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探究の進め方 | 総合的な探究の時間 | 単元設計

逆算で設計する(高次の資質・能力 → 単元の目標・評価規準 → 評価課題 → 学習過程 → 形成的評価)。 根拠は四つ。総合的な探究の時間の学習指導要領と解説、情報教育課程の設計指針 第2版のカテゴリ K、情報・技術WG のまとめ、そして情報の授業で持った道具。本文の [解説][指針][WG] は、下の出典の該当箇所を指します。

この回の並びのファイル名は lessons/t-01〜t-14 です。道具の使い方と、問いの立て方の索引は 情報学探究マニュアル にまとめてあります。

この教材の位置

これは教科ではありません。[解説]が言うとおり、総合的な探究の時間の内容は各学校が定めるもので、決まった教科書はありません。だからこの 14 回が渡すのは、探究の進め方そのものを一周する足場だけです。テーマは生徒が決めます。

対象は高等学校の総合的な探究の時間(課題研究)です。中学校・小学校の総合的な学習の時間で使う場合は、下の別の段階で使うを見てください。

情報の授業との関係も、はっきりさせておきます。情報Ⅰ・情報Ⅱの各回の復習は「探究へ」で終わり、そのメモが探究ノートに集まります。この 14 回は、その溜まったメモを開くところから始まります。逆に、情報Ⅱ (5) の 8 回は情報の中で完結する探究なので、この 14 回と同じテーマで進めてもかまいません。

本質的な問い

自分が本当に気になっていることは何か。それを、他の人にも確かめられる形にできるか。

[解説]の第1の目標「自己の在り方生き方を考えながら、よりよく課題を発見し解決していくための資質・能力」を、生徒が自分に向けて問える形にしたものです。小中学校の総合的な学習の時間が「自己の生き方を考えていく」なのに対し、高等学校は「自己の在り方生き方と一体的で不可分な課題を自ら発見し」と[解説]が明記しています。前半の問いはそこから来ています。

探究の過程(この 14 回が回すもの)

[解説]は探究の過程を四つで示し、それが繰り返されるとしています。

過程この教材の回ここで決めること
① 課題の設定第1〜4回自分と社会が重なる所を見つけ、リサーチクエスチョンにし、すでに分かっていることを調べて絞る
② 情報の収集(設計)第5〜7回変数を決め、確かめ方(実験・調査・観察)を決め、できるかを見積もる
② 情報の収集(実行)第8・9回道具を選び、集める
③ 整理・分析第10回分析し、言えることと言えないことを分ける
④ まとめ・表現第11〜14回途中で見せ合い、使ってもらい、相手に合わせてまとめ、発表する

第11回の中間で、必要なら①に戻ります。[解説]が言う「自らの考えや課題が新たに更新され、探究の過程が繰り返される」のは、ここで起こります。戻ることは失敗ではないと第1回で先に言います。

この教材が他と違うのは、②の「設計」に 3 回を使うところです。変数を決めずに集め始めると、集め終わってから「これでは答えられない」と分かります。そこで止まる探究が多いので、集める前に 3 回かけます。

単元の目標(3観点)

[解説]の第1の目標 (1)(2)(3) を、この 14 回の言葉に直しました。

観点この教材の目標根拠
知識・技能探究の過程の四つを説明でき、自分の問いに必要な調べ方・集め方・分析の仕方を選んで使える。探究の意義を自分の言葉で言える[解説 目標 (1)]「探究の過程において、課題の発見と解決に必要な知識及び技能を身に付け、課題に関わる概念を形成し、探究の意義や価値を理解する」
思考・判断・表現実社会や実生活と自分との関わりから問いを見いだし、自分で課題を立て、情報を集め、整理・分析して、まとめ・表現できる[解説 目標 (2)]の文言そのもの
主体的に学習に取り組む態度人と一緒に進め、互いのよさを生かし、自分の知見を社会に返そうとしている[解説 目標 (3)]「探究に主体的・協働的に取り組むとともに、互いのよさを生かしながら、新たな価値を創造し、よりよい社会を実現しようとする態度」

評価課題(この 14 回そのもの)

「自分のリサーチクエスチョンを立て、自分たちでできる形で確かめ、誰かに使ってもらう」

この教材は全体が評価課題です。評価の規準は、[解説]が示す質の高い探究の二つをそのまま使います。他に代えのない、この時間だけの評価軸です。

高度化(探究の過程が質的に高まっているか)

[解説]の語見る所B(おおむね満足)A(十分満足)
整合性目的と解決の方法に矛盾がない問いの型と、変数・確かめ方が合っている(因果の問いなら比べる相手がある)合わない方法を一度試して、変えた記録がある
効果性適切に資質・能力を活用している情報の授業で学んだ道具を一つ使っている道具を選んだ理由と、限界を言える
(やり切れるか)見積もって、やり切れる形にした5 つの目で見積もり、縮めた所がある縮めた理由と、縮めても問いに答えられる理由を言える
鋭角性焦点化し深く掘り下げている問いが一つに絞れている絞る前と後を比べ、絞った理由を言える
広角性幅広い可能性を視野に入れている別の見方があることに触れている反対の立場の根拠を一つ挙げて答えている

自律化(探究が自分のものになっているか)

[解説]の語見る所B(おおむね満足)A(十分満足)
自己課題自分にとって関わりが深い課題になるなぜ自分がこれを選んだかを書いている自分の在り方生き方と結びつけて書いている
運用探究の過程を見通しつつ、自分の力で進められる計画を立て、遅れたら直している過程そのものを振り返り、次の進め方を変えている
社会参画得られた知見を生かして社会に参画しようとする相手に一度使ってもらい、反応を記録している続けて使える形にし、手順とやめ方まで決めている

C の生徒への手立ては、どの観点でも同じです。探究ノートを開かせ、自分が書いてきたメモを 1 つだけ選ばせる。そこから問い直します。

各回と評価(形成的評価の場面)

各回のページには、表紙の教師用メモに「この回の評価」を、ふりかえりの枚に「目標の自己評価」(生徒が3段階で答え、投影に分布が出る)を置きます。

回題探究の過程[解説][指針]の水準重点評価場面
1探究の進め方の全体像全体第2章 特質、第3章 目標、高度化と自律化K2L1 → K2L2知探究の過程の並べ替え/気になることの書き出し
2自分と社会が重なるところ①第4章 探究課題。「自己の在り方生き方と一体的で不可分な課題」K3L1(自分や他者の問題を客観的に捉えて記述)思・態重なる所の言語化(教室に集まる)
3リサーチクエスチョンの設定①目標 (2)「問いを見いだし、自分で課題を立て」K1L2(問題とそれに影響する事項の関連を定式化)思問いの型の判別と、自分の問いの書き換え
4先行研究の調べ方①目標 (2)「情報を集め」H2L3、I3L2技・態出どころの記録/先行を踏まえた問いの絞り込み
5変数の決定② 設計目標 (1)「課題に関わる概念を形成し」D3L2、I1L3(問題を要素に分けて定式化)思変える・測る・そろえるの 3 つと、操作的定義
6確かめ方の決定② 設計目標 (2)。体験活動の重視C2L2(モデル図を描く)、K1L3(収束的/発散的手法)思実験・調査・観察の選択と、比べる相手の決め方
7実現可能性の見積もり② 設計第5章 内容の取扱い。安全・倫理への配慮K3L2(重要な要素の裏付けを取る)、H1L2思・態5 つの目での見積もりと、縮めた計画
8道具の選択② 実行第5章 内容の取扱い。情報手段の活用D5L2、X1L4、J3L1思選んだ道具と、選んだ理由
9データの収集② 実行目標 (2)K3L2技・態集めたものと、計画とのずれ
10整理と分析③目標 (2)「整理・分析して」D5L2、I3L2(主観と客観の区分)思分析の結果と、言えないことの線引き
11中間発表①〜③高度化の四つ(整合性・効果性・鋭角性・広角性)G3L3、G4L3態相互評価/戻る判断
12社会実装の試み④目標 (3)「新たな価値を創造し」。自律化の社会参画B6L3、J3L1、F4L3技・思一度使ってもらった記録と、続く形にする手当て
13相手に合わせたまとめ方④目標 (2)「まとめ・表現する」B5L4、B6L3思相手を決めた上での出し方
14発表と次の問い④ → ①自律化の三つ(自己課題・運用・社会参画)K3L3、K4L1思・態発表と相互評価/次の問い

第2回で作る探究カードが、第14回まで引き継がれます。気になること、リサーチクエスチョン、変数、確かめ方、見積もり、道具、結果、使ってもらった記録、相手、次の問いが、同じ 1 枚に積み上がります。

時間の作り方(10分・20分・50分)

探究の時間は学校によって形が違います。週 1 コマ 50 分の学校もあれば、朝や終わりの帯で 10 分ずつ、月に 1 回だけ 2 コマ続き、という学校もあります。14 回はどれも 10分版・20分版・50分版の 3 つを用意しています。各回のページの教師用メモに書いてあります。

長さ何をするか向く形
10分決めることを 1 つだけ決め、探究カードの 1 欄を埋める。投影は 3〜4 枚だけ使う朝や終わりの帯、週 1 の短時間
20分体験を 1 つやり、まとめの枚まで行く。カードは 2 欄他教科と半分ずつ、行事の合間
50分枚を全部使う。体験 2 つと相互のやりとりが入る週 1 コマ、または 2 コマ続きの前半

10分版でもカードは必ず 1 欄進めます。進まない回を作らないのが、細切れでも探究が形になる条件です。

回10分版で決めること(これだけ)
1気になることを 3 つ書く
2そのうち 1 つについて、自分の側の理由を一文
3問いの型を 1 つ選び、「〜は〜か」の形に書き換える
4出どころを 1 件だけ記録する
5測るものを 1 つ決め、操作的定義を一文で書く
6比べる相手を決める(比べない場合は「比べない」と書く)
75 つの目のうち、いちばん危ない 1 つを選び、縮め方を書く
8道具を 1 つ選び、理由を一文
9今日集めた件数と、集まらなかったものを書く
10出た数を 1 つ書き、言えないことを一文
114 つの印を他の 1 人に返す
12誰に一度使ってもらうかを決め、声をかける
13相手を一人決め、その人が最初に知りたいことを一文
14次の問いを一文

2 コマ続き(100分)で行う場合は、第5〜7回をまとめて 1 回に、第9回(集める)を校内で動く時間に充てると収まりがよくなります。

授業時数が取れない場合は、第5・6・7回と第12回を残し、他を 10分版にします。この 4 回が無いと、探究が「調べてまとめただけ」で終わります。

設計に 3 回を使う(第5〜7回)

この教材の中心です。ここを飛ばすと、集め終わってから「これでは答えられない」と分かります。

第5回 変数を決める

リサーチクエスチョンを、測れる形に落とします。決めるのは 3 つです。

決めるもの何か例(掲示の色を変えると、気づく人は増えるか)
変えるもの自分たちで動かすもの掲示の紙の色(白/黄)
測るもの変えた結果として見るもの前を通った人のうち、立ち止まった人の割合
そろえるもの変わってしまうと比べられなくなるもの貼る場所、貼る高さ、文字、時間帯、曜日

そのうえで操作的定義を書きます。「気づいた」をそのままでは測れないので、「立ち止まって 2 秒以上見た人の数」のように、誰が数えても同じ数になる形に決めます。ここが書けていれば、その探究は進みます。書けていなければ、問いに戻ります。

記述的な問い(どれくらいか)なら、変えるものはありません。測るものとそろえるものだけを決めます。

第6回 確かめ方を決める

問いの型で、確かめ方が決まります。

問いの型確かめ方比べる相手
どれくらいか(記述)数える・はかる・聞く比べない。まず現状を出す
A と B に関係があるか(関係)同じ人・同じ場面で両方を測る散らばりを見る
A を変えると B は変わるか(因果)実験。変える/変えないを作る変えなかった側(対照)
どちらがよいか(評価)2 つ用意して比べるもう一方

自分たちでできる実験を、この時間の中で形にします。大きな装置は要りません。

比べる相手(対照)が無い計画は、因果の問いには答えられません。第6回の最後に、自分の計画に比べる相手があるかを確かめます。

第7回 できるかを、見積もる

ここで多くの計画が縮みます。縮めて、やり切れる形にします。5 つの目で見ます。

見る所問い×だったときの縮め方
時間何週間で終わるか。1 回のデータ取りに何分か期間を短く、回数を減らす
人何人に協力してもらうか。頼める当てはあるか対象を 1 クラス・1 学年に絞る
もの器材はあるか。借りられるか手で数える方法に替える
許可誰の許可が要るか。いつまでに取るか校内で完結する形にする
安全と迷惑人に不利益が出ないか。断る自由があるか不利益の出る側を作らない設計に替える

許可は早く取ります。 誰に、いつまでに、何を言うかを第7回で決めて、その場で下書きまで書きます。校外の相手が要る計画は、返事を待つ時間も見積もりに入れます。

倫理の線も、ここで引きます。人に不利益が出る設計(片方だけ不便にする、成績や評価に関わる差をつける)は行いません。断る自由を必ず示し、断った人が分からないようにします。

情報の授業で持った道具を使う

第6回で、生徒は自分の問いに合う道具を選びます。すべて授業ページの中の覆いで開くので、外のページへ飛びません。

道具向く問いの型できること情報のどこで扱ったか
easyStat「A と B に差があるか」「二つの量に関係があるか」「割合が偏っているか」「自由記述に何が多いか」23 の分析。t 検定・分散分析・相関・回帰・クロス集計・因子分析・主成分分析・時系列・テキストマイニング。分析サポーターが手法を案内し、結果には「今回の結果を簡単に説明すると」が高校生向けの言葉で付く情報Ⅰ (4) 第8〜10回、情報Ⅱ (3) 第5〜6回
easyDataScience「これから何が起きるか」「どのグループに入るか」「写真や音を見分けたい」回帰・分類のモデルを自動で比べ、当たり方を測る。どの列が効いたかも出る。写真(転移学習)と音の分類もできる情報Ⅱ (3) 第7〜14回
micro:bit「実際にどれくらいか、はかりたい」「条件を満たしたら知らせたい」明るさ・温度・傾き・音をはかり、条件で動かす。置いて記録できる中学校 D 情報の技術 第8・9回、情報Ⅱ (4)
Python の Web アプリ「相手に触ってもらう形にしたい」入力すると結果が返る形。提案を触れるものにする情報Ⅰ (3)、情報Ⅱ (4) 第9〜13回

道具は問いの型で決まります。第6回は、4 つのうち「自分の型に合う 1 つを決める」回です。手法の名前を知らない生徒には、easyStat の分析サポーターから入らせます。教師用メモにもそう書いてあります。

データが外へ出ないことが、この 4 つを選んだ理由の一つです。 easyStat と easyDataScience は、読み込んだ表の計算をブラウザの中で行い、分析用のサーバへ送りません。micro:bit のブロックも Web アプリも同じです。生徒が集めた記録には、断って聞いたことや、教室の様子が入ります。それを外へ出さずに分析できることは、下の個人の情報と、人に聞くことと直接つながります。どちらのアプリにも生成 AI による解釈支援が付いていますが、押さなければ外へは出ません。使う場合は、何が送られるかを画面で確かめてからにします。

社会実装まで行く(第12回)

[解説]の自律化の三つ目は「得られた知見を生かして社会に参画しようとする(社会参画)」です。調べて終わりにせず、誰かが実際に使う所まで行きます。水準は 3 つあり、どこまで行けたかで評価します。

水準どういう状態か残すもの
① 試してもらう相手が一度使った。反応を記録した使った人の言葉、うまくいかなかった所
② 続けて使える手順・置き場所・直し方が決まっている。自分がいなくても回る手順書、置き場所、連絡先
③ 仕組みとして残る担当・更新・やめ方が決まっている引き渡しメモ(誰が、いつ、何をするか。やめるときは誰が決めるか)

B は①、A は②以上です。③まで行くのは一部ですが、「やめ方を決める」ことを必ず書かせます。始めたものを誰も止められない形で置いていくのは、社会に対して無責任だからです。

作るものは第8回で選んだ道具で決まります。Web アプリなら「入れるもの・返るもの」、micro:bit なら「何を合図にするか」、紙や掲示なら「誰が貼り替えるか」。情報Ⅱ (4) 第11回の「入口と出口は約束、中身は自由」が、そのまま使えます。

情報の授業で、すでにやったこと

探究で必要になることの多くは、情報の授業で一度やっています。同じことを二度教えません。各回では、生徒が実際に聞いた言葉で「あの回のあれ」と指すだけにします。下の右の列は、その回のまとめの見出しです。

探究のこの回戻る回生徒が聞いた言葉
第3回 問いにする情報Ⅰ (1) 第9回、中学校 第11回問題は、理想と現実のギャップで書く
第4回 調べる情報Ⅰ (1) 第5回、中学校 第5回だれが言った / ほかでも言っている / いつのこと
第5回 集める計画情報Ⅰ (4) 第8回形式が決まると、できる計算が決まる
第5回 集める計画情報Ⅰ (4) 第9回集める前に決め、分析の前に見直す
第5回 個人の情報情報Ⅱ (4) 第9回残すのは、あとで使うものだけ。項目・形・いつまで・誰が見られる
第6回 道具を選ぶ情報Ⅱ (3) 第5回答えの形が決まれば、道具は決まる
第7回 集める中学校 第10回残して、見える形にして、数で決める
第8回 整理する情報Ⅱ (3) 第4回機械が直せる所と、人が決める所。整形は、結果の一部として書く
第8回 分析する情報Ⅰ (4) 第10回、情報Ⅱ (3) 第6回一緒に動いていても、動かしているとは限らない。言えることの外側に、線を引く
第8回 モデルを使うなら情報Ⅱ (3) 第7回、第13回引いた直線を、どこまで使ってよいか。機械は分けるだけ、意味をつけるのは人
第9回 はかる・動かす中学校 第8・9回はかって、くらべて、動かす。繰り返しの中で、条件を組み立てる
第9回 作る情報Ⅰ (3) 第11回、情報Ⅱ (4) 第11回目的・手順・プログラムの順で作った。入口と出口は約束、中身は自由
第11回 まとめる情報Ⅰ (4) 第11回、小学校 第7回問いから図まで、順に決めた。正しい数でも、見せ方で「ほんとう」がずれる
第12回 直して出す情報Ⅰ (3) 第12回、情報Ⅱ (4) 第16回プログラムの評価と改善

情報の授業で使った道具も、そのまま思い出せます。第6回・第8回の教師用メモに、次を戻り先として書いてあります。

思い出したいこと戻る道具の枚
尺度(足してよい列か)情報Ⅰ (4) 第8回 データの尺度水準
どのグラフを選ぶか情報Ⅰ (4) 第9回 データの可視化
散布図と相関係数、擬似相関情報Ⅰ (4) 第10回 散布図と相関係数/因果関係と擬似相関
表を結合する、必要な行だけ取り出す情報Ⅰ (4) 第7回 リレーショナルデータベースの操作
条件を変えて試す(シミュレーション)情報Ⅰ (3) 第9回 モデル化とシミュレーション

情報を履修していない生徒がいる場合は、第5・6・8回の前に、上の「生徒が聞いた言葉」を 1 行ずつ読み上げるだけでも足ります。中身をもう一度教える必要はありません。

別の段階で使う

[解説]は、高等学校と小中学校で目標の構造が違うことを明記しています。高等学校は「自己の在り方生き方を考えながら、よりよく課題を発見し解決していく」、小中学校は「よりよく課題を解決し、自己の生き方を考えていく」。生徒が自分で課題を発見するか、教師の指導も受けながら設定するかの違いです。

段階変える所
中学校 総合的な学習の時間第2回の「自分の在り方生き方」を「自分が続けたいこと・気になっていること」に言い換える。第3回は問いの型を 2 つ(どれくらいか/どちらがよいか)に絞り、教師が候補を 5 つ用意する。第5回の変数は「変えるもの」と「測るもの」の 2 つだけにする。第8回の道具は micro:bit と easyStat の 2 つに絞る。第12回は①試してもらうまで
小学校 総合的な学習の時間第1〜3回を 1 回にまとめ、テーマは学級で 3 つに決める。第5回は「変えるもの」と「測るもの」を絵で決める。第6回は「2 つ作って比べる」だけにする。第8回は行わず、数を数えて表とグラフにする(小学校版 第7回)。全体で 8〜10 回に縮める

どの段階でも、探究の過程の四つと、戻ってよいことは変えません。

設計指針(第2版)との対応

WG の要点と、この教材

  1. 「知識・技能の習得にとどまらず、実際の課題解決で活用できる高次の資質・能力」(要点 2)→ この教材は最初から実際の課題だけを扱います
  2. 「生活や社会を情報の観点から捉え、情報技術で問題解決し、新たな価値創造を支える」(要点 3)→ 第6・9回で、情報技術を自分の問いに使います
  3. 「PBL による統合へ接続」(要点 4)→ 情報Ⅰ・Ⅱ の各単元末の課題が、ここに流れ込みます
  4. 「逆算し、教科書の見開きを毎時消化する方式から離れる」(要点 7)→ 探究にはそもそも見開きがありません。この文書の順序がそのまま設計です

個人の情報と、人に聞くこと

探究では、人に聞いたり、写真を撮ったり、記録を借りたりします。第5回と第7回で、次を必ず決めさせます。

教室コードで集まる部品も、氏名は集めず 24 時間で消えます。

他校でそのまま使える形にする

学校固有の呼び名や、校内で使っている道具の名前は書きません。テーマの例も、どの学校にもある場面(通学、部活、食堂、掲示、地域の店、行事)から選んでいます。道具は 4 つとも、ブラウザだけで動きます。

出典

高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 総合的な探究の時間編

情報教育課程の設計指針 − 初等教育から高等教育まで(第2版)

中央教育審議会 教育課程部会 情報・技術ワーキンググループ