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総合的な学習の時間 | 中学校の情報学探究 | 第8回

集めて整理する

表の形を先に決めてから集める。集まらなかったものも 書いて残す

10〜50分
教師用メモ

準備 教室コードは第2回と同じものを使う。ここから集める回に入る。端末が無い生徒のために、表の形(日付・場所・数)だけを印刷した紙を用意しておくと、そのまま配れる。micro:bit を使う生徒がいれば、置き場所と、いつ回収するかを先に確かめておく。探究カードは v7 になり、2 欄増える。

投影 「教師」を押す。体験01(枚 5)は端末の中で完結する。記録用紙の形を決めるシート(枚 6)も端末の中に残る。体験02(枚 9)の途中経過は右の壁に並ぶので、投影したまま班を回ると、誰が止まっているかが分かる。

時間配分 | 50分版(枚 1〜14 を全部使う) 前回のまとめ・目標(枚 2・3)4分 / 節1 表の形を先に決める(枚 4〜7)16分 / 節2 集めて、見せ合う(枚 8〜10)14分 / 探究カード v7(枚 11)10分 / 今日のまとめ・自己評価・ふりかえり(枚 12〜14)6分

時間配分 | 20分版(枚 1・3・6・9・11・14) 目標(枚 3)2分 / 記録用紙の形を決める(枚 6)6分 / 途中経過を出し合う(枚 9)5分 / カードは「集めた件数」と「集まらなかったもの」の 2 欄だけ(枚 11)4分 / ふりかえり(枚 14)3分。仕分けの練習(枚 5)は飛ばす。

時間配分 | 10分版(枚 1・9・11・14) この回で決めることは 1 つだけ。今日集めた件数と、集まらなかったものを書く。途中経過(枚 9)で 4 分、カード(枚 11)の 2 欄で 4 分、ふりかえり(枚 14)で 2 分。帯の時間で毎日この 10 分を回すと、そのまま記録が積み上がる。

この回の評価(重点は知識・技能。評価場面は「集めた件数と、計画とのずれ/表の形」。評価規準の全体は 単元設計のページ)

  • 知識・技能 B: 1 行 1 件の表の形で記録し、日付・場所・数の列がそろっている(体験01・02) | A: 選んだ集め方の限界(これでは分からないこと)を一つ言える
  • 思考・判断・表現 B: 集まらなかったものを書き、計画とのずれに気づいている(体験03) | A: ずれを見て、残りの日の集め方を直している
  • 主体的に学習に取り組む態度 B: 計画どおりに進まなかったとき、直した記録がある(体験02・03。自律化の運用) | A: 進め方そのものを振り返り、次を変えている

C の生徒への手立て 探究カードの欄を上から読ませ、いま自分がどこにいるかを指ささせる。そこから次の 1 欄だけ埋めさせる。集まっていない生徒には、今日その場で数えられるもの(教室の中、この 10 分)に替えさせる。0 件で終わらせない。

指導要領 [解説]総合的な学習の時間編 目標 (2)「情報を集め、整理・分析して」。探究の過程 ② 情報の収集の実行から ③ 整理・分析の入口にあたる。[技術]D(2)(3) の「制作・実装」に重なる(技術は作品を作り、探究は記録を集める。第10回で合流する)。[指針]は D4L1(大きな集団から標本を取り出したり、実データを表やグラフにして検討できる)。単元設計は こちら、道具の使い方は 情報学探究マニュアル。

前にやったこと 記録を表にすることは、技術分野 中学校 第10回 で一度やっている(「動かして集めた記録を表にして、数を根拠に決める」)。もう一度教えない。この一行を読み上げるだけでよい。

この回の要 集まらなかったものを書かせる。集まった数だけを見ると、第9回で言いすぎる。取れなかった日・断られた場面が、そのまま「言えないこと」の材料になる。

カードが手元にない生徒は、今日の 2 欄だけをその場で書いて始めてよい。前に戻らせない。

前回のまとめ

設計は終わった | ここから記録が残る

第5回 | 変える・はかる・そろえる→第6回 | 比べる相手→第7回 | 見積もり→今日 | 集める

問いは後からでも直せる。でも、取り直せない記録は直せない。設計に 3 回かけたのは、そのため。今日からは、書いた形のとおりに集める

集める前に決めておくのは、表の形

教師用メモ

3分。断りの言葉が書けていない生徒を先に確かめる。書けていなければ、この 3 分で書かせてから集めに行かせる。人に聞く場面がある計画は、ここが通っていないと後で使えなくなる。

問いに 30 秒。「紙の形」「表」が出れば十分。出なければ「どこに書くか、決めてある人」と聞き直す。

今日の目標

授業の終わりにできるようになること

01
記録を1 行 1 件の表の形にし、日付・場所・数の列を決められる
02
自分の問いに合う集め方を一つ選び、その場で集め始められる
03
集まらなかったものも書いて残せる
節 01 | 16分
表の形を先に決める

集めてからでは直せない

節 02 | 14分
集めて、見せ合う

途中経過を出し合う

今日の合言葉
取れなかったものも記録

0 件も、立派な記録

SECTION 01

表の形を先に決める

1 行 1 件。集めてから形を直そうとすると、数え直しになる

日付・場所・数の欄が引かれた記録用紙を、中学生が机の上で作っている手元
体験 01

記録に入れるもの、入れないもの

まず練習から。掲示の色を調べる班が、記録用紙に書こうとしているもの。3 つに分ける。「記録に入れない」は、問いに答えるのに要らないものと、取ってはいけないものの両方が入る

そのまま数にできる = 数えれば出る数え方を決めれば = 決めれば誰でも同じ数になる記録に入れない = 要らない・取ってはいけない
教師用メモ

進め方(6分) 3 分で分ける。答え合わせのあと、真ん中の 3 つを取り上げる。「立ち止まった」「気づいた」「うるさい」は、そのままでは人によって数が変わる。第5回で決めた誰が数えても同じ数になる言い方に直す(「立ち止まって 2 秒以上見た人」「声が聞き取れないほど重なった回数」)。

「記録に入れない」の 2 種類 名前と学級は取ってはいけないもの(第7回の決まり)。記録した人の気分は、問いに答えるのに要らないもの。理由が違うので、分けて言う。

20分版・10分版はこの枚を飛ばす。

体験 01 | つづき

自分の記録用紙の、列を決める

上から順に、自分の記録用紙の列の名前を書く。1 行 1 件(1 回の記録で 1 行)。紙で集める人も、端末で集める人も同じ形にする。この画面は自分の端末に残る

01
いつ
02
どこで
03
どの条件か
04
はかった数
05
気づいたこと
※ 端末が無い人は、この 5 つを紙の上のらんに書いて、下に線を引けばそのまま記録用紙になる
教師用メモ

進め方(7分) 6 分で書く。机の間を回り、04 の列が 1 つしかない生徒に声をかける。割合を出すには「通った人の数」と「立ち止まった人の数」の 2 列が要る。第9回でここが効く。

05 の列を必ず入れさせる。 雨・行事・工事のように、そろえたはずのものが変わってしまった日が必ず出る。その日を後から思い出せないと、第9回で「言えないこと」が書けなくなる。

端末が無い場合 この 5 つの列だけを印刷した紙を配れば、同じことができる。道具が無いことを理由に、この回を止めない。

まとめ 01

表の形と、集め方の選び方

1 行 1 件1 回の記録で 1 行。まとめて「3 日で 120 人」と書かない。日ごとに分けて書く
列に名前を付けるいつ・どこで・どの条件か・はかった数・気づいたこと。名前のない列は、後で読めなくなる
数え方は先に決める「立ち止まって 2 秒以上見た人」。誰が数えても同じ数になる言い方にする
取らないものを決める名前・学級・顔写真は入れない。使わないものは最初から取らない
「はかりたい」micro:bit | 明るさ・温度・傾き・音をはかる。置いたまま記録できる無ければ | ストップウォッチで時間、手で数えて正の字、明るさは「見える/見えにくい」の 2 段階
「人に聞きたい」紙かフォームで、答えてもらう第7回の断りの言葉を先に言う。名前は書かせない
「数えたい」その場で数えて、正の字で書く数える時間(何分間か)を必ず記録する
教師用メモ

進め方(3分) 上の表を読み上げる。1 行目がいちばん守られない。「3 日で 120 人」と書いてしまうと、日ごとの差が消え、第9回で散らばりが出せなくなる。

下の表は道具の選び方。この単元で探究で使う道具は micro:bit と easyStat の 2 つだけで、easyStat は第9回で使う。ここでは「はかりたい」人だけが micro:bit を選ぶ。全員に触らせない。

micro:bit を第5回で初めて触った生徒がいる場合も、ここで作り直させない。中学校 第8・9回 で作ったものをそのまま使わせる。

SECTION 02

集めて、見せ合う

途中で出し合えば直せる。終わってからでは直せない

廊下で数を数えて記録用紙に印を付けている中学生と、それを横で見ている生徒
体験 02

今日までに集まった数と、集まらなかったもの

上は数で書く。0 件なら 0 件と書く。下は、取れなかったもの・断られたこと・いつもと違った日を書く。ここが第9回でいちばん役に立つ

集まった件数 | 数で
集まらなかったもの | 取れなかった日・断られたこと

全員の途中経過が右に並ぶ。0 件の生徒と集まらなかったものが空の生徒を先に見つけ、この時間の中で手を打つ

みんなの途中経過
教師用メモ

進め方(10分) 5 分で書いて送る。残り 5 分で、投影を開いて 3 件を読み上げる。0 件の生徒を責めない。 0 件は「計画のどこかが動いていない」という記録で、第7回の 5 つの目のどれが×だったかを、その場でもう一度当てる。たいてい「人」か「許可」。

0 件の生徒への手当て 今日この 10 分で数えられるもの(教室の中の数、廊下を通った人の数)に替えさせる。件数が少なくても、第9回はできる。何も無いと、第9回ができない。

途中で見せ合うのは、ここだけ。この単元に「見せ合う回」は別に置いていない。ここで直せば、残りの日で取り返せる。

10分版はこの枚と次々枚(カード)だけを使う。帯の時間で毎日回すと、そのまま記録が積み上がる。

まとめ 02

計画とのずれは、直してよい | ただし書いて残す

01
ずれは必ず出る 雨で人が少ない、行事で時間が取れない、断られた。出ないほうがめずらしい
02
直してよい 日を替える、場所を替える、回数を減らす。ただしはかるものと比べる相手は替えない。替えると、前の記録と並べられなくなる
03
直したら書く いつ、何を、なぜ直したか。この記録が、態度の評価でいちばん見られる所

計画どおりに進まなかったとしても、直した記録があることが、進められているということ

教師用メモ

進め方(4分) 02 の「替えてよいもの/替えてはいけないもの」を、生徒の例で 1 つ実演する。日や場所は替えてよい。はかるもの(何を数えるか)と比べる相手を途中で替えると、前の日の記録が使えなくなる。

03 が、主体的に学習に取り組む態度の B「計画どおりに進まなかったとき、直した記録がある」にあたる。A は「進め方そのものを振り返り、次を変えている」。ふりかえり(枚 14)の一文で見る。

ここまで来ると「もう問いを変えたい」と言う生徒が出る。第9回の後なら変えてよいと答える。いま変えると、集めたものが全部使えなくなる。まず数を出してから決める。

体験 03

探究カード v7 | 集めた件数と、集まらなかったもの

今日は下の 2 欄を書き足して出し直す。件数は数で書く。0 件なら 0 件と書く。第5〜7回で書いた欄は 探究ノート に残っているので、消えてなくなるわけではない

問い | 前に書いたもの
はかるもの | 前に書いたもの
集めた件数 | 数で
集まらなかったもの | 取れなかった日・断られたこと

出したあと、右のカードを 3 枚以上読み、それぞれに 1 つ押す。自分のカードには押せない

カードが右に並ぶ。件数が「たくさん」「けっこう」になっているカードを 1 枚取り上げ、数に直させる

みんなの探究カード v7
教師用メモ

進め方(10分) 6 分で書いて出す。残り 4 分で互いに読み、押す。「はかるものと合っている」が 0 のカードは、集めている数と、第5回で決めたはかるものがずれている。その場で、どちらに合わせるかを決めさせる。

20分版・10分版も、この 2 欄は必ず書かせる。10分版でもカードは 1 欄進める。進まない回を作らない。

全部の欄を書かないと出せない。合計 400 字までなので、長い生徒には短く言い直させる。

今日のまとめ

次回までに持ってくるもの

01
表の形になった記録 1 行 1 件。紙でも端末でもよい。列に名前が付いているか
02
集めた件数 数で。足りないと思っても、いまある分を持ってくる
03
集まらなかったもの 取れなかった日、断られたこと、いつもと違った日

次回は、この表から数を出す。平均・割合・散らばりと、グラフで並べる

教師用メモ

3分。第9回は集めた表がないと始まらない。件数が 0 の生徒には、次回までに何を数えるかをその場で 1 つ決めさせる。「教室の中で、10 分だけ数える」でよい。

紙で集めた生徒も、そのまま第9回に来てよい。やることは同じで、合計と平均を電卓で出し、方眼紙に棒グラフを 2 本並べる。

自己評価

今日の目標、自分はどこまで

3 つの目標それぞれに、できた/だいたい/まだ、を 1 つ選ぶ。右の帯にクラス全体の分布が出る

今日の目標、自分はどこまで | 1 つずつ選ぶ
011 行 1 件の表の形にして、列の名前を決められた
02自分の問いに合う集め方を選び、集め始められた
03集まらなかったものも書いて残せた
できただいたいまだ
教師用メモ

1分。目標 02 に「まだ」が多い場合は、集め方そのものが重い。次の帯の初めに、5 つの目の「時間」だけをもう一度当て直す。

ふりかえり

計画と、実際に違ったこと

「〇〇のつもりだったが、実際は△△だった。だから□□に直す」の形で一文。違いが無かった人は、そのまま「計画どおりに進んだ」と書いてよい

計画と違ったこと
教師用メモ

3分。ここに書けた一文が、態度の A「進め方そのものを振り返り、次を変えている」の材料になる。「だから」の後が書けていない生徒には、「明日は何を変えるか」と一言だけ聞く。