出る
1 分。目標 03 に「まだ」が多いときは、限定を「やってはいけないことを避ける」としか捉えていない。次回の冒頭で「相手を選ぶ設計」として言い直す。
一文でよい。出さない・広げないと決めた部分と、その理由を書く。限定しなかった班は、限定しないと決めた理由を書く
4 分。3 つ読み上げる。理由が「怒られるから」で止まっているものは、「その先で困るのは誰ですか」と返して、受け取る人の話に戻す。
次回は「公開後の受け取られ方」。今日決めた手段と範囲を控えているか確認する。教室コードを控えたか確認する。