モデルの評価指標
授業の後に 15 分。要点を読み、5 問で確かめ、一つ書く。最後に自分の探究へつなぐ
15分 | ひとりで、端末で授業で確かめた答えと比べる
- 残差は 1 つひとつのずれ(実際の値 − モデルが言う値)。表にすると、どこで外したかが見える
- ずれの合計は、件数が増えれば必ず増える。同じ 15 人を 2 回並べて 30 人にすると、2.89 が 5.78 になった。だから件数の違うデータとは比べられない
- 件数で割った数なら比べられる。15 人でも 30 人でも、平均のずれは 0.41 時間、二乗平均平方根は 0.44 時間で変わらなかった
- 平均のずれは単位がもとのデータと同じなので、人に説明しやすい。二乗平均平方根は大きく外した点に強く反応するので、大外れが困る場面で使う
- 決定係数は「いつも平均で答えたときのずれ」を 1 として、モデルでどれだけ減らせたかの割合。全員に平均の 6.45 時間と答えると合計 8.92、直線を使うと 2.89。減った割合が 0.676
- いつも平均で予測すると、決定係数はぴったり 0 になる。0 が「モデルを使わないとき」の値
- 第8回の 3 列の式は、平均のずれ 2.61 本、決定係数 0.9929。日直の出席番号を足した 4 列の式は 2.51 本、0.9934 で、上がった
- 関係のない列を足しても上がるのは、モデルを作ったときと同じデータで測っているから。指標は「手元のデータにどれだけ合っているか」しか言わない
- 指標は 1 つの数にまとめるので、大きく外した点は数の中に隠れる。通学 22 分の人は 0.68 時間ずれていたが、平均のずれ 0.41 の中に埋もれていた
「ずれの合計 2.89」と「決定係数 0.676」は、それぞれ何を表しているか。2 つの違いが分かるように 3 文程度で書く。
答えの例を見る
例: ずれの合計 2.89 は、15 人ひとりずつのずれを二乗して足した数で、単位はもとのデータのままだが、人数が増えれば必ず大きくなるので、人数の違うデータとは比べられない。決定係数 0.676 は、全員に平均の 6.45 時間と答えたときのずれ 8.92 を 1 として、直線を使うことでどれだけ減らせたかの割合で、0 から 1 の間に収まる。前者は「どれだけ外したか」の大きさ、後者は「平均で答えるより、どれだけましか」の割合を表している。
探究でアンケートや計測をすると、「関係がありそうだ」で止まることが多い。この回の考え方は、その関係をどれくらい強く言えるかを数にする道具になる。数を 1 つ出したら、必ず「何と比べた数か」を書き添える。書き添えられない数は、人に見せても意味が伝わらない。
- 自分の探究で「どれくらい当たるか」を言いたい場面はどこか。そこで使うのは平均のずれか、決定係数か
- その数を、何件のデータで測るつもりか。作るときに使ったデータと同じになっていないか
ここに書いたメモは 探究ノート に集まる。総合的な探究の時間のテーマ決めや、調べ方を考えるときに開く。まだテーマが決まっていなくても書ける。いま気になっていることを一つ思い浮かべて、そこに当てはめてみる
次回は「道具のモデルとの比較と改善」。第7回でつまみを動かして手で探した直線を、式で一度に解く道具の答えと並べる。手で探した答えは、道具の答えとどれだけ違うのか。差が小さかったとき、次に直すべきは何なのかも考える。
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