プログラムを書く時間は全体の一部でしかないので、残りが何なのかを見ておく
50分準備(授業前) 教室コードは新しいものにする。「教師」を押す。体験 01 は端末内で完結する。この回が、単元設計の言う「入口そのもの」に当たる回。次回に班を作るので、班分けの案を用意しておく(3〜4 人)。
投影 体験 02 は出た数が増えるほど効く。全体に映しながら進めてよい。
時間配分 前回まとめ・目標 5分 / 節1 開発の流れ(体験01 15分) / まとめ 5分 / 節2 抜けを指摘する(体験02 16分) / まとめ・自己評価・ふりかえり 9分
この回の評価(単元設計は 単元設計のページ)
指導要領 解説 情報Ⅱ (4) ア(イ)「設計、実装、テスト、運用等のソフトウェア開発のプロセス」。設計指針 J3L1(システム開発が単なるプログラム作成と違う点について知っている。高選)、J3L2。指針は J3L1 を「情報科の選択科目の中で主要な内容として実習も併用して学ぶべき」としている。
深入りしない範囲 開発プロセスの型(順に進める型、繰り返す型)の名前や比較には深入りしない。「一度で終わらず、戻る」ことが伝わればよい。
前回、3 枚の図で設計を書いた。では、その図ができたら、すぐプログラムを書き始めてよいのか。書き終わったら、それで仕事は終わりなのか
仕組みを作る仕事のうち、プログラムを書く時間はどれくらいか
前回「まだ」が多かった目標を 2 分拾う。問いは 30 秒。多くは「ほとんど」と答える。ここでは正解を言わず、体験 01 で並べさせてから戻る。
8 つの仕事
一度では終わらない
書くだけでは足りない
書き始める前に決めておくことがある

ある仕組みを作って、使う人に引き渡すまでの仕事が 8 つある。先にやることから順にタップする。タップした順に番号が付く(もう一度タップで外れる)。全部に番号を付けたら「答え合わせ」
進め方(15分) 一人で 5 分、答え合わせ 3 分。そのあと「プログラムを書くは 8 つのうちの何番目で、いくつあるか」を確かめる(2分)。最後に、抜かしたらどうなるかを 2 人で話す(5分)。
間違えやすい所 「何ができたら完成かを決める」を後ろに置く生徒が多い。完成の条件を決めずに作り始めると、いつまでも終わらない。「テスト」を最後に置く生徒もいる。使ってもらう前に確かめるから 6 番目。
要点 8 つのうち、プログラムを書くのは 1 つだけ。前に 4 つ、後ろに 3 つある。これがシステム開発が単なるプログラム作成と違う点(設計指針 J3L1)。目標 01・02。
8 つの仕事を並べると、こうなる。濃い所がプログラムを書く仕事
| 設計 | 何を作るかを図と言葉で決める。ここが曖昧だと、分担して作った部品が合わなくなる |
| 実装 | 設計のとおりにプログラムを書く。設計が決まっていれば、ここは分担できる |
| テスト | 正しく動くかだけでなく、おかしな入力でも止まらないかを確かめる。ここで見つかると、直すのが安い |
| 運用 | 動かし続ける。使う人からの指摘を受け、直す。作り終わってからのほうが長い |
| 戻る道 | テストで見つかれば設計へ戻る。運用で分かれば設計へ戻る。一方通行ではなく、何度も回る |
5分。帯の幅は目安であり、正確な割合ではないと断る。伝えたいのは「書く時間だけではない」こと。
深入りしない範囲 順に進める型と、短い期間で何度も回す型があるが、名前や比較には入らない。この単元では第9〜16回で実際に回して体験する。目標 03。
動くものができても渡せないことがある

場面 座席を予約する仕組みを作った。自分の端末では、最初から最後まで正しく動く。それでも、使う人に渡せない。まだやっていないことを、思いつくだけ短く送る。質より量。人のものに「便乗」を押すと、その続きとして書ける
進め方(16分) 一人で出す 6 分(目標はクラスで 30 件)。次に、出たものを 4 人で「設計に戻る」「テストで見つける」「運用で対応する」の 3 つに分ける(6分)。全体で 4 分拾う。
出てほしいもの 同時に操作されたときを試していない/自分以外の端末で試していない/使い方を説明するものがない/間違えたときの表示を決めていない/誰が直すかを決めていない/止まったときの連絡先がない/集めた個人の情報をいつ消すか決めていない。
問い返し 「動く」と「渡せる」は違う。自分の端末で自分の手順どおりに動くのは、まだ何も確かめていないのと同じ。第13回で、わざとおかしな入力を出す回につながる。
評価 体験 01 の並べ替えと、ここでの指摘が、この回の評価場面。目標 03。
| 相手がいる | 使う人がいて、その人の困りごとを直すために作る。動くかどうかより、役に立つかどうかで判断される |
| 一人では作らない | 分担して作り、統合する。だから設計を書いて渡す必要がある。頭の中の設計は分担できない |
| 作ったあとが長い | 使われ続けるかぎり、直し続ける。作った人が卒業しても読めるように、記録を残す |
| 終わりを自分で決める | 「何ができたら完成か」を先に決めないと、終われない。完成の条件は、作る前に書く |
| 次に進むこと | 次回は、その分担と締切を決める。班と題材も、そこで決める |
※ 一人で進めているときは、先生かクラスの誰かを「読む人」として置く。設計を渡して読めるかを聞けば、分担したときと同じことが確かめられる
3分。次回は班で行う。班分け(3〜4人)を伝え、題材の候補(掲示板などの Web の仕組み/向こう側とやり取りする端末用のアプリ/計測と制御の仕組み)を予告しておく。
3 つの目標それぞれに、できた/だいたい/まだ、を 1 つ選ぶ。右の帯にクラス全体の分布が出る
1分。「まだ」が多い目標は、第7回の冒頭で拾い直す。
一文でよい。8 つのうち、自分が飛ばしてしまいそうな仕事と、その理由を書く
3分。ここで出たものを控えておき、第12回の統合と第13回のテストで返す。次回は班で、誰が・いつまでに・何をやるかを決める。