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情報Ⅱ (4) 情報システムとプログラミング | 第11回

担当部分の実装

つなぐのは次回にして、今日は自分の担当だけが単体で動くところまで進める

50分
教師用メモ

準備(授業前) 単元と同じ教室コードを板書し、全員に入れさせる。班の座席だが、作るのは一人ずつ。前回の頼みごと表(体験02)を各自が開けるようにしておく。「教師」を押す。

投影 体験 01 の一覧を投影し、同じ班の中で入力と出力がかみ合っているかを見せる。体験 02 の骨組みは投影しながら一緒に読む。

時間配分 前回のまとめ・目標 5分 / 節1 入力と出力を先に決める 12分 / 節2 名前の付いた手続きにする 18分 / 節3 単体で動かす 9分 / まとめ・自己評価・ふりかえり 6分

この回の評価(単元設計「各回と評価」第11回。重点は技能、評価場面は「単体で動くプログラム(端末に残る)」。単元設計は 単元設計のページ)

  • 知識・技能 分担した機能のプログラムが、単体で意図どおり動く(体験02・03)
  • 思考・判断・表現 中身を名前の付いた手続きにまとめ、入力と出力で説明している(体験01・02)
  • 態度 動かして確かめ、詰まったところを人に言えている(体験03・ふりかえり)

指導要領 情報Ⅱ (4) ア(ウ)(システムを構成するプログラムを制作する技能)、イ(ウ)(プログラムを制作し、その過程を評価し改善する)。設計指針(第2版)F2L4「抽象階層をもつプログラムを設計/構築できる」(高選)。指針は「手続き/関数による抽象化に着目させ、自分が開発するプログラムに取り入れさせ、その効果を確認させる」としている。

開発環境は指定しない この枚の実行欄は共通の練習用。学校で使っている環境や、班の題材の環境がある場合は、骨組みを写してそちらで作る。入力と出力を先に決めるという進め方は同じ。

前回のまとめ

送るものと、返るものを一組で決めた

頼む側→送るもの→返す側→今日 | その中身を作る

前回、頼みごとごとに送るものと返るものを決めた。あの「送るもの」が、自分の担当にとっての入力。「返るもの」が出力。中身をどう書くかは自由でも、入口と出口は班の約束で決まっている

自分の担当は、何を受け取って、何を返すのか

教師用メモ

3 分 前回の頼みごと表を開かせる。「入力と出力は約束、中身は自由」という言い方をここで一度置く。中身を先に書き始めた生徒が、つなぐときに必ず困る。

まだ担当が決まっていない生徒がいれば、第8回の分割図に戻して 1 分で決めさせる。

今日の目標

授業の終わりにできるようになること

01
自分の担当の入力と出力を、先に一行で書ける
02
担当の中身を名前の付いた手続きにまとめられる
03
自分の担当だけで動かして確かめられる
01 | 12分
入力と出力

先に決める

02 | 18分
手続きにまとめる

名前を付ける

03 | 9分
単体で動かす

つながずに確かめる

SECTION 01

入力と出力

中身より先に、入口と出口を決める

紙に描いた四角い箱の左右に矢印を引き、入る言葉と出る言葉を書き込んでいる高校生の手元
体験 01

自分の担当の、入口と出口を一行で書く

自分の担当を、ひとつの箱だと考える。箱に入るものと、箱から出るものを一組で書く。前回の頼みごと表の言葉をそのまま使う

※ 前回の表が手元にないとき・担当がまだ決まっていないときは、下の欄の「例:」をそのまま自分の担当として書いてよい。班に戻ったときに書き直せる

※ 一人で進めているときは、3 つの部分のうちいちばん先に作るものを 1 つ選んで書く。残りは同じやり方で、あとから 1 つずつ作る

受け取るもの(入力)| 名前と形も書く
返すもの(出力)| うまくいかないときに返すものも

全員の入口と出口が右に並ぶ。同じ班の中で、片方の出力が相手の入力になっているかを見せる

みんなの担当 | 受け取るもの → 返すもの
教師用メモ

進め方(10分) 書く 4 分、班で突き合わせ 4 分、投影 2 分。

見るところ 出力にうまくいかないときに返すものが書けているか。ここが書けていないと、次回つないだときに「何も返らない」で止まる。

かみ合わせ 同じ班の中で、A の出力と B の入力が同じ言葉・同じ形になっているかを、右の一覧で見せる。ずれているものを 1 組だけ取り上げ、その場で直させる。

中身をどう書くかは自由で、入口と出口が班の約束になる。これが抽象化の入口になる。目標 01。

まとめ 01

入口と出口は約束、中身は自由

入力受け取るもの。項目の名前と形は、班で決めたものを使う。勝手に増やさない。増やしたいときは班に言って、第10回の表を書き直す
出力返すもの。うまくいったときと、うまくいかないときの両方を決める
中身どんな書き方でもよい。あとで書き直しても、入口と出口が同じなら、隣の担当は困らない
これが抽象化使う側は「何が入って、何が出るか」だけ知っていればよい。中身を知らなくても組み合わせられる
教師用メモ

2 分。設計指針 F2L4 の「抽象化」を、ここで言葉にする。「中身を知らなくても使える」ことが、分担して作れる理由そのもの。

SECTION 02

手続きにまとめる

名前を付けると呼べるようになる

画面に書いたプログラムの一部を指でなぞりながら、名前を考えている高校生
体験 02

担当の中身を、名前の付いた手続きにする

やること 下の骨組みの tantou を、自分の担当の名前に変える。受け取るものを引数に、返すものを return に書く。うまくいかないときに返すものも忘れずに書く。書けたら実行して、下の 3 回の呼び出しの結果を見る
実行結果

※ 書いたものはこの端末に残る。第13回と第16回で、この続きから直す。学校の環境で作る班は、この骨組みを写してそちらで作る

教師用メモ

進め方(18分) 骨組みを一緒に読む 3 分。各自で書く 12 分。詰まった人は隣に聞く 3 分。完成しなくてよい。「呼ぶと何かが返る」ところまで行けば今日は達成。

ここが F2L4 ひとかたまりに名前を付けて def にすると、外からは「呼ぶだけ」で使える。中身を書き直しても、名前と入口・出口が同じなら、隣の担当は何も変えなくてよい。その効果を、次回の統合で実際に確かめる。

先に書くのは、うまくいかないとき 空のとき、形が違うときを先に書いておくと、あとで足すより楽になる。第13回のテストで効いてくる。

計測・制御を選んだ班 センサから読む部分は、この画面では試せない。読んだ値を渡されたつもりで、判断する部分を関数にする。中学校の技術分野で作った計測・制御のプログラムと同じ考え方。

AI の助けについて 使ってよい。ただし動作を説明できることを求める。説明できないものは、次回つないだときに直せない。目標 02。

まとめ 02

名前を付けたものは、あとで差し替えられる

名前を付けるひとかたまりに名前を付けると、外からは呼ぶだけで使える。名前は、何をするかが分かる言葉にする
引数と返り値入口が引数、出口が返り値。ここが決まっていれば、中身はあとで書き直せる
先に書くものうまくいかないときの返し方。空のとき、形が違うとき。あとから足すより楽
効果隣の担当は、中身を知らなくても呼べる。だから並行して作れる
教師用メモ

2 分。「関数にすると何が良いのか」を、生徒の言葉で 1 人に言わせる。「使い回せる」「直しても他に影響しない」が出れば十分。

SECTION 03

単体で動かす

つなぐ前に、自分のところだけで確かめる

ひとりでノートパソコンに向かい、実行結果の行を指で確かめている高校生
体験 03

自分の担当が、いちばん困りそうな入力を予想する

前の枚に戻って、下の 4 つを実際に入れてみる前に、いちばん困りそうなものを 1 つ選ぶ。選んでから試して、分かったことを一文で書く

予想の分かれ方と、分かったことが右に出る。予想と結果が違った人を 1 人指名して言わせる

クラスの予想と、分かったこと
教師用メモ

進め方(9分) 予想 2 分、試す 4 分、書いて送る 3 分。先に予想を置くので、外れたところが記憶に残る。

予想が外れやすいところ 「空」は多くの人が手当てしている。手当てを忘れやすいのは二回渡すと形が違う。ここは第13回で本格的に扱う。

ここでは直しきらなくてよい。困る入力があると分かったことが今日の到達点。目標 03。

今日のまとめ

3つの目標に、自分の操作で答える

01
入口と出口 先に一組で書いた。うまくいかないときの返し方も決めた
02
手続き ひとかたまりに名前を付けた。中身は差し替えられる
03
単体で動かす つながずに確かめ、困りそうな入力を見つけた

次回、つなげて動かす。ここで必ず食い違いが出て、それが分かることに次回の値打ちがある

教師用メモ

2 分。「次回は必ず食い違う」と先に言っておく。うまくいかないことを失敗だと思わせないための予告。

自己評価

今日の目標、自分はどこまで

3 つの目標それぞれに、できた/だいたい/まだ、を 1 つ選ぶ。右の帯にクラス全体の分布が出る

今日の目標、自分はどこまで | 1 つずつ選ぶ
01自分の担当の入力と出力を一行で書けた
02担当の中身を、名前の付いた手続きにまとめられた
03自分の担当だけで動かして確かめられた
できただいたいまだ
教師用メモ

1 分。目標 03 が「まだ」の生徒は、次回の統合で最初につまずく。次回の冒頭 5 分で個別に見る。

ふりかえり

次回つなぐときに、心配なところ

一文でよい。「〇〇が、△△と合わないかもしれない」の形

みんなの心配なところ
教師用メモ

3 分。ここに出た心配は、次回そのまま起きる。読み上げて板書に残し、次回の冒頭で見比べる。予想を置いてから確かめる形になる。