同時に作るために、間で渡すものを決めて分ける
50分 | 班で行う準備(授業前) 教室コードは第7回と同じものを使う。班の題材カードを引き継ぐため、変えないこと。「教師」を押す。体験 01 は端末内で完結する。班ごとに紙を 1 枚配ると、分割図が描きやすい。
投影 体験 02 の右には、第7回に出した題材カードと、今日出す分割のカードが並ぶ。改訂版として並ぶので、班の考えの変化が見える。
時間配分 前回まとめ・目標 5分 / 節1 3つに分ける(体験01 14分) / まとめ 5分 / 節2 自分の班を分ける(体験02 17分) / まとめ・自己評価・ふりかえり 9分
この回の評価(単元設計は 単元設計のページ)
指導要領 解説 情報Ⅱ (4) イ(イ)「いくつかの機能単位に分割して制作し統合するなど、開発の効率や運用の利便性などに配慮して設計する」。解説が挙げる見守りシステムの例では「状況を見守るセンサ部分」「異常かどうかを判断する部分」「メッセージを届ける部分」に分けている。設計指針 F2L4(抽象階層をもつプログラムを設計・構築できる。高選)。
深入りしない範囲 見守りシステムを例として扱うが、センサの種類や測り方には深入りしない。「何を測って、次に何を渡すか」までにとどめる。
前回、班の題材と分担を決めた。ただし担当は「だいたいこの部分」のままだった。分担して同時に作るには、部分の切れ目をはっきりさせなければならない
4 人で同時に作るために、いちばん先に決めるのは何か
前回「まだ」が多かった目標を 2 分拾う。問いは 30 秒。「どこまでが自分の担当か」「相手に何を渡すか」が出れば、今日の答えに届いている。
見守りの仕組みで
中身は見なくてよい
担当まで決める
測る係、決める係、知らせる係

場面 一人で暮らす人の様子を見守る仕組みを作る。この仕組みがする仕事が 9 つある。3 つの部分に振り分ける。まず上で付ける印を選び、次にその印を付けるものを押す
進め方(14分) 一人で 6 分、答え合わせ 4 分。そのあと「なぜこう分けると良いのか」を班で 4 分話す。
迷いやすい所 「一度知らせたら、しばらく出さない」を届ける部分に入れる生徒が多い。知らせるかどうかを決める仕事なので、決める部分。「送れなかったらもう一度送る」は、送る仕事なので届ける部分。「どういう仕事か」で分けるのであって、順番で分けるのではない。
分ける良さ ①3 人が同時に作れる ②測り方を変えても、決める部分は直さなくてよい ③届け先を増やしても、測る部分は直さなくてよい。設計指針 F2L4の「抽象化の効果を確認させる」がここ。
深入りしない範囲 どのセンサを使うか、どう測るかには入らない。「何を測って、何を渡すか」でよい。目標 01。
| 分けるときの約束 | 間で渡すものの名前と形を決める。「値」だけでは足りない。「動きの回数(0 以上の整数)と、測った時刻」まで決める |
| 中身は見なくてよい | 決める部分の担当は、測り方を知らなくても作れる。渡されるものの形だけ知っていればよい。これが抽象化(=中身を知らなくても、外から使えるようにすること) |
| 効果 | 同時に作れる。片方を作り替えても、もう片方は直さなくてよい。どこで間違えたかも切り分けやすい |
| この形は共通 | Web の仕組みも、端末用のアプリも、計測と制御も、受け取る・決める・届けるで分けられる |
5分。図を投影しながら「渡すものの名前と形」を強調する。ここが決まっていないと、第12回の統合で必ず食い違う。
言い方の例 「動きの回数を渡す」ではなく「動きの回数(0 以上の整数)と、測った時刻(年月日と時分)を渡す」。名前と形の 2 つを言わせる。目標 02。
分けると、担当がはっきりする

前回決めた題材を、受け取る・決める・届けるの 3 つに分ける。A の連絡板なら「書き込みを受け取る」「送ってよいか決める」「保存して読める形で出す」。B のアプリなら「頼みを受け取る」「何を返すか決める」「画面に出す」。C の計測と制御なら「測る」「動かすか決める」「動かす・知らせる」
※ 第7回のカードが出ていない班・その回にいなかった人は、上の A の連絡板を題材にして書いてよい。あとで班の題材に書き直せる
※ 班が 3 人に満たないときは、一人が 2 つの部分を持つ。担当の欄に同じ名前を 2 回書けばよい。一人で進めているときは、3 つとも自分の名前でよい
右には第7回の題材カードと、今日の分割が「改訂版」として並ぶ。ほかの班のカードに印を付けられる。渡すものの形が書けているかを見合わせる
進め方(17分) 班で紙に 3 つの枠を描き、仕事を書き出す 7 分。担当を割り振る 3 分。間で渡すものの名前と形を決める 4 分(ここがいちばん大事)。提出 3 分。
4 人の班 3 つに分けると 1 人余る。余った 1 人は「つなげて動かす担当」にする。第12回で最も忙しくなる役。または、どれか一つの部分を 2 人で担当する。
問い返し 「渡すもの」に「データ」とだけ書いた班には、「それは数か、文字か、いくつまでか」を聞く。形が決まっていないものは渡せない。ここで決めておけば、第12回の統合が楽になる。
C の班・生徒への手立て 3 つに分けられない班には、まず「使う人が最初にすること」と「最後に見るもの」だけを書かせ、その間にある仕事を 1 つ挙げさせる。個人には、自分の枠の入る・出るを一つずつ書かせる。
評価 提出された分割のカードが、この回の評価場面(分割図と、担当の割り当て)。目標 03。
| 設計として手元にあるもの | ①情報の流れの図 ②画面の並びの図 ③状態の移り変わりの図 ④開発の流れと分担表 ⑤機能の分割図と、間で渡すもの |
| 分割図が持つ力 | 担当がはっきりする。同時に作れる。どこで間違えたかを切り分けられる。直すときに、直す範囲が限られる |
| いちばん壊れやすい所 | 間で渡すもの。名前か形がずれていると、それぞれは動くのに、つなぐと動かない |
| 次に進むこと | 次回から作り始める。まず、残すものを決める。書き込みは、どんな項目で残せばよいか |
3分。第1〜4回が調べる、第5〜8回が設計する。次回から作って統合する 5 回に入ると示す。分割図は必ず保存させ、毎回持ってこさせる。
3 つの目標それぞれに、できた/だいたい/まだ、を 1 つ選ぶ。右の帯にクラス全体の分布が出る
1分。「まだ」が多い目標は、第9回の冒頭で拾い直す。とくに目標 02 が「まだ」なら、統合でつまずくので個別に確かめる。
一文でよい。「〇〇(名前・形)が渡ってきて、△△(名前・形)を渡す」の形で書く
3分。隣どうしの記述が食い違っている班をその場で見つけ、次回までに合わせるよう伝える。次回は「データの保存と管理」。保存する項目を決める。