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高校の情報学探究 | micro:bit で動かす | 第4回

無線通信

送る側と受ける側を別々に作り、約束をそろえたときだけ届くことを確かめる

10〜50分
教師用メモ

準備 教室コードは新しいものにして板書する。「教師」を押す。本体は要らない。体験 01 は端末の中で 2 台ぶんを動かせる。道具の枚の MakeCode は、シミュレータを 2 台に増やせる。

投影 「投影」で 1 枚ずつ送る。生徒の端末は「縦読み」。体験 01 は、教師機でまずグループの番号をわざとずらして見せてから、生徒に触らせる。

時間配分

  • 50分版 全 14 枚。前回のまとめ・目標(枚 2〜3)5分 / 節1(枚 4〜6)16分 / 節2(枚 7〜11)21分 / まとめ・自己評価・ふりかえり(枚 12〜14)8分
  • 20分版 枚 1・3・5・6・8・12。体験 01 を 8分、提案カード(体験 02)を 8分。道具の枚は宿題にする
  • 10分版 枚 1・5・6・12。番号をそろえる/ずらすを 6分、まとめ 3分

この回の評価(単元末の評価課題「教室で役に立つ小さな仕掛けを 1 つ」をここで出す)

  • 知識・技能 送る側と受ける側を分けて作り、合わせて動かしている(体験01・道具の枚)
  • 思考・判断・表現 仕掛けを、何のため・入力・処理・出力に分けて書いている(体験02)
  • 態度 届かないときに手を止めず、1 か所ずつ変えて確かめている(体験01・ふりかえり)

指導要領 中学校 技術・家庭科 技術分野 D(3) 計測・制御のプログラミングによる問題の解決。高等学校 情報Ⅰ (3) コンピュータとプログラミング、情報Ⅱ (4) 情報システムとプログラミング。設計指針(第2版)A5・F1・F2・J1。ねらいと評価の全体は 単元設計のページ、道具の使い方は 情報学探究マニュアル。

前にやった回 情報Ⅱ (4) 第11回のまとめは「入口と出口は約束、中身は自由」。今日の無線は、その約束をいちばん短い形で体験する回になる。中学校 技術分野 第9回のまとめ「繰り返しの中で、条件を組み立てる」も、受ける側の中で使う。

本体が無い場合の進め方 シミュレータで最後まで進む。MakeCode は無線のブロックを置くとシミュレータが 2 台に増え、送受信をそのまま確かめられる。1 クラスに数台あるなら、班で 2 台を借りて届くところだけ実物で見せ、設計は各自がシミュレータで行う。

前回のまとめ

名前の付いた入れ物に、数を残した

変数→1 ふやす→画面に出す|出さないと見えない

前回までのものは、数えた結果をその場の画面にしか出せなかった。見るには、そばまで行くしかない

数えた結果を、別の場所で見るには、何を決めておけばよいか

教師用メモ

問いに 30 秒。「どこへ送るか」「誰が受け取るか」が出れば十分。前回の自己評価で「まだ」が多かった目標を 2 分だけ拾い直す。

今日の目標

授業の終わりにできるようになること

01
送る側と受ける側を分けて作り、合わせて動かせる
02
グループの番号をそろえないと届かないことを、言葉で説明できる
03
教室で役に立つ小さな仕掛けを 1 つ、入力・処理・出力に分けて設計できる
01 | 16分
2 台に分けて作る

送る側・受ける側

02 | 21分
教室で役に立つもの

単元の課題

まとめ | 8分
約束をそろえる

中身は自由

教師用メモ

3 分。目標 03 は単元末の評価課題。4 回ぶんの力をここで 1 つにまとめる、と先に言っておく。

SECTION 01

2 台に分けて作る

送る側は受ける側の中身を知らない。知っているのは約束だけ

教室の端と端に立ち、それぞれ手のひらの小さな基板を見ながら合図を送り合っている生徒2人
体験 01

送る側と受ける側を、別々に作って合わせる

2 台ぶんを別々に組む。お題 送る側の A を押したら、受ける側の画面に 1 が出る。組んだら「送る側の A を押す」

送る側(1 台目)
ブロック
受ける側(2 台目)
ブロック
送る側の画面
—
グループ 未設定
))) 無線 (((
受ける側の画面
—
グループ 未設定
動いた記録
教師用メモ

進め方(12分) 正解は、送る側「無線のグループを 1 にする → ボタン A が押されたとき → 無線で数を送る 1 → アイコンを表示 ♥」、受ける側「無線のグループを 1 にする → 無線で受け取ったとき → 数を表示 受け取った数」(7分)。

わざとずらす(3分) 受ける側だけグループを 2 にすると、送る側は動いているのに受ける側は何も起きない。送った側からは、届いたかどうか分からないことも言う。

言葉(2分) 送る側と受ける側は、相手の中身を知らない。知っているのはグループの番号と、送る数の形だけ。これが「入口と出口の約束」。情報Ⅱ (4) 第11回のまとめ「入口と出口は約束、中身は自由」と同じこと。目標 01・02。

つまずき 受ける側に「無線で受け取ったとき」を置き忘れる生徒が多い。受け取る入力が無ければ、電波は届いていても何も起きない。

まとめ 01

そろえるのは番号、決めるのは中身

2 台ぶんの並びを、日本語の文章として書くとこうなる。そろえたのはグループの番号だけで、それぞれの中身は別々に決めている

[送る側]
最初だけ { 無線のグループを 1 にする }
ボタン A が押されたとき {
  無線で数を送る 1
  アイコンを表示 ♥
}

[受ける側]
最初だけ { 無線のグループを 1 にする }
無線で受け取ったとき {
  数を表示 受け取った数
}
グループの番号同じ番号どうしだけが届く。ずれていれば、電波は出ていても受け取らない
送る側の入力ボタン A。送る側にとって「無線で送る」は出力
受ける側の入力「無線で受け取ったとき」。受ける側にとって、届いた数が入力になる
中身は自由受ける側が数を出すか、音を鳴らすかは、送る側には関係ない。約束だけそろえれば、あとは別々に作れる
教師用メモ

4 分。最後の行が、この単元から情報システムへの橋。送る側の出力が、受ける側の入力になる。入力・処理・出力の鎖が 2 台にまたがる、と言い換える。

SECTION 02

教室で役に立つもの

4 回ぶんを 1 つにまとめて、使う人に見せる

教室の入口に小さな基板を置き、何の役に立つかを紙に書き出して相談している生徒たち
体験 02

教室で役に立つ小さな仕掛けを 1 つ出す

何のため | 誰の、どんな困りごとを減らすか
入力 | 何をしたら始まるか
処理 | 中で何をするか(くり返し・もし〜なら・変数)
出力 | 何が起きるか

全員の 1 つが右に並ぶ。並んだら、自分以外のカードに 4 つの印のどれかを 1 つ付けさせる。集計が各カードの下に出る

みんなの仕掛け
教師用メモ

進め方(12分) 8 分で提出、4 分で相互評価。4 欄すべて必要。無線を使わなくてよい。1 台で完結する仕掛けでもよい。

評価の見どころ(単元末の評価課題) 入力・処理・出力がそろって動けば知識・技能 B。処理の欄に、くり返しか条件がなぜそこで要るかまで書けていれば A。「動かない所を 1 か所に絞れている」がふりかえりで見える生徒は思考・判断・表現 B、1 か所ずつ変えた記録があれば A。

C の生徒への手立て 「何をしたら」「何が起きる」の 2 つだけ先に決めさせる。処理は「何もしない」でよい。書けたら 1 つずつ足す。

次の枚が MakeCode。ここで書いた 4 欄を、そのまま組ませる。目標 03。

予想

グループの番号がちがう 2 台は、無線で届くか

無線のブロックを置くと、シミュレータが 2 台に増える。送る側と受ける側を 1 つの画面で確かめられる

確かめる前に、いまの予想を 1 つ選ぶ。当たっていなくてよい。予想を置いておくと、違ったときに気づける

選んだ人数が右に出る。分かれているところを 1 つ読み上げてから次へ

クラスの予想
教師用メモ

予想を先に(2分) 先に道具を開くと、触って終わる。予想を置いてから確かめると、違ったところが残る。

14分。予想を先に取ってから開く。番号をそろえた場合とずらした場合の両方を必ずやらせる。時間が余った班は、体験 02 で出した仕掛けを無線の形に作り変える。

道具は外で公開されている Web アプリ。この授業のページの中で開くので、別のページへは移らない。閉じれば、そのままこの枚に戻る。ブラウザの中で動き、入力はこの授業のサーバーには送られない。

確かめる

道具で確かめて、予想と合っていたかを見る

MakeCode for micro:bit無線のブロックを置くと、画面の中の micro:bit が 2 台になり、送受信をそのまま確かめられる
  1. 「この枚で開く」を押し、「新しいプロジェクト」を選ぶ
  2. 「最初だけ」の中に「無線」の「無線のグループを設定 1」を入れる。シミュレータが 2 台になる
  3. 「ボタン A が押されたとき」の中に「無線で数値を送信 1」を入れる(送る側)
  4. 「無線で受信したとき」を出し、その中に「数を表示」を入れる(受ける側)
  5. 片方のシミュレータの A を押し、もう片方の画面が変わるか見る
  6. グループの番号を片方だけ 2 に変えて、もう一度 A を押す。予想と合っていたかを見る
この授業のページの中で開く。終わったら「閉じてこの枚に戻る」で戻る
確かめて分かったことを、一文で
確かめて分かったこと
教師用メモ

進め方 手順のとおりに触らせる。終わったら前の枚の予想と見比べ、外れた人を 2 人読み上げる。

14分。予想を先に取ってから開く。番号をそろえた場合とずらした場合の両方を必ずやらせる。時間が余った班は、体験 02 で出した仕掛けを無線の形に作り変える。

道具は外で公開されている Web アプリ。この授業のページの中で開くので、別のページへは移らない。閉じれば、そのままこの枚に戻る。ブラウザの中で動き、入力はこの授業のサーバーには送られない。

まとめ 02

約束をそろえれば、別々に作って合わせられる

分けて作る送る側と受ける側を、別の人が別々に作れる。先に約束を決めておくから、あとで合う
約束の中身グループの番号、送る数の意味(1 は「来た」、2 は「終わった」など)。ここがずれると、届いても意味が通じない
届かないとき番号 → 受け取る入力 → 出力、の順に 1 か所ずつ見る。送る側からは届いたか分からないので、受ける側から確かめる
この単元で作った型入力・処理・出力/くり返しと、もし〜なら/変数で数える/約束をそろえて届ける。次の単元では、この入力がセンサの値になる
教師用メモ

4 分。提出された仕掛けから、無線を使ったものを 1 つ取り上げ、約束が書けているかを全体で見る。次の単元(micro:bit とセンサではかる)は、今日までの型の入力がはかった値に変わるだけ、と予告する。

今日のまとめ

3つの目標に、自分の操作で答える

01
2 台に分けて 送る側と受ける側を別々に組み、合わせて動かした
02
番号 ずらすと届かず、そろえると届いた。送った側からは分からなかった
03
仕掛け 何のため・入力・処理・出力の 4 つで、1 つを設計して出した

次は、この入力がはかった値になる。何が、はかれるのか

教師用メモ

最後の問いは答えさせない。次の単元「micro:bit とセンサではかる」第1回の入口として置くだけ。

自己評価

今日の目標、自分はどこまで

3 つの目標それぞれに、できた/だいたい/まだ、を 1 つ選ぶ。右の帯にクラス全体の分布が出る

今日の目標、自分はどこまで | 1 つずつ選ぶ
01送る側と受ける側を分けて作り、合わせて動かせた
02グループの番号をそろえないと届かない理由を説明できた
03教室で役に立つ仕掛けを、入力・処理・出力に分けて設計できた
できただいたいまだ
教師用メモ

1 分。単元の最後なので、4 回ぶんを通して「まだ」が残った生徒を控えておき、次の単元の第1回で手当てする。

ふりかえり

届かなかったところと、どう見つけたか

一文でよい。「〇〇を 1 つだけ変えたら、△△と分かった」の形で書く。うまくいかなかった案も書いてよい

みんなの見つけ方
教師用メモ

3 分。1 か所ずつ変えて確かめた記録が書けていれば、思考・判断・表現 A の根拠になる。うまくいかなかった案を残している生徒は態度 A。単元末の評価はここと体験 02 を合わせて付ける。