時間・人・もの・許可・安全と迷惑。この五つの目で計画を見て、やり切れる形に縮めるところまでをやる
10〜50分準備(授業前) 教室コードは第1回と同じもの。設計の 3 回目、集める前の最後の回。校外の人に聞く計画がある場合、学校としての連絡の手順を先に確かめておく。校内で掲示・設置をする計画は、担当の先生の名前を控えておくと、この時間の中で下書きまで進む。体験03 で探究カードが v5 になる(3 欄増える)。
投影 「教師」を押す。体験01 の練習(枚 5)は端末の中で完結するので、投影では答え合わせの結果だけを見せる。つづきのシート(枚 6)は各自の端末に残り、外へは出ない。体験02 の下書きは右の壁に並ぶ。
時間配分 | 50分版(枚 1〜14 を全部使う) 前回のまとめ・目標(枚 2・3)3分 / 節1 五つの目(枚 4〜7)15分 / 節2 許可を取る(枚 8〜10)15分 / 探究カード v5(枚 11)10分 / 今日のまとめ・自己評価・ふりかえり(枚 12〜14)7分
時間配分 | 20分版(枚 1・3・6・7・11・14) 目標(枚 3)2分 / 自分の計画に○×(枚 6)7分 / まとめ01(枚 7)3分 / カードは「見積もり」と「縮めた所」の 2 欄だけ(枚 11)5分 / ふりかえり(枚 14)3分。練習(枚 5)は飛ばし、許可の下書き(枚 9)は持ち帰りにして、次の帯の冒頭で出させる。
時間配分 | 10分版(枚 1・6・7・11) この回で決めることは 1 つだけで、五つの目のうち、いちばん危ない 1 つを選び、縮め方を書く。シート(枚 6)で 1 つだけ書かせて 3 分、まとめ01 の表(枚 7)を 2 分、カード(枚 11)の「縮めた所」の欄だけ書かせて 5 分。
この回の評価(重点は思考・判断・表現と態度。評価場面は「5 つの目での見積もりと、縮めた計画」)
指導要領 解説 総合的な探究の時間編 第5章 指導計画の作成と内容の取扱い(安全・倫理への配慮、外部との関わり)。探究の過程 ② 情報の収集のうち、集める前の設計の最後にあたる。この回の [指針] は K3L2(重要な要素の裏付けを取ることができる)と H1L2。評価規準は 単元設計のページ、五つの目の表・許可の取り方・頼むときの文の型は 情報学探究マニュアル の該当節にある。
この回の要 縮めるのは失敗ではない。やり切れる形にすることが、この時間の仕事。大きいまま出した計画を褒めない。縮めた理由を言えた生徒を褒める。
前にやった回 ここで思い出させる。もう一度教えない
情報を履修していない生徒がいる場合 上の 1 行を読み上げるだけで足りる。中身をもう一度教える必要はない。
前回、確かめ方と比べる相手と何回・何人を決めた。設計はこれで最後。今日は、その計画が自分の手で終わるかを見る
ここで多くの計画が縮む。縮めるのは失敗ではない
3分。前回のカードで「何回・何人」に数字が入っていない生徒を確かめる。数字が無いと見積もれない。無ければ、この 3 分で仮の数字を入れさせる。
「縮める」を最初に言うのは教師の側から。生徒が先に言い出すと、あきらめに見えてしまう。縮めるのは設計の一部だと、先に枠を渡す。
練習してから、自分の計画へ
その場で下書きまで書く
やり切れる形にすること
時間、人、もの、許可、安全と迷惑。どれか一つでも×なら、そこで止まる

まず練習から。ある班の計画を見る。「全校 800 人に 20 問のアンケートを取り、駅前の店 10 軒にも聞き、1 か月間、毎朝 7 時から校門の外で通行人を数える」。この計画の危ない所を、五つのどれかに分ける。分け終わったら、次の枚で自分の計画に当てる
進め方(4分) 2 分で分ける。答え合わせのあと、一つの危なさが二つの目にまたがることを示す(校門の外=許可でもあり、安全と迷惑でもある)。ここは練習なので、深追いしない。自分の計画に当てるのは次の枚。
いちばん見落とされるのは「許可」。校内でも、掲示を貼る・物を置く・他の学級で聞くには誰かの許可が要る。ここを飛ばしたまま動くと、途中で止まる。
20分版・10分版はこの枚を飛ばし、次の枚(自分の計画)から入る。
五つの目それぞれに、このままでいけるなら○を付ける。付かない所には、どう縮めるかを書く。この画面は自分の端末に残る
進め方(7分) 6 分で書く。机間を回り、○ばかりの生徒に一つだけ質問する。「その 30 人は、いつ、どこで捕まえるのか」。たいていそこで×が出る。書いたものは端末に残り、外へは出ない。
×が一つも無い計画は、たいてい見落としがある。もう一度読ませる。とくに「許可」と「安全と迷惑」。
10分版はこの枚だけを使う。五つのうち、いちばん危ない 1 つを選び、縮め方を一行書かせる。五つ全部を埋めさせない。
| 時間 | 何週間で終わるか。1 回のデータ取りに何分か | 期間を短く、回数を減らす |
| 人 | 何人に協力してもらうか。頼める当てはあるか | 対象を 1 クラス・1 学年に絞る |
| もの | 器材はあるか。借りられるか | 手で数える方法に替える |
| 許可 | 誰の許可が要るか。いつまでに取るか | 校内で完結する形にする |
| 安全と迷惑 | 人に不利益が出ないか。断る自由があるか | 不利益の出る側を作らない設計に替える |
縮めるのは失敗ではない。やり切れる形にすることが、今日の仕事
進め方(4分) 右の列を読み上げる。縮めても問いは変わらないことを示す。「800 人 → 35 人」でも、同じ問いには答えられる。答えられなくなるのは、測るものや比べる相手を落としたときだけ。
高度化のやり切れるかの A は「縮めた理由と、縮めても問いに答えられる理由を言える」。ここが A と B の分かれ目になる。
誰に、いつまでに、何を言うか。返事を待つ時間も、見積もりに入れる

※ 誰に言うか。自分のクラスで聞く=担任 / 他のクラス・他学年で聞く=担任と、相手のクラスの先生 / 校内に掲示する・物を置く=担当の先生 / 校外の人に聞く・店で調べる=担当の先生を通して相手先へ / 写真や動画を撮る=写る人全員
下書きが右に並ぶ。期限が入っていないものと断る自由が書かれていないものを 2 件取り上げ、全員で足す
進め方(11分) 7 分で書いて送る。残り 4 分で 3 件を読み上げ、足りない所を全員で足す。許可は早く取るほど楽になる。今日中に声をかけられる相手がいる生徒は、この時間の終わりに行かせてよい。
文の型(投影して読み上げる) 「総合的な探究の時間で、○○について調べています。△△を□□までにお願いできないでしょうか。答えたくない項目は空欄で構いません。集めたものは氏名を記録せず、◇◇にだけ使い、○月○日に消します」。これを自分の言葉に直させる。
抜けやすい三つ ① 期限(いつまでに返事がほしいか) ② 断る自由(答えたくない項目は空欄でよい) ③ いつ消すか。この三つが入っていれば、相手は判断できる。
校外の相手がいる場合 返事を待つ時間も見積もりに入れる。1 週間見ておく。返事が来なかったときの代わりの計画を、その場で一行書かせる。
頼むときの文の型は 情報学探究マニュアル の該当節にもある。書けない生徒には、そこを開かせて写させてから自分の言葉に直させる。
| 倫理の線 ① | 人に不利益が出る設計は行わない。片方だけ不便にする、評価に関わる差をつける、はやらない |
| 倫理の線 ② | 断る自由を、必ず相手に示す |
| 倫理の線 ③ | 断った人が誰か、分からないようにする |
※ 何を残すかを先に決めるのは、情報Ⅱ (4) 第9回「残すのは、あとで使うものだけ」でやった
進め方(4分) 三つの決まりを読み上げ、倫理の線を三つ足す。倫理の線①が、この教材でいちばん誤解されやすい。「片方に不便な案内文を配る」のような設計は、比べる相手を作るためであっても行わない。両方とも今より良くなる案を 2 つ用意して比べる、という形に替えさせる。
02 の「最初から取らない」がいちばん効く。取ってしまったものは、消しても記憶に残る。取らなければ、そもそも扱わなくてよい。教室コードで集まる部品も、氏名は集めず 24 時間で消える。同じ考え方だと示す。
この三つは相手を守るためであり、自分の結果を守るためでもある。断りなく集めたものは、発表の場で使えなくなることがある。集め直しはきかない。
前の 7 欄はそのまま残っている。今日は下の 3 欄を書き足して、10 欄そろえて出し直す。縮めた人は、上の欄も縮めたあとの数字に直す。許可が要らない計画の人は「許可」に要らない(校内で自分だけ)と書く
出したあと、右のカードを 3 枚以上読み、それぞれに 1 つ押す。自分のカードには押せない
10 欄そろったカードが右に並ぶ。「縮めた所がある」が 0 のカードを 1 枚取り上げ、全員で五つの目をもう一度当てる
進め方(10分) 6 分で書いて出す。残り 4 分で互いに読み、押す。「許可」が空のカードは、集めに行かせない。ここは例外を作らない。
20分版は「見積もり」と「縮めた所」の 2 欄だけ。10分版は「縮めた所」の 1 欄だけ。進まない回を作らないことを優先する。
縮めた所が書けた生徒に、「縮めても、その問いには答えられるか」を一言だけ聞く。答えられるなら A の材料になる。
設計はこれで終わり。次回は、問いの型に合う道具を一つ選ぶ
7分。ここで設計の 3 回が終わる。3 回かけたことで何が変わったかを、一言だけ全体に返す。第5回の前は「調べてまとめる」だった計画が、いま「確かめる」計画になっている。
03 は次回そのまま使う。第9回で実際に声に出す前に、教室の中で一度言わせておくと、当日の言い直しが減る。
3 つの目標それぞれに、できた/だいたい/まだ、を 1 つ選ぶ。右の帯にクラス全体の分布が出る
目標 03 に「まだ」が一人でもいたら、第8回の冒頭で必ず個別に見る。許可が取れていない生徒を、第9回の集める時間に送り出さない。
「〇〇を△△に縮めた。それでも問いに答えられるのは、□□だから」の形で一文。縮めなかった人は、五つとも○だと言える理由を書く
4分。高度化のやり切れるかの A は「縮めた理由と、縮めても問いに答えられる理由を言える」。この一文がそのまま A の材料になる。読み上げるときは、縮めた生徒を先に読む。
「縮めなかった」と書いた生徒の理由が薄いときは、第8回の冒頭で個別に見る。五つとも○になる計画は多くない。投影は保存しておく。