どこから来たか分からないデータは、あとで何も言えない
50分準備(授業前) 教室コードを新しく決める(例: 7a03)。「教師」を押す。公開されているデータを 1 つ、教師が事前に用意して配る(国や自治体の統計、気象の観測値、交通の時刻表など。ファイルは学校の方法で配る)。この授業のページは外へつながずに進むので、枚には抜粋だけを置いてある。体験 01 は端末の中で完結、体験 02 は端末の中に残る書き込み。
投影 「投影」で 1 枚ずつ送る。体験 01 の並べかえは投影しながら全員で 1 つ目を一緒にやると早い。
時間配分 前回まとめ・目標 5分 / 節1 データは、どこから来るか 16分 / 節2 出どころを記録する 19分 / まとめ・自己評価・ふりかえり 10分
この回の評価(指導要領 情報Ⅱ (3) ア(ア) イ(ア)。[解説]「目的に応じて適切なデータを収集」。学習活動の例にある「オープンデータなどの活用」。[設計指針 第2版]D1L4「データはネットワークや IoT/センサからも得られることを知っている」(高選)。単元設計は 単元設計のページ)
体験 02 の計画表は端末に残る。第16回の課題でそのまま開かせる。
ここまでは、集められる側の話だった。今日から集める側に回る。同じ「気温と売上の関係」を調べるにも、データの出どころで、あとから言えることが変わる
出どころを書いていないデータは、使えるか
問いに挙手(使える/使えない/場合による)。「使えない」ではなく「あとで何も言えなくなる」が答え。節 2 で確かめる。前回「まだ」が多かった目標を 2 分拾う。
16 個を 4 つに分ける
7 行の計画表
人が書いたものは、実はごく一部でしかない

下の 16 個を 4 つに分ける。まず上で付ける印を選び、次にその印を付けるものを押す。全部に印を付けたら「答え合わせ」。合っていないものは枠が濃くなる
進め方(14分) 1 つ目を全員で一緒に(2分)。個人で 6 分。答え合わせと確認 6 分。
迷うもの 「自動販売機の売れた記録」は機器だが、人が買った操作が残ったもの。「人感センサ」は人が何もしなくても残る。境目は「人が意図して書いたか」「使ったら勝手に残ったか」。どちらの理由も言えていれば正答扱いでよい。
押さえる 前の 3 つは自分たちで集められる(一次データ)。4 つ目はすでにあるものをもらう(二次データ、オープンデータ)。[解説]は「大量のデータを集めることが難しい場合にはオープンデータなどの活用も考えられる」としている。目標 01。
| 人が入力した | 強い: 聞きたいことをそのまま聞ける / 弱い: 量が集まらない。書き方がばらつく。答えたい人だけが答える |
| 機器が測った | 強い: 量が多く、書き方がそろう / 弱い: 機器が測れるものしか測れない。壊れると欠ける |
| 使った記録 | 強い: 実際にした行動が残る / 弱い: 使った人の分しかない。使っていない人は見えない |
| 公開されたもの | 強い: 量も期間も大きい。すぐ使える / 弱い: 自分の知りたい形になっていない。使ってよい条件がある |
※ 自分たちで集めたものを一次データ、ほかの人が集めたものをもらって使うのを二次データという。公開されて自由に使えるようにしたものをオープンデータという
「答えたい人だけが答える」は情報Ⅰ で扱った偏りの話。ここでは名前を言うだけでよい。次の節で、この 4 つのどれを使うかを自分で選ばせる。
あとから「これは何のデータか」と聞かれて答えられるように

下は、教師から配られる公開されているデータの抜粋(ある市が出している月ごとの記録)。これを見ながら、自分が調べたいことについて 7 行の計画表を書く。書いたものはこの端末に残り、単元の終わりの課題でそのまま使う
| 月 | 平均気温(℃) | 真夏日の日数 | 降水量(mm) |
|---|---|---|---|
| 1 | 6.4 | 0 | 62 |
| 2 | 7.1 | 0 | 78 |
| 3 | 10.5 | 0 | 134 |
| 4 | 15.2 | 0 | 166 |
| 5 | 19.8 | 1 | 203 |
| 6 | 23.1 | 4 | 352 |
| 7 | 27.0 | 18 | 288 |
| 8 | 28.3 | 24 | 195 |
| 9 | 24.6 | 9 | 221 |
| 10 | 19.0 | 1 | 101 |
| 11 | 13.4 | 0 | 84 |
| 12 | 8.2 | 0 | 57 |
※ 抜粋は 12 行だけ。もとのデータは教師が配る。ここでは「どこから来たか」を書く練習をする
進め方(17分) 01 と 02 を書く 5 分 → 隣と交換して「そのデータで答えが出るか」を確かめる 3 分 → 03〜07 を書く 6 分 → 3 人指名 3 分。
よくある直し 「ネットで調べる」→ どの機関が出したどのデータか / 「みんなに聞く」→ 誰に何人か / 04 が空 → 気温は今年、売上は 3 年前、では比べられない / 07 が空 → 名前・組・出席番号は集めない。人数が少ない区分は「その他」にまとめる。
06 の押さえ 公開されているデータにも使ってよい条件がある。出典を書く、加工したら書く、再配布の可否。情報Ⅰ の引用のきまりと同じ考え方。
この 7 行は端末に残る。第16回の課題で開かせる。目標 02・03。
| 出どころ | 誰が、どうやって集めたか。あとから確かめられる形で書く。書いていないと、結果に責任が持てない |
| 時期 | いつのデータか。2 つのデータを並べるなら、同じ期間にそろえる |
| 条件 | 使ってよい範囲。出典の書き方、加工してよいか、配ってよいか |
| 個人情報 | 名前・組・出席番号は集めない。集めなくても、細かい項目の組み合わせで人が特定できることがある |
※ 公開されているデータは、そのままでは自分の知りたい形になっていない。次回は、その形を直す作業をする
「組み合わせで特定できる」は具体で言う。学年・部活・通学手段の 3 つがそろうと 1 人に絞れることがある。[解説]の「個人情報が含まれる場合などは、その取扱いに十分に留意する」に当たる。
3 つの目標それぞれに、できた/だいたい/まだ、を 1 つ選ぶ。右の帯にクラス全体の分布が出る
1 分。「まだ」が多い目標は、次回の冒頭で拾い直す。
一文でよい。「〇〇を知りたい。だから△△から集める」の形で書く
3 分。公開されているデータで足りるものと、自分で聞くしかないものが分かれる。両方を 1 つずつ読み上げる。
次回は「データの整理と整形」。集めたデータは、そのままでは数えられない。表記がそろっていない表を実際に直す。