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情報Ⅱ (5) 情報と情報技術を活用した問題発見・解決の探究 | 第5回

制作と分析

手を動かす回。詰まるのは当たり前で、詰まりを一人で抱えないことだけが決まりごとだ

50分
教師用メモ

準備(授業前) 教室コードは第1回から同じもの。生徒がそれぞれ違う道具を使うので、表計算・作図・プログラミングの環境を全部開けるようにしておく。前回「方針を変えた」生徒は、冒頭 10 分で計画表を書き直してよいと伝える。学校の外へ協力を頼む生徒は、この回までに手続きを済ませておく。

投影 「教師」を押す。この回は投影を出しっぱなしにせず、体験02 の詰まりの一覧だけを最後に大きく出す。作業中は各自の端末が主役になる。教師は机間で回る。

時間配分 前回のまとめ・目標 6分 / 節1 手を動かす 24分 / 節2 詰まりを出し合う 14分 / 自己評価・ふりかえり 6分

この回の評価(重点は知識・技能。評価場面は「作業の記録(端末に残る)」)

  • 知識・技能 選んだ手法を正しく使い、途中の結果が出ている(体験01) | A: 複数の単元の手法を組み合わせ、選んだ理由を説明している
  • 思考・判断・表現 詰まりを「何が・どこで・どうなった」の形で言える(体験02) | A: 原因の見当を立て、試す順番を決めている
  • 態度 詰まりを抱え込まずに出し、他の人の詰まりにも応じている(体験02・ふりかえり) | A: 助けを得た方法を、自分で説明できる形にしている

指導要領 解説 情報編 情報Ⅱ (5)。この科目のまとめとして、情報Ⅰ 及び 情報Ⅱ で身に付けた資質・能力を総合的に活用する。内容の取扱い (5) は四つの領域からのテーマ設定と、指導の時期の分割を認めている。この回の [指針] は選んだ領域の (高選) 項目。データなら D5L2、システムなら J3L1・J3L2・F2L4、コンテンツなら B5L4・B6L3、情報社会なら H5L4・X3L3。どの生徒がどの水準に届こうとしているかは、第1回のテーマ決めの時点で把握しておく。評価規準は 単元設計のページ。

AI の助けについて([指針]F2L2) 助けを得てよい。ただし動作を理解して手直しできること。作業記録の「やったこと」を自分の言葉で書けているかで確かめる。

前回のまとめ

直すと決めた一つから、始める

第3回 | 材料→第4回 | 指摘を受けた→今日 | 作る、分析する→第6回 | 評価して、直す→第7回 | 発表する

前回のふりかえりに「直すと決めた一つ」を書いた。今日はそこから手を動かす。作業の 24 分は、教室で一番静かな時間になる

詰まったら、14 分の共有まで覚えておく。一人で 24 分は抱えない

教師用メモ

方針を変えた生徒は、この 6 分のあいだに第2回の計画表を書き直させてよい(第4回の画面から出し直す)。前回の指摘で 0 件だった生徒には、ここで教師から一つ渡す。

今日の目標

授業の終わりにできるようになること

01
今日やることを 3 つに分けて決め、そのうち一つ以上を終わらせられる
02
選んだ手法を使って、途中の結果を一つ出せる(表・図・動くもの・案)
03
詰まりを 何が・どこで・どうなった の形で人に言える
01 | 24分
手を動かす

作業カードに記録しながら

02 | 14分
詰まりを出し合う

人の詰まりに便乗できる

今日の成果 | 記録
途中の結果 1 つ

端末に残る。第6回で測る

SECTION 01

手を動かす

やったことを書きながら進めると、詰まった場所が自分で分かる

それぞれ違う作業をしている高校生たち。表計算の画面、紙の設計図、試作の装置が机に並ぶ
体験 01

作業カード | 3 つに分けて、記録しながら進む

はじめの 3 分で 01〜03 を決め、終わったら印を付ける。04・05 は作業の途中で書き足す。この画面は自分の端末に残り、第6回・第7回で開く

01
今日やること 1
02
今日やること 2
03
今日やること 3
04
出た結果
05
詰まった所
※ 使った手法の名前を「今日やること」の中に入れておくと、第7回の発表でそのまま使える
教師用メモ

進め方(22分) 最初の 3 分で 01〜03 を書かせ、そのあと 19 分は各自の作業。教師は机間で回り、手が止まっている生徒を優先する。止まっている生徒には答えを教えず、「何をしたら、どうなったのか」を言わせて 05 の欄に書かせる。それだけで進むことがある。

領域ごとに見る所 データ = 表の形が整っているか、目的に合う手法か(D5L2)/ しくみ = 少しでも動く所まで作れているか、想定外の入力を考えているか(J3L1・J3L2)/ 伝える = 相手と目的から見せ方を決めているか(B5L4)/ 社会 = 立場を分けて比べているか(H5L4)。

この作業記録が評価の材料になる。 端末に残るので、必要なら本人に見せてもらう。目標 01・02 はこの枚で見る。

残り 3 分になったら「あと 3 分。05 の欄を埋めて」と声をかける。詰まりが空のまま次に進むと、共有が薄くなる。

まとめ 01

詰まりの言い方 | 何が・どこで・どうなった

何が対象。どのデータか、どの画面か、どの部分か。「うまくいかない」では対象が分からない
どこで作業のどの段階か。集めた後か、計算の途中か、見せる形にするときか
どうなった期待していたことと、実際に起きたこと。エラーの言葉があれば、そのまま写す

この形で書くと、自分で答えが見つかることが多い。人に聞くときも、この形なら短い言葉で伝わる

※ 「動かない」「難しい」は、まだ詰まりの説明ではない。何が・どこで・どうなったに直してから出す

教師用メモ

2 分で読み上げ、作業カードの 05 に書いたことをこの形に直させてから、次の枚へ進む。ここを飛ばすと共有が「難しかった」の羅列になる。

SECTION 02

詰まりを出し合う

同じ所で詰まっている人が、たいてい他にもいる

教室の画面に短い困りごとの札が並び、高校生が自分と同じ内容の札を見つけて顔を上げている
体験 02

いま詰まっている所を、全員で出す

作業カードの 05 に書いた詰まりを、何が・どこで・どうなったの形で送る。人の詰まりの「便乗」を押すと、その続きとして解いた方法や似た経験を書ける。詰まっていない人は、便乗で人を助ける

0
出た詰まり
0
自分が出した
0
便乗して生まれた
教室の詰まりと、その続き
教師用メモ

進め方(12分) 3 分で全員が一つ出す(詰まっていない人も「今日つまずいて解けたこと」を出す)。5 分で他の人の詰まりに便乗して解き方を書く。残り 4 分で、投影から3 人以上が同じ所で詰まっているものを選び、全員で見る。

教師が答えを言う所 道具の使い方(表の型、関数、設定)は、教師が全員に一度で教えた方が早い。教師が答えを言わない所 何を分析するか、どう見せるか。そこは本人の判断になる。

拾いたい発言 「同じ所で詰まっていた」→ 二人を組ませる。「解けたけど、なぜ動いたか分からない」→ そこで止めて、動作を説明させる(F2L2)。

目標 03 と態度はこの枚で見る。

まとめ 02

詰まりは、四つの型に分かれる

01
材料の型 データがそろわない、形が合わない。第3回に戻って集め方を変えるか、いまある形に合わせて手法を変える
02
道具の型 使い方が分からない。教室で聞く。同じ所で詰まっている人がいる
03
手法の型 やってみたら問いに答えられない。手法を選び直す。第2回の道具の一覧に戻る
04
時間の型 終わりそうにない。範囲を切る。全部やるより、一つを最後までやった方が強い
教師用メモ

投影に並んだ詰まりを、この四つに仕分けて見せると分かりやすい。時間の型が多いクラスでは、この場で「今日中に終わらせる範囲」を一人ずつ宣言させる。範囲を切ることは手抜きではないと言っておく。

今日のまとめ

次回までに用意するもの

01
途中の結果 表・図・動くもの・案のどれか一つ。人に見せられる形にしておく
02
測るものの心当たり 次回は自分の結果を測って直す。何で測れば良し悪しが分かるか
03
使ってくれる人 作るものなら、次回までに 1 人以上に試してもらうと、測る材料になる

※ 次回は「評価と改善」。評価指標で測るか、使ってくれた人の反応で測るか、どちらかを選ぶ

教師用メモ

作るものを選んだ生徒には、次回までに家族や部活の人に試してもらうよう促す。反応が一つあるだけで、第6回の内容が変わる。データの生徒には、精度や誤差など「数で測れるもの」を一つ考えてくるよう伝える。

自己評価

今日の目標、自分はどこまで

3 つの目標それぞれに、できた/だいたい/まだ、を 1 つ選ぶ。右の帯にクラス全体の分布が出る

今日の目標、自分はどこまで | 1 つずつ選ぶ
01今日やることを 3 つに分け、一つ以上を終わらせられた
02選んだ手法を使って、途中の結果を一つ出せた
03詰まりを、何が・どこで・どうなった の形で言えた
できただいたいまだ
教師用メモ

目標 02 に「まだ」が多い場合、第6回の冒頭 15 分を作業の続きに当てる。測るものがないと第6回は成り立たないため、結果が一つも出ていない生徒を優先する。

ふりかえり

今日進んだ所と、次に手をつける所

「〇〇まで進んだ。次は△△」の形で一文。人に助けてもらった所があれば、それも書く

みんなの進みと、次の一手
教師用メモ

4 分。「次は」が書けていない生徒は、次回教室に来ても手が止まる。その場で一つ決めさせる。投影を保存する。