一覧へ 情報Ⅱ (4) 第12回 | 結合と動作確認
情報Ⅱ (4) 情報システムとプログラミング | 第12回

結合と動作確認

ここで必ず食い違いが出る。出たものを切り分けられるかが今日の課題

50分 | 班で行う
教師用メモ

準備(授業前) 単元と同じ教室コードを板書し、全員に入れさせる。班の座席。前回のふりかえり「心配なところ」を板書に出しておく(予想と結果を見比べるため)。「教師」を押す。

投影 体験 01 は投影で答え合わせ。体験 03 のカードは投影し、班ごとの食い違いの種類を並べて見せる。

時間配分 前回のまとめ・目標 5分 / 節1 つなぐ手順 12分 / 節2 設計か実装かに切り分ける 14分 / 節3 記録して次に渡す 13分 / まとめ・自己評価・ふりかえり 6分

この回は単元の山 つないで動かないことを、失敗として扱わない。「食い違いが出るのが正常で、切り分けられることが力だ」と最初に言い切る。単元設計にも「ここで必ず食い違いが出るので、そこが学びの山になる」と書いてある。

この回の評価(単元設計「各回と評価」第12回。重点は技能・思考、評価場面は「統合と、出た食い違いの記録」。単元設計は 単元設計のページ)

  • 知識・技能 担当どうしをつないで動かし、止まったところを見つけている(体験01・03)
  • 思考・判断・表現 出た食い違いの原因を、設計か実装かに切り分けて説明している(体験02・03)= 単元の A の基準
  • 態度 進み具合を共有し、直す担当と期限を決めている(体験03・ふりかえり)

指導要領 情報Ⅱ (4) イ(イ)「いくつかの機能単位に分割して制作し統合するなど、開発の効率や運用の利便性などに配慮して設計する」、イ(ウ)。設計指針(第2版)F3L4(チームで反復型のプロセスや管理とともに構築。高選)、E2L3(指針は「情報システム的な問題解決と組み合わせて学ぶ」としている)。

前回のまとめ

自分の担当は、単体で動いた

入力を決めた→手続きに名前を付けた→単体で動かした→今日 | つなぐ

前回、それぞれが自分の担当を単体で動かした。今日つなぐ。つないだ瞬間に動くことは、まずない。それは誰かの失敗ではなく、分担して作れば必ず起きること。板書に残した「心配なところ」が、そのまま出るかを見る

つないで止まったとき、最初に何をするか

教師用メモ

3 分 前回のふりかえりに出た「心配なところ」を 2〜3 個読み上げる。予想を置いてから確かめる形になる。

上の問いには答えない。体験 01 で手順として確かめる。「全員でいっせいに直し始める」を止めるのが、この回のねらいの一つ。

今日の目標

授業の終わりにできるようになること

01
担当どうしを順につないで動かし、どこで止まるかを見つけられる
02
出た食い違いを、設計か実装かに切り分けられる
03
食い違いを記録に残し、直す担当と期限を決められる
01 | 12分
つなぐ手順

いっぺんにつながない

02 | 14分
切り分ける

設計か、実装か

03 | 13分
記録して渡す

誰が、いつまでに

SECTION 01

つなぐ手順

いっぺんにつなぐと、どこが悪いか分からなくなる

2台のノートパソコンを並べ、片方の画面を指さしながら順につないでいく高校生3人
体験 01

つなぐ手順を、並べ替える

担当どうしをつなぐとき、うまくいく順番がある。バラバラに並んだ 6 つを、やる順にタップする。タップした順に番号が付く(もう一度タップで外れる)。全部に番号を付けたら「答え合わせ」

教師用メモ

進め方(12分) 班で相談しながら 5 分。投影で答え合わせ 3 分。そのままこの手順で実際につなぎ始める 4 分(節2 の間も続ける)。

なぜこの順か ①単体で動かないものをつなぐと、原因が二重になる ②見せ合うだけで、名前と形の食い違いの多くはここで見つかる ③二つだけなら、止まった原因は二つのどちらか ④一つずつ足せば、増えた一つが原因 ⑤全員で同時に直すと、誰が何を変えたか分からなくなる ⑥直したら通しで確かめる。

反復型のプロセス 設計指針 F3L4。少しつないで、動かして、直して、また足す。いっぺんに作ってから最後に合わせる進め方とは違う。第6回の開発の流れに戻して確かめる。

順番が違っても、理由が言えていれば認める。ただし「①を最後にする」だけは認めない。目標 01。

まとめ 01

少しつないで、動かして、また足す

いっぺんにつながない全部つないでから動かすと、止まった原因の候補が全員分になる。二つだけなら候補は二つ
先に見せ合う渡すものの名前と形を見せ合うだけで、食い違いの多くはつなぐ前に見つかる
止まったら手を止める全員で同時に直すと、誰が何を変えたか分からなくなる。まず、どちらの側かを言う
直したら通しで一か所直すと、別のところが動かなくなることがある。毎回、最初から通して動かす
教師用メモ

2 分。ここまでで、どの班も一度は止まっているはず。止まったことを全体で共有し、「順調です」と言う。次の枚で、止まった中身を分ける。

SECTION 02

切り分ける

決めていなかったのか、決めたとおりに書けていなかったのか

2つの画面に出た違う結果を見比べ、どこが食い違っているか指さしている高校生2人
体験 02

出た食い違いを、設計か実装かに分ける

つないだときによく出る 8 つ。班で決めていなかったのか、決めたとおりに書けていなかったのかで分ける。まず上で付ける印を選び、次にその印を付けるものを押す

設計の食い違い = そもそも班で決めていなかった実装の間違い = 決めてはいたが、書けていなかった
教師用メモ

進め方(14分) 一人で 4 分、班で 4 分、投影で答え合わせ 3 分。そのあと自分の班で実際に出た食い違いを、同じ物差しで分ける 3 分。

見分け方 「班で決めてあったか」だけを聞く。決めていなかったなら設計。決めてあったのに違っていたなら実装。どちらが悪いという話ではない。

直し方が変わる 設計の食い違いは、直すのは二人以上。片方だけ直すと、また合わなくなる。実装の間違いは、その人が一人で直せる。切り分けると、誰が動くかが決まる。

迷いやすいもの 「記録を書き込むのは誰か」は設計。両方が書き込むと二重になる。第9回で決めた項目表に、書き込む担当まで書いてあったかを確かめさせる。

これが単元の A の基準(統合で出た食い違いの原因を、設計か実装かに切り分けて説明している)。目標 02。

まとめ 02

切り分けると、動く人が決まる

設計の食い違いそもそも班で決めていなかった。項目の名前、形、見つからないときの返し方、誰が書き込むか。直すのは関わる人全員。決め直して、両方が同じに合わせる
実装の間違い決めてはいたが、そのとおりに書けていなかった。書き間違い、条件の向き、返し忘れ、二回呼ぶ。直すのはその担当ひとり
見分け方「班で決めてあったか」だけを聞く。責める言葉を使わずに切り分けられる
設計に戻る設計の食い違いは、第9回の項目表と第10回の頼みごと表に書き足しておく。書かないと、また同じことが起きる
教師用メモ

2 分。「決めていなかった」は誰の失敗でもない。班で決め直して、設計の紙に書き足すところまでを一つの動作にする。

SECTION 03

記録して渡す

直す人と、いつまでに直すかを、その場で決める

ホワイトボードに食い違いの一覧と担当者名を書き出している高校生の班
体験 03

班の課題カードに、出た食い違いを記録する

※ 作る道具がそろわない班は、紙の上でつなぐ。片方の「返すもの」と、もう片方の「受け取るもの」を並べて書き、名前と形が同じかを見る。ここで見つかった違いが、そのまま食い違いになる

※ 一人で進めているときは、自分が作った 2 つの部分をつなぐ。つなぐ相手がまだ無いときは、第11回に書いた入口と出口を、第10回の表と見比べて違う所を書く

※ 第7回からのカードが右に出ていないときは、この枚で新しく書けばよい

班と、作るもの
今日つないだところ
出た食い違い | 一つだけ書く
設計か実装か | 直す担当と、いつまでに

班ごとに 1 枚。右に並んだら、設計と実装が両方そろっているかをクラスで見る。切り分けが書けていないカードを 1 枚選び、一緒に分ける

班の課題カード
教師用メモ

進め方(13分) 班で相談 7 分、代表が提出 2 分、投影 4 分。食い違いは一つだけ書かせる。全部書こうとすると、どれも中途半端になる。

見るところ 「設計か実装か」の判断に、理由が付いているか。直す担当が一人(実装)か二人以上(設計)かが、切り分けと合っているか。期限が「次の授業の始めまで」のように具体か。

C の生徒への手立て 「隣の担当に何を渡すか」を先に一行で決めさせる(単元設計の手立て)。渡すものが言えれば、食い違いは自然に見つかる。

つなぐ道具がない班・一人で進めている生徒 紙の上で突き合わせる。片方の「返すもの」と、もう片方の「受け取るもの」を左右に並べて書かせ、名前と形が同じかを見る。一人の場合は、自分が作った 2 つの部分どうし、または第11回の入口・出口と第10回の表を突き合わせる。出た違いを、同じようにカードに書かせる。

このカードは第15回・第16回で続けて使う。教室コードのデータは 24 時間で消えるので、決めたことは各自の端末にも書き写させる。目標 03。

今日のまとめ

3つの目標に、自分の操作で答える

01
順につなぐ 二つだけつなぎ、動いたら一つ足す。止まったら手を止める
02
切り分ける 決めていなかった=設計。決めたのに書けていない=実装
03
記録して渡す 食い違いを一つ書き、直す担当と期限を決めた

次回は、つながったものにわざとおかしな入力を出す。壊れるところを、先に自分たちで見つける

教師用メモ

2 分。「つないだ日に全部動く班はない」と言い切って閉じる。動かなかった班のほうが、記録が濃くなっていることが多い。

自己評価

今日の目標、自分はどこまで

3 つの目標それぞれに、できた/だいたい/まだ、を 1 つ選ぶ。右の帯にクラス全体の分布が出る

今日の目標、自分はどこまで | 1 つずつ選ぶ
01順につないで動かし、どこで止まるかを見つけられた
02出た食い違いを、設計か実装かに切り分けられた
03食い違いを記録し、直す担当と期限を決められた
できただいたいまだ
教師用メモ

1 分。目標 02 の分布が、この単元の思考・判断・表現の到達をいちばんよく表す。「まだ」が多ければ、次回の冒頭で切り分けをもう一度やる。

ふりかえり

決めておけばよかった、と思ったこと

一文でよい。「〇〇を先に決めておけば、△△にならなかった」の形

みんなが先に決めたかったこと
教師用メモ

3 分。ここに出るものが、設計で決めるべきことの一覧になる。読み上げて板書に残し、第16回の引き渡しメモに使わせる。