一覧へ 情報Ⅱ (2) 第12回 | 改善と再公開
情報Ⅱ (2) コミュニケーションとコンテンツ | 第12回

改善と再公開

直した所と理由を残して、単元の一周を閉じる

50分 | 班で行う
教師用メモ

準備(授業前) 教室コードを新しく決め、板書して残す。学校にある道具で行う。特定のソフトを指定しない。この回が単元末の評価課題の提出の場である。第9回で決めた出す先に、実際に置ける段取り(掲示の場所、放送の枠、校外に出す場合の手続き)を整えておく。置く時間がとれない場合は、置く直前の形(貼る紙・流す音声・公開する一歩手前の画面)を提出とする。

投影 「投影」を押して 1 枚ずつ送る。教師の端末では「教師」も押す。直す作業の間は、体験01 の枚を出したままにする。

時間配分 前回まとめ・目標 4分 / 節1 直すものを決める 13分 / 節2 直して、出して、記録を残す 25分 / まとめ・自己評価・ふりかえり 8分

この回の評価(指導要領 情報Ⅱ (2) イ(イ)(ウ)。単元末のパフォーマンス課題「決めた相手に、決めた行動をしてもらうためのコンテンツを班で作り、発信して、評価をもとに直す」。設計指針 B5L4。単元設計は 単元設計のページ)

  • 知識・技能 メディアを 2 つ以上組み合わせ、それぞれを選んだ理由を書いている(A は相手の受け取り方まで考え、代わりの案と比べている)
  • 思考・判断・表現 情報デザインの配慮を一つ挙げて実装している(A は発信後の効果と影響を予想し、範囲や表現を自分たちで限定している)
  • 態度 相互評価を受けて直し、直した点と理由をふりかえりに書いている(A は次の制作に生かすことを挙げている)。ここが今日の重点

C の生徒への手立て 受けた評価のうち一つだけ選ばせ、直す所を一行で決めさせる。全部直そうとして何も終わらない状態を作らない。

前回のまとめ

直す所は決まった | 残っているのは、直して出すこと

1-3要求を整理
組合せを決める
4-6素材を作る
7-8設計する
分担して作る
9-10出す先を決める
効果を予想する
11基準を作り
評価し合う
12直して
もう一度出す

この単元でやってきたのは、作ることではなく一周を回すことである。今日はその最後の一つ、直して出すところ

直す所は一つでよい。なぜそこを直すのかを言えるか

教師用メモ

2 分。帯を指しながら一周を確かめる。「作る」は真ん中の三つだけで、前後のほうが長いことに気づかせる。

基準の 9 マスを端末に残していない生徒がいたら、班の中で見せてもらう。

今日の目標

授業の終わりにできるようになること

01
受けた評価から、直すものと直さないものを理由をつけて分けられる
02
直して、決めた先にもう一度出すことができる
03
直した所と理由を残し、次の制作に生かすことを挙げられる
01 | 13分
直すものを決める

直さない理由も言う

02 | 25分
直して、出す

改訂版をカードに残す

03 | 8分
まとめ

単元をふりかえる

SECTION 01

直すものを決める

受けた指摘を、直す・直さないに分ける

評価の書き込みが入った紙を見ながら、赤い印を付けた所を指して相談している高校生たち
体験 01

受けた指摘を、直す・直さないに分ける

受けた指摘 | 前回いちばん低かった観点のもの
直す/直さない と、その理由

全班の「指摘 → 直す/直さない」が右に並ぶ。直さないと決めた理由が言えているものを 3 つ読み上げる

みんなの 指摘 → 直す/直さない
教師用メモ

進め方(11分) 受けた指摘を並べる 3 分 → 直す・直さないに分ける 4 分 → 提出 2 分 → 読み上げ 2 分。指摘は複数出してよいが、直すのは一つに絞る。

分ける基準は三つ (1) してほしい行動をさせなくする指摘か(→ 直す) (2) すでに考えて捨てた案についての指摘か(→ 直さない。第3回のカードに記録がある) (3) 残りの時間で直せるか(→ 直せないものは、記録に残して次回へ)。

「全部直します」と言う班へ 「残り 20 分で、全部終わりますか」と聞く。終わらない直しは、出せない状態を作るだけである。一つ直して出すほうが、五つ直しかけて出せないより価値がある。

直さない判断も評価する。理由が言えていれば、それは思考・判断・表現の中身である。「言われたから直す」だけの班には、なぜその指摘が大事かを聞く。目標 01。

まとめ 01

直す判断は、相手と、外せない要求から

すぐ直す
してほしい行動をさせなくする指摘。外せない要求に答えていない所。ここを直さないと、出す意味がない
直さない
すでに考えて捨てた案についての指摘。捨てた理由を言えるなら、直さないのが正しい。第3回のカードに記録がある
記録に残す
直したいが、残りの時間では直せないもの。次に作るときの最初の材料になる。第2回の「今回は捨てる」と同じ扱い
一つに絞る理由直しかけて出せないより、一つ直して出すほうがよい。出さなければ、受け取る人はいない
直したら、また変わる写真を替えれば、周りの並びも変わる。直したあとに導線をもう一度たどる(第7回の並び)。統一する決まり 3 つも守れているか見る
教師用メモ

目標 01。「直さない」を選べることが、この単元の到達点の一つである。評価を全部受け入れるのは、判断していないのと同じ。

「直したら、また変わる」は見落とされやすい。差し替えたあとに全体を見る 2 分を、必ず作業の中に入れさせる。

SECTION 02

直して、出して、記録を残す

第9回で決めた先に、決めた範囲で置く

直した紙の案内を廊下の掲示板に貼っている高校生と、離れた位置から見え方を確かめている仲間
体験 02

直して出し、改訂版をカードに残す

直したら、第9回で決めた先(=どこに出すか。掲示板・学級のページ・配る紙など)に、決めた範囲(=誰まで見られるか)で置く。そのうえで、第2回から続けてきた班のカードに最後の版を書く。これが単元末の提出になる

相手と、してほしい行動 | 最後の形で
使ったメディアと、それぞれの役割
直した所 | 前の版と、どこが違うか
直した理由 | 相手の側から言う
直さなかった指摘と、その理由
出した先と範囲 | 実際に置いた所
次に作るときに生かすこと

第2回からのすべての版が右に並ぶ。一つの班のカードを上から順に読み上げると、単元の一周がそのまま見える

班のカード | 第2回からの全部の版
教師用メモ

進め方(21分) 直す 8 分 → 導線と決まり 3 つをもう一度見る 2 分 → 決めた先に置きに行く 5 分 → カードを書いて提出 4 分 → 他の班に印を返す 2 分。置きに行く時間は、教室を離れる班が出るので戻る時刻を板書する。

置けない場合 掲示の許可や放送の枠が今日取れない班は、置く直前の形(貼る紙、流す音声、公開する一歩手前の画面)を提出とし、いつ置くかを決めさせる。出せなかったことを減点にしない。

このカードが単元末の提出物 評価規準の三観点は、それぞれ次の欄に対応する。知識・技能 →「組合せ」、思考・判断・表現 →「直した理由」「直さなかった指摘」、態度 →「次に生かすこと」。A の判定は、直さなかった指摘に理由が書けているか、次に生かすことが具体的かで分かれる。

机間指導で聞くこと 「その直しで、相手は何をするようになりますか」「直したあと、導線はまだ通っていますか」。目標 02・03、単元末の評価の場面。

体験 03

一周を回して、いちばん変わったところ

第1回から今日までで、自分の作り方がいちばん変わったところを 1 つ選ぶ。作品ではなく、作り方についてである

クラスの結果
教師用メモ

進め方(4分) 選ぶ 1 分 → 分布を見て 3 分話す。分布が割れるのがふつうである。割れたことをそのまま示すと、同じ授業を受けても残るものが違うことが見える。

いちばん多かったものについて、2〜3 人に「どの場面でそう思ったか」を聞く。答えは具体的な回の場面で返ってくる。

ここは態度の評価の材料にはしない。単元をふりかえるための枚である。

まとめ 02

同じ内容でも、誰が、どの形で、どこへ出すかで、届くものは変わる

設計(第1〜3・7回)相手を一人まで絞り、要求を整理し、組合せと並びを決めた。選ばなかった案を残したので、あとで直せた
制作(第4〜6・8回)素材を自分の手で作った。共通していたのは切るものを決めること。分担では、遅れたときの手当てを先に決めた
発信(第9回)手段ごとの届き方を比べ、範囲を自分たちで限定した。広く出すことが目的ではない
評価(第10・11回)受け手の側に立ち、意図と違う受け取り方を見つけた。よい・悪いを言う前に基準を自分たちで作った
改善(第12回)直すものを一つに絞り、直さない判断にも理由を付けた。直した所と理由を残したので、次はここから始められる

この一周は、探究の発表の作り方そのものである。次の単元ではデータから何が言えるかを扱う。言えたことを、また誰かに届けることになる

教師用メモ

単元の本質的な問い(同じ内容でも、誰が、どの形で、どこへ出すかで、届くものは変わる)を、そのまま見出しに置いてある。単元の最初にこの問いを出していれば、ここで回収する。

次の単元は 情報Ⅱ (3) 情報とデータサイエンス。データから言えることを見つける単元である。そこで見つけたことも、最後は誰かに届けなければ終わらない。この単元の一周が、その出口で使えると伝える。

今日のまとめ

3つの目標に、班の改訂版で答える

01
分ける すぐ直す・直さない・記録に残す。直さない判断にも理由を付ける。理由が言えるなら、直さないのが正しい
02
出す 一つ直して出すほうが、五つ直しかけて出せないよりよい。直したら、導線と決まり 3 つをもう一度見る
03
残す 直した所と理由、直さなかった指摘、次に生かすこと。次に作るときは、ここから始められる
自己評価

今日の目標、自分はどこまで

3 つの目標それぞれに、できた/だいたい/まだ、を 1 つ選ぶ。右の帯にクラス全体の分布が出る

今日の目標、自分はどこまで | 1 つずつ選ぶ
01直すものと直さないものを、理由をつけて分けられる
02直して、決めた先にもう一度出すことができる
03直した所と理由を残し、次に生かすことを挙げられる
できただいたいまだ
教師用メモ

1 分。第1〜12回の自己評価を並べると、この単元で伸びた観点と、まだの観点が班ごとに見える。次の単元の班編成と、声のかけ方の材料にする。

ふりかえり

直した所と理由、そして次に生かすこと

単元の最後のふりかえりである。直した所と理由を書き、そのうえで次に作るときに生かすことを一つ足す

直した所と理由、次に生かすこと
教師用メモ

5 分。単元末の態度の評価の中心の場面である。「直した点と理由をふりかえりに書き、次の制作に生かすことを挙げている」が A の姿。理由だけで止まっているものが B。

5 つほど読み上げて終わる。班のカードと、このふりかえりの二つで、単元末の課題の提出は完了である。

次の単元は 情報Ⅱ (3) 情報とデータサイエンス。データから言えることを見つけ、それをまた誰かに届ける。この単元の一周が、その出口で使える。