よい・悪いを言う前に、何をもってよいとするかを自分たちで決める
50分 | 班で行う準備(授業前) 教室コードを新しく決め、板書して残す。学校にある道具で行う。特定のソフトを指定しない。作りかけのものを机に並べて見て回るので、机の配置を決めておく。前回に出た受け取り方(体験01 の記録)を、生徒が見返せるようにしておく。
投影 「投影」を押して 1 枚ずつ送る。教師の端末では「教師」も押す。基準を書く間は、まとめ 01 の表(三段の書き方)を出したままにする。
時間配分 前回まとめ・目標 5分 / 節1 観点を三つに絞る 12分 / 節2 段階を書いて、評価し合う 25分 / まとめ・自己評価・ふりかえり 8分
この回の評価(指導要領 情報Ⅱ (2) イ(ウ)、学習活動の「ルーブリックなどで定めた段階的な基準による評価」。内容の取扱い (2)「発信者、受信者双方の視点からコンテンツを評価する活動」。設計指針 G4L3。単元設計は 単元設計のページ)
基準は教師が配らない。生徒が作ることが今日の中身である。作った基準は、探究の発表の自己評価にもそのまま使える。
「見やすい」「分かりやすい」だけでは、直す所が決まらない。どこまでできていればよいのかを先に決めると、評価が意見ではなく判断になる
よいものとは、何ができているもののことか
2 分。前回の「感想は言わない」を引き継ぐ。今日は基準を作るので、その基準に沿ってなら評価してよい、という順で話す。
この単元の本質的な問いは「自分たちの作ったものは、受け取った人に何をさせたのか」。基準の中心は、そこに置く。
クラスで三つ選ぶ
書いて、評価し合う
直す所を決める
何を見るかが決まらないと、評価は感想になる

下の候補から 3 つ選んで押す(3 回押せる)。クラスで多かった 3 つを、全班の共通の観点にする。共通にするのは、班どうしで評価し合うためである
進め方(10分) 候補を読む 2 分 → 班で相談 3 分 → 一人 3 つ選ぶ 2 分 → 上位 3 つを板書して確定 3 分。同数で並んだら、してほしい行動が伝わるかを優先すると伝えて決める。この単元の中心だからである。
候補はここまでの回から作ってある 気づかせる(第3・7回)、外せない要求(第2回)、してほしい行動(第2回)、統一(第7回)、受け取り方(第10回)、範囲(第9回)、誰でも読める(情報Ⅰ (2))、組合せの理由(第3回)。候補を足したい生徒がいれば板書に足してよい。
三つに絞る理由 観点が多いと、どれも浅くしか見られない。三つなら 5 分で一つのものを評価できる。第12回で直す時間を残すためにも、三つでよい。
決まった 3 つを板書して、この時間ずっと残す。目標 01。
| 観点 | A | 十分できている | B | できている | C | まだ |
|---|---|---|---|
| 例 | してほしい行動が伝わるか | 見た人が、いつ・どこで何をするかまで言える | 見た人が、何をすればよいかを言える | 見た人が、何をすればよいか言えない |
| 書き方の決まり 1 | 見て分かる言葉で書く。「分かりやすい」は使わない。誰が見ても同じ判定になる言葉にする |
| 書き方の決まり 2 | B から先に書く。B は「これができていれば、目的は果たせている」の線。次に A(B に何が足せているか)、最後に C(B に何が足りないか) |
| 書き方の決まり 3 | A は「たくさん」「きれい」ではなく、B に一つ足された状態で書く。第2回から続けている「代わりの案と比べている」のような形 |
| 使い方 | 自分たちで付ける(自己評価)→ 他の班に付けてもらう(相互評価)。二つがずれた所が、直す所になる |
目標 02。B から書くが最大のこつ。A から書くと理想論になり、C から書くとけなす言葉になる。B は「目的が果たせている線」である。
この表の形は、単元設計の評価規準と同じ作りである。教師が使っている基準と同じものを、生徒が自分の作品に対して作っていると言ってよい。
ここで作る基準は、探究の発表の自己評価にそのまま流用できる。復習の「探究へ」でその話をする。
自分で付けた印と、他の班が付けた印を並べる

クラスで決まった 3 つの観点を左に書き写し、A・B・C の中身を班で決めて書く。B から書く。この画面は自分の端末に残る。班の全員が同じものを書き写しておくと、評価するときに手元で見られる
進め方(12分) B を三つ書く 5 分 → A と C を書く 5 分 → 隣の班と交換して「この言葉で、同じ判定になるか」を確かめる 2 分。
「分かりやすい」が出たら 「それは、見た人が何をできれば分かりやすいのですか」と返す。返した先が B の言葉になる。
A が書けないとき 「B の状態に、一つだけ足すとしたら何ですか」。この単元では「代わりの案と比べている」「受け取られ方を予想して直した」が A に来やすい。
この画面は端末に残る(教室には集まらない)。班の全員が書き写しておくと、他の班を評価するときに手元で見られる。目標 02。
第2回から続けている班のカードに、作った基準による自己評価を書いて出し直す。右に並んだ他の班のカードには、実物を見たうえで A・B・C のどれかを押して返す(相互評価)
前のカードの下に、自己評価の版が並ぶ。他の班のカードには、実物を見たうえで A・B・C のどれかを押して返す
進め方(13分) 自己評価を相談して書く 5 分 → 提出 2 分 → 机に実物を並べ、席を立って他の班を見て A・B・C を押す 4 分 → 自分の班に付いた印を読む 2 分。押すのは、いちばん低いと思う観点についての判定と決めておくと迷わない。
自己評価が全部 A の班へ 「前回、受け手役の人にどう受け取られましたか」と返す。第10回の記録を見返させる。
ずれの読み方 自己評価より他の班の評価が低い観点が、直す所である。高いほうを信じない。作り手は書いていないことを頭の中で補って見ているからである。
言い訳をさせない。説明したくなったら、それは直す所(第10回のまとめ)。ただし「すでに考えて捨てた案です」と言える場合は別で、第3回のカードにその記録がある。目標 03、今日の評価の場面。
| 基準を自分で作った意味 | 配られた基準に合わせずに、何をもってよいとするかを決めたうえで作ったものを見た。この順番でないと、評価が感想になる |
| C が付いてもよい | C は「まだ」であって、失敗ではない。直す所が見つかったということなので、次回はそこを直す |
| この基準は残る | 探究の発表でも、同じ 3 観点 × 3 段階の形が使える。観点の言葉を、自分の探究に合わせて入れ替えるだけでよい |
直す所は決まった。次は直して、もう一度出す。単元の最後の回に入る
設計指針 G4L3 の場面。生徒が基準を作り、それを使って自他を評価するところまでが今日である。
次回は「改善と再公開」。直す所を一つに絞って次回に持ってくること。9 マスの基準は端末に残っているので、次回も同じ端末で開けるよう伝える。
3 つの目標それぞれに、できた/だいたい/まだ、を 1 つ選ぶ。右の帯にクラス全体の分布が出る
1 分。目標 02 に「まだ」が多い班は、基準の言葉が「分かりやすい」で止まっている。次回の冒頭 3 分で、B の言葉だけ書き直させてから直す作業に入る。
一文でよい。ずれた観点と、なぜずれたのかを書く。ずれなかった班は、いちばん低かった観点と、その理由を書く
4 分。3 つ読み上げる。「なぜずれたか」まで書けているものを選ぶ。理由の多くは「作り手は知っているが、書いていない」に行き着く。
次回は「改善と再公開」。単元の最後の回である。直す所を一つに絞って持ってくること、9 マスの基準を残した端末を持ってくることを確認する。教室コードを控えたか確認する。