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高校の情報学探究 | micro:bit で動かす | 第2回

くり返しと条件分岐

押したときに 1 回動くだけでは足りない。ずっと見張って、決めた境目で動きを分ける

10〜50分
教師用メモ

準備 教室コードは新しいものにして板書する。「教師」を押す。本体は要らない。体験 01・02 は端末の中で完結し、道具の枚は MakeCode をこのページの中で開く。

投影 「投影」で 1 枚ずつ送る。生徒の端末は「縦読み」。体験 02 のつまみ(境目の数)は、まず教師機で 1 回だけ大きく動かして見せ、そのあと生徒に触らせる。

時間配分

  • 50分版 全 13 枚。前回のまとめ・目標(枚 2〜3)5分 / 節1(枚 4〜6)15分 / 節2(枚 7〜10)22分 / まとめ・自己評価・ふりかえり(枚 11〜13)8分
  • 20分版 枚 1・3・5・6・8・9・11。体験 01 を 6分、体験 02 のつまみを 4分、道具の枚を 6分
  • 10分版 枚 1・5・8・11。「ずっと」を外すと 1 回で終わることを 4分、境目を動かすのを 4分

この回の評価

  • 知識・技能 くり返しと「もし〜なら」を組み合わせた並びを作り、動作を説明している(体験01・道具の枚)
  • 思考・判断・表現 目的に合う境目の数を選び、その理由を書いている(体験02)
  • 態度 境目の数を 1 つずつ変えて、動きの変わり方を自分で確かめようとしている(体験02・ふりかえり)

指導要領 中学校 技術・家庭科 技術分野 D(3) 計測・制御のプログラミングによる問題の解決。高等学校 情報Ⅰ (3) コンピュータとプログラミング。設計指針(第2版)A5・F1・F2・J1。ねらいと評価の全体は 単元設計のページ、道具の使い方は 情報学探究マニュアル。

前にやった回 中学校 技術分野 第9回のまとめは「繰り返しの中で、条件を組み立てる」。そこでは命令のカードで組んだ。今日は同じ形を、手元の物を動かすブロックで作る。

本体が無い場合の進め方 シミュレータで最後まで進む。明るさのつまみも画面の中で動かせる。1 クラスに数台あるなら、班で 1 台を回して書き込み、設計と境目の決定は各自がシミュレータで行う。

前回のまとめ

入力・処理・出力がそろって、はじめて動いた

入力→処理→出力|押したときだけ 1 回

前回のものは、ボタンを押したときに 1 回だけ動いた。押さなければ、何も見ていない

暗くなったら光るものを作りたい。いつ、明るさを見ればよいか

教師用メモ

問いに 30 秒。「ずっと見ていないと分からない」が出れば十分。前回の自己評価で「まだ」が多かった目標を 2 分だけ拾い直す。

今日の目標

授業の終わりにできるようになること

01
ずっとのブロックを使って、止まらずに動き続けるものを作れる
02
もし〜ならで、条件によって動きを分けられる
03
境目の数を自分で決め、変えると動きが変わることを言える
01 | 15分
止まらずに動かす

ずっと

02 | 22分
境目を自分で決める

もし〜なら

まとめ | 8分
値は目的で決まる

正解の数は無い

教師用メモ

3 分。目標 03 が今日の山。「いくつにすればよいですか」と聞かれても答えない。目的を聞き返す。

SECTION 01

止まらずに動かす

1 回で終わると、あとで変わったことに気づけない

同じ動きを止めずに繰り返している小さな装置を、机に伏せてじっと見ている生徒
体験 01

ずっと見張らせて、暗くなったら光らせる

左のブロックを押して並べ、「動かす」を押す。1 日ぶんの明るさを、1 時間ずつ流し込む。お題 ずっと見張って、暗ければ ♥ を出し、明るければ画面を消す

ブロック
1 時間ごとの画面
動いた記録
教師用メモ

進め方(11分) 正解は「ずっと → 変数 あかるさ に 明るさ を入れる → もし あかるさ < 境目 なら → アイコンを表示 ♥ → でなければ → 画面を消す」(6分)。

わざと外させる(3分) 「ずっと」を外すと、朝の 1 時間ぶんだけ見て終わる。あとがどれだけ暗くなっても、何も起きない。前回のものと同じになる。

言葉(2分) 同じことを何度も行うのがくり返し(反復)。条件で動きを分けるのがもし〜なら(分岐)。くり返しの中に分岐を入れると、自分で見張り続けるものになる。目標 01・02。

つまずき 「明るさを入れる」をくり返しの外に置く生徒がいる。外に置くと、最初の 1 回の値をずっと使い続ける。値が変わらない記録を見せて気づかせる。

まとめ 01

くり返しの中に、もし〜なら を入れる

ブロックの並びを、日本語の文章として書くとこうなる。ずっとの中に、はかる・くらべる・動かすの 3 つが全部入っている

ずっと {
  変数 あかるさ に 明るさ を入れる
  もし あかるさ < 50 なら {
    アイコンを表示 ♥
  } でなければ {
    画面を消す
  }
}
くり返し同じことを何度も行う。外すと 1 回で終わる。ずっとの中に入れて、はじめて見張り続けるものになる
もし〜なら条件に合えば上、合わなければ下(でなければ)。合わないときに何をするかも書いておく
中に入れるはかるブロックを外に出すと、最初の 1 回の値を使い続ける。毎回はかり直すからこそ変化に気づける
教師用メモ

4 分。ここまでで「ずっと」と「もし〜なら」は終わり。次の節は数をいくつにするかだけを扱う。ここで「50 が正解」と思わせないよう、板書には数を書かない。

SECTION 02

境目を自分で決める

いくつ以下なら暗い、と決めるのは人

明るさの目盛りを書いた紙に線を引き、どこで切り替えるかを指さして話し合っている生徒2人
体験 02

境目の数を動かすと、動き方が変わる

つまみを動かすと、上の並びの「境目」だけが変わる。ほかは何も変えていない。点いた時間がどう変わるかを見る

50
—

お題 暗くなったら光り、昼は光らせない。自分が使う境目を 1 つ選び、選んだ理由を一文で書く

選ばれた数と理由が右に出る。数が割れていることを見せ、少数派の理由を 1 つ読み上げる

クラスが選んだ境目
選んだ理由
教師用メモ

進め方(12分) つまみを 4分、選んで提出を 5分、読み上げ 3分。つまみは 0 と 200 の両端まで必ず動かさせる。0 なら一度も光らず、200 なら一日中光る。

言わせたいこと いくつが正解かは、決まっていない。目的が決まってはじめて、ちょうどよい数が決まる。「昼は光らせない」が目的なら、昼の明るさより小さい数にするしかない。

評価の見どころ 理由が「なんとなく」なら、つまみを動かして点いた時間の数を根拠にさせる。思考・判断・表現の見どころ。目標 03。

道具で探す

境目の数を変えて、動きが変わる所を見つける

境目の数を 1 つずつ変えて、動きが変わった所を 1 つ見つけて出す。数と、変わったことの両方を書く

MakeCode for micro:bitブロックを組んで、画面の中の micro:bit を動かす。明るさのつまみも画面の中にある
  1. 「この枚で開く」を押し、「新しいプロジェクト」を選ぶ
  2. 「基本」の「ずっと」を置き、その中に「論理」の「もし〜なら/でなければ」を入れる
  3. 条件に「入力」の「明るさ」を入れ、「< 50」の形にする
  4. 中に「アイコンを表示」、でなければの中に「画面を消す」を入れる
  5. シミュレータの micro:bit の上にあるつまみで明るさを動かし、切り替わる所を見る
  6. 50 のところを 20・100・150 に変えて、切り替わる所がどう動くかを見る
この授業のページの中で開く。終わったら「閉じてこの枚に戻る」で戻る
見つけたものを、一文で
みんなの見つけたもの
教師用メモ

進め方 見つけた人から出す。全員に同じ答えを求めない。出てきたものを 2〜3 個読み上げ、共通点を言葉にする。

12分。数はいくつでもよい。教師は数を言わない。「昼は光らせたくないなら、昼の明るさより小さい数にするしかない」という言い方だけを示す。変わり目が見つからない生徒には、0 と 200 の両端を試させる。

道具は外で公開されている Web アプリ。この授業のページの中で開くので、別のページへは移らない。閉じれば、そのままこの枚に戻る。ブラウザの中で動き、入力はこの授業のサーバーには送られない。

まとめ 02

数を変えるだけで、動きは変わる

境目の数「これより小さければ」の「これ」。プログラムの形は同じでも、この数だけで動きが変わる
正解は無い目的が決まって、はじめてちょうどよい数が決まる。昼は光らせたくないのか、少しでも暗ければ光らせたいのか
置く場所で変わる同じ数でも、窓ぎわと廊下では動き方が違う。置く場所ではかって決め直す
1 か所ずつ思ったとおりに動かないときは、数を 1 つだけ変えて確かめる。いくつも同時に変えると、何が効いたか分からなくなる
教師用メモ

4 分。MakeCode で境目を動かした生徒の記録を 1 つ読み上げる。次回は数をおぼえさせる。今日のものは、はかった値をその場で捨てている。

今日のまとめ

3つの目標に、自分の操作で答える

01
ずっと 外すと 1 回で終わった。中に入れると、止まらずに見張り続けた
02
もし〜なら 条件に合うときと、合わないときの両方を書いた
03
境目の数 つまみを動かすと、点いた時間が変わった。目的が数を決める

今日は、はかった値をその場で捨てていた。前の値を覚えさせるには

教師用メモ

最後の問いは答えさせない。次回の入口として置くだけ。

自己評価

今日の目標、自分はどこまで

3 つの目標それぞれに、できた/だいたい/まだ、を 1 つ選ぶ。右の帯にクラス全体の分布が出る

今日の目標、自分はどこまで | 1 つずつ選ぶ
01「ずっと」を使って、止まらずに動き続けるものを作れた
02「もし〜なら」で、条件によって動きを分けられた
03境目の数を自分で決め、変えると動きが変わると言えた
できただいたいまだ
教師用メモ

1 分。「まだ」が多い目標は、次回の冒頭の前回のまとめで拾い直す。

ふりかえり

境目の数を変えて、何が変わったか

一文でよい。「〇〇を△△にしたら、□□になった」の形で書く

みんなが変えたものと、変わったこと
教師用メモ

3 分。「変えたもの」と「変わったこと」が 1 対 1 で書けていれば、1 か所ずつ確かめられている。第4回の評価課題で見る力。