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中学校 技術・家庭科 技術分野 | D 情報の技術 | 第4回

安全な利用と情報セキュリティ

合言葉の強さは長さで決まる。守るには、技術と使い方の両方が要る

50分
教師用メモ

準備 教室コードは新しいものにする。「教師」を押す。体験 01・03 は端末内で完結する。本物のパスワードは絶対に入力させないと、体験 01 の前に言う。

時間配分 前回まとめ・目標 4分 / 節1 合言葉の強さ 16分 / 節2 見られても困らなくする 12分 / 節3 危ないところを見つける 12分 / まとめ・自己評価・ふりかえり 6分

この回の評価(学習指導要領 技術・家庭科 技術分野 D(1) 情報の技術の原理・法則と仕組み(情報セキュリティ)。単元設計は 単元設計のページ)

  • 知識・技能 合言葉の強さが何で決まるかと、暗号にする考え方を説明している(体験01・02)
  • 思考・判断・表現 場面ごとに危ないところを見つけ、どう直すかを述べている(体験03)
  • 態度 自分の使い方を見直し、変えることを決めようとしている(ふりかえり)

高校とのつながり 情報Ⅰ (1) 第4・5回、(4) 第5回で、個人情報・公開鍵・署名まで扱う。ここでは「長さで決まる」「暗号にすれば見られても困らない」「危ないのは仕組みだけでなく使い方」の 3 点に絞る。

前回のまとめ

送ったデータはどこかに残っていた

回り道がある→分けて運ぶ→相手の端末や機械の中に残る

残るなら、誰に見られてよいかを決めておく必要がある。それを守るのが、今日の技術だ

合言葉を強くするには、記号を混ぜるのがいちばんか

教師用メモ

問いに挙手(記号を混ぜる・長くする・変わらない)。体験 01 で確かめる。前回「まだ」が多かった目標を 2 分拾う。

今日の目標

授業の終わりにできるようになること

01
合言葉の強さが何で決まるかを、自分で試して説明できる
02
暗号にするとはどういうことかを、自分で文を変換して説明できる
03
場面の中から危ないところを見つけ、どう直すかを言える
01 | 16分
合言葉の強さ

長さか、記号か

02 | 12分
見られても困らなく

文をずらす

03 | 12分
危ないところ

場面から見つける

SECTION 01

合言葉の強さ

総当たりで試されたら、何秒もつか

ダイヤル錠の数字を次々に回して試している様子を、中学生が眺めている
体験 01

合言葉を作って、何秒もつか見る

本物のパスワードは絶対に入れない。試しの文字を入れると、機械が片っ端から試したときに何秒もつかが出る。下のボタンで 5 つの例を順に試し、どれが長くもつかを比べる

※ 打った文字はこの端末の中だけで計算する。どこにも送られない

総当たりで試されたとき、もつ時間
—
教師用メモ

進め方(14分) 5 つの例を順に押す(6分)。sakura は一瞬、Sak2ra! は記号を足しても短い、sakura2011 は文字数が増えても弱いまま、neko-kasa で数日、neko-kasa-hoshi-3 で数えきれないほど長い(4分)。冒頭の挙手と比べる(4分)。

要点 1 記号を少し混ぜるより、長くするほうが効く。1 文字増やすたびに、試す組み合わせが何十倍にもなる。

要点 2 ただしよくある言葉は「1 語」としてまとめて試されるので、文字数のわりに弱い。sakura2011 が長くならないのはこのため。よくある言葉ではない語を、いくつかつなげるのが、覚えやすく強い。

この計算は 1 秒に 100 億通り試す機械を想定している。実際の数値は目安だ。目標 01。

SECTION 02

見られても困らなく

読めない形にしてから送る

文字を書いた紙を回転する円盤に当てて、別の文字に置き換えている中学生の手元
体験 02

文をずらして、読めなくする

アルファベットを決まった数だけ後ろにずらす、いちばん簡単な暗号。ずらす数が鍵。同じ数だけ戻せば元に戻る。相手と数がそろっていないとどうなるかも試す

送る側の鍵3 受け取る側の鍵3
送る文
→
通り道を流れる形
→
受け取った側が戻した文
教師用メモ

進め方(10分) 鍵をそろえて戻ることを確かめる(3分)。受け取る側の鍵だけ変える → 戻らない(3分)。「鍵を知らない人には読めない」(4分)。

要点 決まった規則でデータを変えて、読めなくすることを暗号にするという。元に戻すのが復号。通り道で見られても、鍵がなければ意味が分からない。

この暗号の弱さ ずらす数は 25 通りしかないので、全部試せば破れる。実際に使われている暗号は、鍵の候補が想像できないほど多い。第1回の合言葉の話と同じ理屈。目標 02。

SECTION 03

危ないところ

技術だけでは守りきれない

教室の場面を描いた絵の中の何か所かに、注意の印を貼っている中学生
体験 03

この場面の、危ないところはどこか

下の 8 個を分ける。まず上で付ける印を選び、次にその印を付けるものを押す。全部に印を付けたら「答え合わせ」

仕組みで防げる = 技術や設定で止められる使い方で防ぐ = 人が気をつけるしかない
教師用メモ

進め方(10分) 一人で 5 分、答え合わせ 5 分。

要点 仕組みで防げることは、技術を作る人と決める人が受け持つ。使い方で防ぐことは、自分が受け持つ。どちらか片方だけでは守れない。

迷いやすいもの 「合言葉を長くする」は、決まりにすれば仕組み、自分で決めるなら使い方。答えが割れたら、その理由を言わせる。境目は場合によることを扱う。

次回のメディアと AI にもつながる。「見分ける技術」と「見分ける目」の両方が要る。目標 03。

まとめ

長くして、読めなくして、使い方も直す

合言葉強さは主に長さで決まる。1 文字増えるたびに、試す組み合わせが何十倍にもなる。よくある言葉や誕生日は先に試されるので弱い。使い回さない
暗号決まった規則でデータを変えて読めなくすること。元に戻すのが復号。鍵を知らない人には意味が分からない
守るとは①見られないようにする ②こわされないようにする ③使いたいときに使えるようにする
2 つの守り方仕組みで防げること(暗号・決まり・別に保存)と、使い方で防ぐこと(のぞかれない・教えない・確かめる)。どちらか片方では守れない
教師用メモ

次回はメディアと AI。「本当かどうかを見分ける」という、もう一つの守り方に進む。

今日のまとめ

3つの目標に、自分の操作で答える

01
合言葉 記号を混ぜるより、長くするほうが効いた。よくある言葉は先に試される
02
暗号 鍵がそろえば戻り、違えば戻らなかった。見られても意味が分からない
03
危ないところ 仕組みで防げることと、使い方で防ぐことがあった
自己評価

今日の目標、自分はどこまで

3 つの目標それぞれに、できた/だいたい/まだ、を 1 つ選ぶ。右の帯にクラス全体の分布が出る

今日の目標、自分はどこまで | 1 つずつ選ぶ
01合言葉の強さが何で決まるかを説明できる
02暗号にするとはどういうことかを説明できる
03危ないところを見つけ、どう直すかを言える
できただいたいまだ
教師用メモ

1 分。「まだ」が多い目標は、次回の冒頭で拾い直す。

ふりかえり

今日から変えること

一文でよい。自分の本当の合言葉や設定は書かない。何をどう変えるかだけ書く

みんなの変えること
教師用メモ

3 分。本当の合言葉やサービス名は書かせない。次回はメディアと AI。