伝え方の広がりと失われたもの
授業の後に 15 分。要点を読み、5 問で確かめ、一つ書く。最後に自分の探究へつなぐ
15分 | ひとりで、端末で授業で確かめた答えと比べる
- 伝える手段は「相手の人数」と「時間のずれ」で分けられる。同じ道具でも、相手が読んでいれば同時、寝ていれば時間差になる
- 昔は道具を選べば伝わり方も決まった。今は一つの端末に全部入り、同じアプリが 1 対 1 にも 1 対多にもなる。だから選ぶ責任が道具から人へ移った
- 得られたのは、届く速さと範囲。声を上げにくかった人にも回路ができた
- 失われたのは、考える間・待つ時間・会う機会・返さない自由。表情や声の調子が落ちて、意図が伝わりにくくなった
- 誰でも発信できるようになっても、選ぶ・確かめる・責任を持つというメディアの役割は消えていない。発信する一人ひとりがそれを引き受けることになった
- 新しい手段は古い手段を消さずに積み重なる。重い話・謝る・頼む場面では、相手が聞き返せる手段が選ばれる
自分の身のまわりで、同じ用件を違う手段で伝えたら結果が変わりそうな場面を一つ書く。手段を二つ挙げ、それぞれで相手にどう伝わるかを比べ、最後に自分ならどちらを選ぶかと理由を書く。理由は相手の側から書く。
答えの例を見る
例: 場面=部活の後輩に、練習のやり方を直してほしいと伝える。手段A=みんながいる場で口で言う。すぐ伝わるが、後輩は責められたと感じて手が止まるかもしれない。手段B=練習後に二人で話す。時間はかかるが、後輩が聞き返せて、なぜ直すのかまで届く。自分は B を選ぶ。伝えたいのは直すやり方であって、間違いを知らせることではないから。
探究の発表は「1 対多で、時間差なし」の伝え方になる。聞いている人はその場で聞き返せるが、資料を持ち帰って読み直すことはできない。だから、その場で一度で分かる形にするか、後から読める資料を別に用意するかを先に決めることになる。相手が誰で、何人で、聞き返せるかを考えるのは、そのまま発表の準備になる。アンケートを頼むときも同じで、どの手段で頼むかで返ってくる数が変わる。
- 自分の探究の結果を誰に届けたいか。その人は聞き返せる場所にいるか
- その相手に届けるのに、いちばん合う手段はどれか。なぜそれか
ここに書いたメモは 探究ノート に集まる。総合的な探究の時間のテーマ決めや、調べ方を考えるときに開く。まだテーマが決まっていなくても書ける。いま気になっていることを一つ思い浮かべて、そこに当てはめてみる
次回は「機械との対話」。今日は伝える相手が人だった。次は相手が機械になる。券売機、自動の応答、勧めてくる画面。相手が機械でも、言われ方に腹が立つことがある。その正体を教室ぜんぶで書き出して、直した形を作る。
このページに書いたものは、いま使っているこの端末の、このブラウザの中にだけ残ります。サーバには送られません。次に同じ端末で開けば、書いたものはそのまま出ます。
別の端末で開くと見えません。学校の端末と家の端末は別ものとして扱われます。ブラウザの履歴やサイトデータを消したときも、一緒に消えます。残しておきたいものは、下の「書いたものをコピー」で自分のノートや提出先に貼ってください。