14 回の最後の回。相手に渡し、自己課題・運用・社会参画の三つで自分の探究を振り返り、次の問いを一つ残して終わる
10〜50分準備(授業前) 教室コードは第1回から同じもの。第2回から書いてきた探究カードの全部の版が同じ画面に残っている。発表は 3 分・5 人ほどの班・全員が 1 回。班分けと順番を先に決めておく。生徒には端末で 探究ノート を開かせておく。この回が最終回。書いたものは探究ノートに残り、次の探究へ持っていける形で終える。
投影 「教師」を押す。体験01 の台本は端末に残る形なので投影には出ない。体験02 は最後のカードが並び、第2回・第3回・第10回・第12回・第13回の版と並べて、一人分の道筋を最後に見せて終わる。自律化の三つの印の付き方も、カードの下に出る。
時間配分(50分版) 枚は全部使う。前回のまとめ・目標 5分 / 節1 3 分で発表する 22分 / 節2 自律化の三つで振り返る 16分 / 自己評価・ふりかえり 7分
20分版 発表は班の中だけ、1 人 1 分+質問 1 つにする。使う枚は 1・2・5・8・9・12(表紙/前回のまとめ/体験01/体験02/まとめ02/ふりかえり)。節2 の振り返りは削らない。この単元の最終の評価がそこにある。
10分版 決めることは 1 つだけ。次の問いを一文。使う枚は 1・8・10(表紙/体験02/今日のまとめ)。カードは今日必ず 1 欄進める。発表は別の回に回してよいが、次の問いは今日書かせて 探究ノート に残す。
この回の評価(単元設計の第14回の行。重点は思考・態度。評価場面は「発表と相互評価/次の問い」。この単元の最終の評価にあたる)
この回の規準表(自律化の三つ)
| 自己課題 | B: なぜ自分がこれを選んだかを書いている | A: 自分の在り方生き方と結びつけて書いている |
| 運用 | B: 計画を立て、遅れたら直している | A: 過程そのものを振り返り、次の進め方を変えている |
| 社会参画 | B: 誰に何が役立つかを書いている | A: 実際に相手に届け、反応を記録している |
C の生徒への手立て どの観点でも同じ。探究ノートを開かせ、自分が書いてきたメモを 1 つだけ選ばせる。そこから問い直す。
指導要領 解説 総合的な探究の時間編 第2章 総合的な探究の時間の特質。質の高い探究の二つ目、探究の自律化(自己課題・運用・社会参画)。第3章 第1の目標 (3)「互いのよさを生かしながら、新たな価値を創造し、よりよい社会を実現しようとする態度」。第10章 総合的な探究の時間の評価。[指針]K3L3(「誰にとっての問題か」などをメタ認知的に検討できる)と K4L1。評価規準は 単元設計のページ。次の探究でもう一周するときの手引きは 情報学探究マニュアル。最後にその場所を生徒に示して終える。
前にやった回 ここで思い出させる。もう一度教えない
前回、相手を一人決め、その人に向けた出し方を決めた。今日はそれを人に渡すが、渡して終わりにしない。残った分からないことを、次の問いにして持っていく
探究は終わらない。区切って、次へ渡す
前回のふりかえり「いちばん変わったところ」の投影から 3 件読み上げてから始める。14 回の並びを一度声に出してたどると、生徒は自分がどこを通ったかを思い出す。第11回で戻った生徒がいれば、そこも並びの中に入れて言う。
見せるものは 1 つだけ
最後のカードを出す
探究ノートに残して終わる
うまくいった話より、外れてそこから直した話が届く

上から順に、一文ずつ書く。これがそのまま 3 分の台本になる。この画面は自分の端末にだけ残る。読み上げずに、顔を上げて話す
進め方(22分) 5 分で五つを書く。15 分で班ごとに発表(3 分 × 5 人ではなく、1 人 2 分+質問 1 分で回す)。残り 2 分で、班から 1 人ずつ「いちばん聞きたくなった発表」を挙げさせる。
聞く側の仕事 聞きっぱなしにさせない。一人につき質問を一つ。質問は二種類のどちらかにする。「それは何人の話ですか」(範囲を聞く)と「反対の立場だとどうなりますか」(広角性を聞く)。第11回の 4 つの観点が、質問の形になっている。
04 が抜けている発表は必ず拾う。言えないことを言える発表は、かえって信用される。第10回からずっと言ってきたことを、ここで最後に確かめる。
時間が押したら 班の発表を 10 分に縮め、質問を各自 1 つに絞る。節2 の 16 分は削らない。この単元の最終評価がそこにある。
目標 01 はこの枚で見る。[指針]G3L3。
| 予想が外れた話 | 「〇〇だと思っていたが、違った」。うまくいった話より、ここでいちばん人が動く |
| 戻った話 | 途中で問いを変えた、集め方を変えた。変えた理由まで言えると、聞き手は自分のことに引き寄せる |
| 言えないことを言った話 | 範囲をはっきりさせた発表は、範囲の中の主張が強くなる。隠した発表は、質問で崩れる |
三つとも、途中でうまくいかなかったことから出ている。探究でいちばん人に渡せるのは、そこ
※ 出したものを評価し合って直す進め方は、情報Ⅰ (3) 第12回「プログラムの評価と改善」でやった
3 分。「いちばん聞きたくなった発表」に挙がったものが、だいたいこの三つに当てはまる。実際に挙がった発表を例にして言うと、生徒の納得が違う。
探究が、どれだけ自分のものになったか

第2回から積み上げてきたカードの、最後の版。出したら、右のカードを 3 枚以上読み、それぞれに自律化の三つのうち、いちばん強いと思うものを 1 つ返す。どれも当てはまらないと思ったら「まだ」を返す
第2回からの全部の版が並ぶ。最後に一人分を選び、第2回の版と今日の版を並べて見せて終わる
進め方(16分) 9 分で四つの欄を書いて出す。4 分で人のカードに三つのうち 1 つを返す。残り 3 分で、一人分の全部の版を投影で並べて見せ、第2回の問いが今日の問いにどう変わったかを本人に言わせて終わる。
次の問いの作り方 「まだ分からないこと」から作る。三つの型がある。範囲を広げる(ほかの学年では、別の季節では) / 原因の向きを確かめる(どちらが先か) / 手を打った結果を見る(変えてみたら、どうなるか)。どれも、今日の「言えないこと」がそのまま材料になる。
「誰に何が役立つか」が書けない生徒には、第12回で実際に使ってもらった相手と、第13回で決めた相手に戻らせる。その人が何を選べるようになるかを一文にすれば、それが社会参画の B にあたる。
この回が最終の評価場面。投影画面を当日中に保存する。カードの四つの欄と、返された印の分布を、自律化の三つの規準(表紙のメモ)と照らして見る。
目標 02・03 はこの枚で見る。[指針]K3L3・K4L1。
| 自己課題 | 自分にとって関わりが深い課題になっているか。なぜ自分がこれを選んだかを書いている。自分の在り方生き方と結びつけて言えれば、さらに強い |
| 運用 | 過程を見通して、自分の力で進められたか。計画を立て、遅れたら直している。進め方そのものを振り返って変えていれば、さらに強い |
| 社会参画 | 得た知見を生かして社会に関わろうとしているか。誰に何が役立つかを書いている。実際に相手に届けて反応を記録していれば、さらに強い |
第11回の四つ(整合性・効果性・鋭角性・広角性)は探究の質を見るもの。今日の三つは探究が自分のものになったかを見るもの。二つで一組になっている
4 分。[解説]第2章の「質の高い探究」の二つ(高度化と自律化)を、ここで並べて見せる。第11回の表をもう一度投影できると、二つが一組であることが一目で伝わる。
※ 14 回で書いてきたメモと、今日の次の問いは 探究ノート に残る。次の探究は、そこを開くところから始まる
4 分。この二つが、この 14 回の本質的な問い。第1回で置いたものを、ここで回収する。答えが変わった生徒がいたら、その変化そのものが探究の成果だと言う。
最後に 探究ノート を全員に開かせる。情報の授業の復習で書いてきたメモと、この 14 回のメモが同じ所に集まっていることを見せて終わる。次の探究や課題研究は、この 14 回と同じ進め方でもう一周できる。道具の使い方と問いの立て方は 情報学探究マニュアル に索引としてまとまっている。次の回は無い。ここから先は、生徒が自分で回す。
3 つの目標それぞれに、できた/だいたい/まだ、を 1 つ選ぶ。右の帯にクラス全体の分布が出る
この分布が、単元全体の最後の記録になる。「まだ」を選んだ生徒には、探究ノートを開かせ、自分が書いてきたメモを 1 つだけ選ばせる。そこから次の探究の入口が作れる。
一文でよい。「最初は〇〇だと思っていたが、いまは△△と思う」の形。問い・進め方・自分のこと、どれについてでもよい
3 分。最後に 5 件ほど読み上げて終わる。この一文が、[解説]の第1の目標「自己の在り方生き方を考えながら」に、生徒の言葉で答えたものになる。投影を保存し、次の探究の最初の回で使う。